タマリンドの樹のしたで

カンボジアの国境域で。甘酸っぱい果実をほおばりながら樹下で談笑。ありふれた日常からラオ人の・クメール人の生活を届けたい。

心の赴くままに

2019年05月22日 | つれづれ日記
どうしても会いたいときは、
我慢をしないほうがいい。
タイミングというものはやっぱりあって、
心がソワソワするときは、そういう頃合い。

高尾の春に会いたくなった。



いたいた。
イカリソウたち。
北側斜面に控えめに。

いつもと同じ道というのもいい。
私は結構そういうタイプ。
新しいところを狙おうとか、新しい発見を期待してとか、
そういう前にじっくり同じ道をなんどもなんども。
同じ道なのに、新しい芽が出ていたりして、
植物たちは毎年同じでは決してない。



イカリソウたちにも新しい子が生まれていて、柔らかい葉っぱにちょこんと小さな花を咲かせていた。



身を包む衣を解いてそっと出てくるかのような、
ヒトリシズカ。



可憐な姿にいつも心が温かくなる。



ニリンソウたちも元気いっぱい。
上を向いてぱぁっと顔を輝かせている。



そしてお決まりのハナイカダ。



葉っぱの上に花がポチっと乗っかって、
自然の不思議にいつもながら感嘆する。

何を撮っていらっしゃるんですか。

よく立ち止まっては三脚を立ててカメラのレンズを覗く男性がいた。
歩調が同じくらいだったので、一本道ではしばしば抜いたり抜かれたり。
何を撮っているのかなぁと気になっては、レンズの先にある植物たちを見ながら進む。
ふと、私が見たことのない花が目に留まり、
彼が真剣に撮っているので聞いてみた。



ホタルカズラ。
彼はぶっきらぼうながら教えてくれた。

初めてだった。
この道は何度も通ったことがあったのに。
花の色が赤紫から青紫へと変化する。
まるで蛍のようなので、ホタルカズラというらしい。

日々変化する身体でもって、
こんなにゆっくり登ったのも初めてだったが、
行けてよかった、会えてよかった。
のろのろとでも、心の赴くままに、いけばいい。

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