ぐぐっすいっ、ぐぐっすいっ…
イモムシくんが登っていく。
「中腹」でみつけた二枚の葉っぱ、
どうもお気に召さなかったご様子で、
さらに上を目指される模様。
あらぁ。周りにいくらでもお手軽な樹があるのにね。
それでもそれがいいのかしら。
すみません。母がこう言っていますけれども…。
イモムシくんは、
当然ながら私たちの話になんか振り向きもせず、
ぐぐっすいっ、ぐぐっすいっと上がってく。
ヤ . . . 本文を読む
大好きなコゴメウツギ。
砕けた米粒のようだから小米。
ぽちぽちと、寄せ集まって咲いているのが可愛らしい。
確かもう少し、
むしむしと湿度があがってきたなかで、
可憐であったり、ぱぁっとしてたり、うつむいてたり
湿り気を含んだ山林に咲くウツギの花たち。
そんなイメージ。でも、
今年はやっぱり少し早い。
マルバウツギ
二枚の葉で茎を抱くから、花を支えているかのよう。
一斉に咲いてちょっぴり重そ . . . 本文を読む
ややもすると忘れてしまう。
一日も同じ日がないということを。
そのときそのとき、
少しずつ変わっていっているということを。
でも、
ちいさな生きものたちを見ていると、
あぁほんとうに、
一日一日すこしずつ、
きちんと「次」へ、進んでいるのね。
えらいなぁとつくづく思う。
人間のような足はなく、
人間みたいには歩かない。
そのかわり、大地にゆっくり根を伸ばし、
すこぉしずつだが、同じでな . . . 本文を読む
いったい誰が…。
枝が3つに分かれているからなのだという。
ミツマタという。
初めて聞いたとき、なんだか可哀そうに思えてならなかった。
人間のインスピレーションで勝手に名づけられてしまうのだ。
遠目には、ちっちゃなボンボリがポコポコと、
枝にのっているようにも見える。
近づいてみると、淡い黄色から山吹色へ、
透明感のある配色でもって、なんとも美しい花である。
サクラを見に行ったはずだったけど、
. . . 本文を読む
チチチチ、チチ、チチチチチ…
小さめながら、ぱちぱち跳ねるようなリズミカルな音がする。
わたしたちの頭上を、音が行き交う。
数匹のホオジロたちが、居場所を確認するかのように鳴いていた。
ふと思い立って多摩森林科学園。
それはもう、ものすごい種類のサクラがあって、
あまりにも知らない自分を恥じるほど。
いやーすごいね、と思って歩いていると、チチチチチ。
ん?どこかなどこかな。
私の目はサクラを通 . . . 本文を読む