
photo credit: (c) 2008 Jean Lannen
写真提供=Noble PR
やっと正規版のCDを手に取り、
ほっと一息というところです。
思えば6月22日(ハワイ時間)
にToddstockでArenaのライブを
体験してから、はや3カ月以上、
ずいぶん長い時間が経過してし
まいました。
今回、アルバムの感想を書くの
がすごくむずかしいと感じていま
す。というのは、このArena、ひ
じょうに異色作・怪作だと思うから。
NWO-The Individualist-Liars
の流れとはサウンドも楽曲もだいぶ
異なる傾向のアルバムで、(One Long
YearはPatroNet楽曲のコンピレーション・
アルバムなので、その三枚とは性質が
違うし、WaTもGuardianからの自己ベスト
のセルフ・カバーだし、Up Against It
はもちろん昔やったミュージカルをソロ・
アルバムに仕立てたものなので、前記3
作とは異なる)わたしとしては、前まえ
から今度のアルバムはarena rock、arena
rockといわれていても、実際にToddstock
のライブで聞いたときはかなり不意打ちを
くらった気がします。
Arenaのあるリビューで、ああ、この
リビューワーと同感・・・と思った
フレーズがあって、Todd Rundgrenで
あって、ToddRundgrenの感じがしない、
というような言い方だった。わたしは
Toddstockではもっと、Todd Rndgrenの
音楽じゃないみたい、という印象が強か
ったけれど。
Guitar Playerのインタビューなど
を読んでみると、いろいろなミュー
ジシャンについての言及があり、ストレート
にタネあかしをしているように思う。それ
を読んだら、「Todd Rundgrenの音楽じゃ
ないみたい」という感想は、むしろ当然
なんだと思った。
もう今回は、そういうことだから、
「はあ、そうですか」と受け入れるしか
ないな、と。バンドでやれる新曲のたくさん
入った新譜なら、「The Individualist 2」
みたいなアルバムを作ってもよかったのに
・・・・・・と思うけれど、それでは今回
のアルバムの目的である「ギター・プレイ
をフィーチャーする」という作品にはおそらく
ならないのでしょう。The Individualistも
最高の作品を作ったので、そんなに最高と
いうレベルのアルバムは、そうそう作れる
ものではないだろうし。
Liarsがいきなりあんまりにもよかったので、
それを越えるアルバムなんて、そうざらには
できないだろうと思っていたけど、もちろん
どこかでLiarsを越えたり、並んだりする
アルバムを出してほしい、という気持ちも
ないわけではなかったのだけれど、arena
rockと前からわかった段階で、どんな音に
なることやら・・・と不安は不安だった。
とにかくTR本人にとっても、ファンにとっ
ても、ツアーを今後も堅実に続けて行ける
ことが大事。それには、ツアーでの集客数を
これ以上減らさない(できれば増やす)
ことが肝心。経済的な必要性に迫られれば
The New Cars参加だって辞さなかったTRで
あるので、少なくとも自分の音楽で勝負で
きるなら(Carsのヒット曲を歌うシンガー
として雇われることと比べれば)かなり
限りなく譲れる部分があったんだろうと
思います。
わたし自身はarena rock仕立てにする
というチョイスは、よりによって?
という気持ちもあるんだけれど、いまの
時代、ポップ・ミュージックまたはロック・
ミュージックの楽曲の中でギター・プレイを
かっこよく取り入れるのはものすごく困難だ
と常々思ってきたので(わたしがいいなと
思ったのはコーネリアスとモービーのギター
の入れ方。コンテンポラリーな曲にさりげ
なく入れるのはこの時代至難のわざだろう)
TRが過去にもどって、arena rockのジャンル
を選択して、ギター・プレイを自然な文脈で
聞かせることができる作品にしたのは、
いいアイディアだったかな、と思う。
クラシック・ロックのジャンルで、
アリーナ・ロックをやっているんだって
いう条件なら、もう古くさい感じがして
も問題ないから。
まあ、今回はひじょうに実用的な目的に
そって制作したアルバムだったと思うし、
その意味ではTRの筋書きどおりに運んで
いるように見えるので(Arenaツアー、セカ
ンド・レグのシアトルもシカゴもソールド・
アウト)大成功といえるかもしれない。
そしてarena rockなサウンド作りは
ともかくとして、すばらしい楽曲も
数曲あり、ひじょうに短期間で13曲も
書き上げ、その中にいい曲も何曲かある
ということは、この長いキャリアの
ミュージシャンがどんなにすぐれた
アーティストであるかを物語るもの
で、その意味でわたしとしては
ひじょうにうれしいし、満足しています。
(アルバム全部新曲の新譜を出せて
いるこの世代のミュージシャンはもう
そんなに見当たらないように思う。新曲
二曲プラス過去のベストとか、カバーもの
中心とかをよく見かけるので)
(あと今後もうひとつアルバムの歌の
内容に関してコメントを書こうと思って
いるのだけれど、この記事はここまでに。
今回の記事、数日かけて書いているので
最初に草稿を投稿した更新日時から何日
