どんなに数があってもそのなかで、
ひときわ気になるものは1つか2つ。
70品種ほどある神代植物公園の梅園で、
淡いピンク、紅色に白。
そんななか、
緑がかった枝に、青白い花をもつ梅をみつけた。
「月の桂」というらしい。
風流だなと思うのは、
愕もうすい緑色。
幹に近いほうから咲き始め、
緑がかった枝に、うつむき加減に花開く。
梅はさびしいと思っていた。
もう春だというけれど、
開花の時期はまだ . . . 本文を読む
仕事の帰り道、
日が暮れて、薄暗くなりかけたなかを歩いていると、
過ぎ去ろうとしたその背後に、黒いものが動いてた。
そんな気配にそっとふりかえってみてみると、
オオバンが2羽、歩いてた。
もうすぐ夜だというところ。
ちょん、ちょんちょんちょん。
一日の終わりに向かって最後のお食事。
時折、池のほうに目をやって、二人で仲良く並んでた。
その姿がなんともいえずかわいらしい。
そっとお別れをして . . . 本文を読む
深大寺に入る道沿いに、
少しずつ花を開き始めたサンシュユをみつけた。
タマアジサイもそうだが、
咲きはじめというのが、なんとも奥ゆかしい。
小花がひとつ、またひとつ、
春の予感に目を覚ます。
空気はまだ冷たいし、雪さえ落ちようかというところ。
それだのに、
植物たちは微妙な変化をきちんとくみとり、
開花の時期を知っている。
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あれぇ。
梅の木々が立ち並ぶ園内に入り、視線は上に…、
のはずが、
土の上からひょっこり顔を出してる黄色い点々にふと目が留まる。
たたたたっ。
うちの庭にもあったんだけど、なくなっちゃったのよ。
しばらくすると、ひょろ~っと伸びちゃうのよね。
後ろから追いついた母の声。
お日様にむかってぽわん。
福寿草が咲いていた。
実家の庭にもいたのだが、まじまじとみたのは初めてで、
冬の寒さを乗り越えて、 . . . 本文を読む