久しぶりに難解な異音修理の事例

次の修理に役立てるため、忘れないようにこのブログに書き留めています。難解であればあるほど、こまめに書き込んでおります。

実は3度目のチャレンジで、車検、板金、一般修理作業の合間をぬって、1日お預かりしては返却、といったやり方でさせていただいておりました。1回目-2回目でだいたいの場所を絞り込めたので、今回3度目となりました。

3度目に挑戦するにあたり、シャシーイヤー（異音診断ツール）が、マジで欲しかったです。コンデンサーマイクがあるので自作しようとも思いました。でもGWが近づくので、早く解決しなければと、見切り発車で3度目の調査をさせていただくことにしました。

では、現象の説明。

車両はホンダエリシオン。段差をこえたり、道路のちょっとした起伏で、「ガコガコ。ギコギコ」

排気系がこすれているような、または遮熱板が踊っているような、石ころが中空フレームの中で転がっているような、そんな音です。平坦路では全く異音が出ません。

工場に段差テストコースを作って、社員みんなでよってたかって聞いてみますが、わかりませんでした。サスペンションの動きに連動している感じです。でもフェンダーを持って持ち上げたりするぐらいでは出ません。

結論。

バンパー内、リーンフォースメントに取り付けられているダイナミックダンパ―でした。ブッシュがへたって金属ウエイトがリーンフォースメントをたたいていました。

きっかけ。

ゆっくりとした動きでは音が出ないことがわかっていたので、リフトに乗せ上昇下降ボタンをチョン押しで車体を揺らしました。うまく出たので、いろいろ探っていくうちに、フレーム（Fクロスメンバー）を手でたたいた時に音が再現できました。エンジンやミッションをたたいても音が出ませんでした。フレームにつながっている個所を、社員全員で聞きまくって、最終的にバンパー内ではないか、という意見が出たので、バンパーをはずすことにしました。外したら結構あっけなく見つかりました。

これで一同一安心でGWを迎えられます。

偏平タイヤ（18インチ）交換作業

車検で入庫いただいたインプレッサGDBです。

当社で使用しているのはサポートアームのないタイヤチェンジャーですが、ドロップセンターツールとリムプロテクター、そしてスタッフの技術！で極偏平タイヤも交換いたします。

ポイントは、組み込み時、マウントヘッドの左肩上をビートがなぞるようにセットすることです。偏平の場合はサイドウォールが固いのでマウントヘッドの右肩下に入れ込むと、左肩も滑って下に落ち込んでしまいます。それさえクリアすれば、簡単に入ります。今回は18インチで、40でした。

あと、リアショック突き上げ時の異音調査を依頼いただきました。原因は、グレッディーサスペンションのサブタンクがボディーに干渉していたためでした。サブタンクの位置は六角ナットで調整できるので干渉しないところまでずらします。

その他、メーター照明交換、リアブレーキパッド交換、などなどご依頼いただきました。車検入庫ということで、ホイールバランス料込で、1本1500円にて作業させていただきました。ありがとうございました。