か経過してしまっています)
写真提供=Noble PR
やっと正規版のCDを手に取り、
ほっと一息というところです。
思えば6月22日(ハワイ時間)
にToddstockでArenaのライブを
体験してから、はや3カ月以上、
ずいぶん長い時間が経過してし
まいました。
今回、アルバムの感想を書くの
がすごくむずかしいと感じていま
す。というのは、このArena、ひ
じょうに異色作・怪作だと思うから。
NWO-The Individualist-Liars
の流れとはサウンドも楽曲もだいぶ
異なる傾向のアルバムで、(One Long
YearはPatroNet楽曲のコンピレーション・
アルバムなので、その三枚とは性質が
違うし、WaTもGuardianからの自己ベスト
のセルフ・カバーだし、Up Against It
はもちろん昔やったミュージカルをソロ・
アルバムに仕立てたものなので、前記3
作とは異なる)わたしとしては、前まえ
から今度のアルバムはarena rock、arena
rockといわれていても、実際にToddstock
のライブで聞いたときはかなり不意打ちを
くらった気がします。
Arenaのあるリビューで、ああ、この
リビューワーと同感・・・と思った
フレーズがあって、Todd Rundgrenで
あって、ToddRundgrenの感じがしない、
というような言い方だった。わたしは
Toddstockではもっと、Todd Rndgrenの
音楽じゃないみたい、という印象が強か
ったけれど。
Guitar Playerのインタビューなど
を読んでみると、いろいろなミュー
ジシャンについての言及があり、ストレート
にタネあかしをしているように思う。それ
を読んだら、「Todd Rundgrenの音楽じゃ
ないみたい」という感想は、むしろ当然
なんだと思った。
もう今回は、そういうことだから、
「はあ、そうですか」と受け入れるしか
ないな、と。バンドでやれる新曲のたくさん
入った新譜なら、「The Individualist 2」
みたいなアルバムを作ってもよかったのに
・・・・・・と思うけれど、それでは今回
のアルバムの目的である「ギター・プレイ
をフィーチャーする」という作品にはおそらく
ならないのでしょう。The Individualistも
最高の作品を作ったので、そんなに最高と
いうレベルのアルバムは、そうそう作れる
ものではないだろうし。
Liarsがいきなりあんまりにもよかったので、
それを越えるアルバムなんて、そうざらには
できないだろうと思っていたけど、もちろん
どこかでLiarsを越えたり、並んだりする
アルバムを出してほしい、という気持ちも
ないわけではなかったのだけれど、arena
rockと前からわかった段階で、どんな音に
なることやら・・・と不安は不安だった。
とにかくTR本人にとっても、ファンにとっ
ても、ツアーを今後も堅実に続けて行ける
ことが大事。それには、ツアーでの集客数を
これ以上減らさない(できれば増やす)
ことが肝心。経済的な必要性に迫られれば
The New Cars参加だって辞さなかったTRで
あるので、少なくとも自分の音楽で勝負で
きるなら(Carsのヒット曲を歌うシンガー
として雇われることと比べれば)かなり
限りなく譲れる部分があったんだろうと
思います。
わたし自身はarena rock仕立てにする
というチョイスは、よりによって?
という気持ちもあるんだけれど、いまの
時代、ポップ・ミュージックまたはロック・
ミュージックの楽曲の中でギター・プレイを
かっこよく取り入れるのはものすごく困難だ
と常々思ってきたので(わたしがいいなと
思ったのはコーネリアスとモービーのギター
の入れ方。コンテンポラリーな曲にさりげ
なく入れるのはこの時代至難のわざだろう)
TRが過去にもどって、arena rockのジャンル
を選択して、ギター・プレイを自然な文脈で
聞かせることができる作品にしたのは、
いいアイディアだったかな、と思う。
クラシック・ロックのジャンルで、
アリーナ・ロックをやっているんだって
いう条件なら、もう古くさい感じがして
も問題ないから。
まあ、今回はひじょうに実用的な目的に
そって制作したアルバムだったと思うし、
その意味ではTRの筋書きどおりに運んで
いるように見えるので(Arenaツアー、セカ
ンド・レグのシアトルもシカゴもソールド・
アウト)大成功といえるかもしれない。
そしてarena rockなサウンド作りは
ともかくとして、すばらしい楽曲も
数曲あり、ひじょうに短期間で13曲も
書き上げ、その中にいい曲も何曲かある
ということは、この長いキャリアの
ミュージシャンがどんなにすぐれた
アーティストであるかを物語るもの
で、その意味でわたしとしては
ひじょうにうれしいし、満足しています。
(アルバム全部新曲の新譜を出せて
いるこの世代のミュージシャンはもう
そんなに見当たらないように思う。新曲
二曲プラス過去のベストとか、カバーもの
中心とかをよく見かけるので)
(あと今後もうひとつアルバムの歌の
内容に関してコメントを書こうと思って
いるのだけれど、この記事はここまでに。
今回の記事、数日かけて書いているので
最初に草稿を投稿した更新日時から何日
か経過してしまっています)