なんて素敵な表現なのか。
リュックを降ろし、一人で何かを待っているような年配の男性に、
どこか見覚えがある気がして、私もうろうろ。
あ…もしかして。
何を撮っていらっしゃるんですか。
おそるおそる話しかけてみると、
ん?と呼吸を置いて、彼が私に答えてくれた。
雲を待ってるんだよ。
予想外の返事に困っていると、
イガホウズキをね、撮ろうと思っているんだけど、
雲がかかるのを待ってるの。
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暑さを忘れてしまいそうなほど、
ひんやりと涼しい道だった。
イワタバコ?あぁそれならあそこにもあるわね。
岩にびっしりとイワタバコだから!
偶然出会った一人の女性が教えてくれた。
その日は、
どこを歩こうかなかなか決まらず、
でも彼女のその一言で、迷いが全くなくなった。
有難うございます。
御礼を言って歩き出す。
イワタバコに会いたかった。
今年は二度目。
一度目は鎌倉の建長寺。
そのとき初 . . . 本文を読む
イチリンソウ、ニリンソウ、サンリンソウ。
キンポウゲ科の植物にも、いち、に、さん。
いずれも3枚の葉の中央から花を咲かせる。
ぱっと見ただけでは見分けがつきにくく、
葉のつきかた、
花の大きさ…
彼らと向き合い、いくつかの手がかりを探してみるとなんとなく、
それぞれの個性が見えてくる。
サンリンソウに会えたのは初めてだった。
いち、に、さん、なんて、
勝手にまとめられて迷惑かもなぁ。
彼らは . . . 本文を読む
あれれれれ。
集めたわけではないのだけれど、白がいっぱい。
梅雨に向かうこの季節、
地面から顔を伸ばす花たちは、
白いお顔が多い気がする。
ツマトリソウ
葉の先っぽを深緑に染めていて、
さりげないお洒落さん。
マイヅルソウ
写真で見るとアップだからか、
こんなに小さいとは思わなかった。
とっても生命力が強いのか、
切株にもこんなにたくさん。
小さな生き物は、仲間と一緒に強くなるのね。
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ぱたっぱたぱたっぱっ
新緑の間から、
ゆったりと羽根を動かし、
アサギマダラが空を舞う。
ずいぶんゆったりとしてるんだねぇ。
私がつぶやくと、
蝶だもの、
そんなにパタパタ羽ばたかないものでしょう。
と母が言う。
それもそうだね、
思わず羽根をパタパタ勢いよくばたつかせている様子を想像し、
それはないかも。
思わず笑った。
秋が訪れるころ、
南の方へ移動していくのだろうか。
風でも吹こ . . . 本文を読む