~他人と比べるな、昨日の自分と比べよう~

昔話の自動車屋
松江市鹿島町 (有)田村モータース
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フォルクスワーゲンとアウディの互換性

2012年02月24日 | ダイアガン X-431(故障診断機)

当社のお客様の入庫車は国産車が主ですが、たまにアウディー、ワーゲンのお客様が来られます。

リース(モニター)中のダイアガンX431ですが、国内8メーカー+アウディが診断できるようになっています。ワーゲンは、例えば4代目のゴルフあたりからアウディーとプラットフォームが共通になり、エンジンもアウディー製が搭載されています。なので、アウディの診断プログラムでワーゲンが診断できれば、ほとんどのお客様に対応できるということになります。

今回、中古車でゴルフDOHC1.8Tが入庫したため、アウディーの診断プログラムでワーゲンが解析できるか調査しました。

結果、車両適合をパスし、故障コードをみれるところまで確認できました。(あんまり触ると何か起きそうな予感がしたため、いろいろ機能が設定されていましたが調べませんでした)

Vw1


20B降ろし

2012年02月23日 | SA22C

車を乗り換えられるということで、譲っていただいたユーノスコスモから、心臓部である20B 3ローターエンジンを降ろしました。以前、ユーノスではない昔のコスモの13Bのブリッジポート仕様を、ウェーバーダウンドラフトでSA22Cに搭載しようと考えておられましたが、20Bが入手できたので計画を変更されたようです。とりあえず確保します。FD3S,FC3Sの13BT,13B-REW

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たまたま整備書もいただいたのですが、それにはボンネットを外して上から抜くように書いてありました。しかしクレーンがないので、下から下ろしました。

シーケンシャルツインターボはSA22Cのステアリング周りに干渉しますので、さっさと外します。

SE3PのNAローターを持っておられるそうなので、ゆくゆくはターボ無しのNA仕様にと考えられています。制御はe-manage等のサブコンピューターで検討しています。

そんなことより、SA22Cのエンジンルームに入るのでしょうか?それが一番の問題です。

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ちなみにその作業の日の天気はこんな感じでした。

 

前の土曜日に車検の終わったリフトにコスモを搬入して作業開始。ある程度ハーネスなどの処理をしてその日は終了。

 

待ちに待った日曜日。

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これです。

 

昨年の松江の大雪に比べたらたいしたことはないのですが、今回は鹿島町も恵曇から講武までまんべんなく積ったようです。

外した不要パーツを捨てに行くにも雪かき、下ろしたエンジンを運ぶにも雪かき、ドンガラの車を工場から出すだけでも雪かき。作業の半分は雪かきでした。

本当はドンガラはユニックのウインチで引っ張って、そのままスクラップ置き場までもっていく予定でしたが、肝心のユニックが動かせませんでした。

翌日は最悪にひどい筋肉痛になってしまいました。


SST自作

2012年02月10日 | 修理整備全般

トヨタクラウン JZS171 エンジン1JZ

車検とタイミングベルト交換依頼で入庫いただきました。1JZ, 2JZTベルト交換で最もネックになるのが、クランクシャフトプーリーボルトの取り外しです。22Mのボルトがかかっていますが、クランクプーリーを固定するのに苦労します。というか専用の治具がないと固定できません。

以前はトヨタディーラーさんにお願いして借りたこともあります。固定プレートに巨大なハサミのような倍力ラチェットを組み合わせて使いました。

今回は、ディーラーさんに頼ってばかりではまずいだろうと、今後のことも考えてSSTを自作しました。

これで柄の部分をフレームに当てて、センターボルトはスピンナーハンドルに単管パイプをつけて延長。

カキーンと爽快な音がして緩みました。

プーリーはバールを2丁掛けでコデコデし、少しずつ手前に出して外しました。

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水温警告灯が点滅する?

2012年02月06日 | 修理整備全般

スズキ アルト HA24S

走行中に赤や青の水温ランプが点滅することがある、ということで来店されました。しかし、実際に試運転してみるとなんら問題ありませんでした。故障コードをチェックしても、履歴には残っていません。整備振興会のFAINESで調べてみると、そういった事例があるにはありました。

しかし、水温ランプのほかにもO/Dやチャージなどのそのほかのランプも点灯する現象で、本件とはちょっと違います。ちなみにこのケースはメータークラスタ~BCM間の配線の接触不良だということらしいです。

ということで、冷却系統をすべて点検し、ハード的に異常のないことを確認して、お客様に返却。現象が連続的に起こるようになったら持ってきてもらうようにお願いしました。

数日後、来店され、今度はエンジンチェックランプが点灯しておりました。整備屋にとってみれば、チェックランプが点灯してくれた方が修理の近道なので、言葉は悪いが「ラッキー」でした。

お客様には待合室で待ってもらい、その間ダイアガンX431で検索をかけます。車から離れた別室でお客様に見てもらいながらこの作業ができるのもメリットです。今の車の状態を説明しながら一緒に見てもらえるというのは、なかなか良いです。ケーブル付き診断機では絶対できません。今の季節なら、指がかじかんでうまくタッチ操作ができないでしょう。

DTCはP0117 水温センサー回路LOW故障

車をアイドリングでほっとくと、赤ランプも点いたり消えたりします。ということで早速水温センサーを単体テストしてみましたが、なぜか問題なし。再度コネクターをとりつけてみると今度は正常に戻っていました。なおっちゃいました。

勝手に直ることは日常茶飯事です。なので、現象が出ている間にできるかぎりの情報を取るしかありません。

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上は水温信号のリアルタイムデータですが、ひげが生えています。この瞬間回路が短絡しているものと思われます。このテストはコードクリア後に再度行っていますが、この現象の後ではコードが再ストアされることありませんでした。たぶん、瞬間的な断線/短絡はコードストアしないのでしょう。5秒ぐらい続いた場合に故障コードを入れるのだと思います。

一般的に断線の場合は数値が極端に低く、短絡の場合は極端に高い。このケースでは値が高いので「短絡故障」と推定。

ハーネスをゆすってデータを見ますが、変化なし。簡単に触ったり振動を与えたりして再現できる故障状態ではなさそう。手が届かない狭いところにもハーネスが通っているため、全ての路線でゆすりテストができるわけでもない。

少しほかの作業をして、再度見てみると・・・・

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と、これだけ激しく短絡を繰り返すこともあり。

ということで総合的に判断して、確実な修理法は「配線引き直し」に決定。

元線は殺して、コンピューターとセンサーを直接2本の線でつなぎなおします。

冷間から何度かテストを繰り返しますが、異常信号が出ることはなくなりました。ダイアガンは端末を事務所に持って入れば、長時間アイドリングテストも暖かい環境でモニターできます。そのまま車に乗り込んでテスト継続できます。非常に便利。

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