goo blog サービス終了のお知らせ 

TRiFanOK blog

TRiFanOKのblogです

トッド・ラングレンのTodd Rundgren's Short Johnson (EP)  (1)

2010年03月30日 | Todd Rundgren
 3月23日(US現地時間)、amazon.comで
Todd Rundgren's Short Johnson
(MP3 Download)がリリースされていた。
[iTunes Store(US)でも、配信中]
 ラングレンがロバート・ジョンソンを
カバーしたアルバム、Todd Rundgren's
Johnsonがこの春にリリースされるという
ことだったが、アルバムの具体的なリリース
日は前もってアナウンスされていなかったし、
今回のTodd Rundgren's Short Johnsonという
EPがフル・アルバムに先がけて出るという話は
噂にも出ていなかったので、予想外の
リリースでした。

 このShort Johnsonは3曲入りEPで、以下の
3曲が収録されている。(1曲ずつでも購入で
きると思うが)

1. Stop Breakin' Down
2. Last Fair Deal Gone Down
3. Kind Hearted Woman


Todd Rundgren's Short Johnson(MP3 Download) (amazon.comのページ)

(amazon.comのMP3 Downloadsは現在アメリカの顧客向けのみ
のサービスだそうなので、一般的には日本からは購入でき
ない。アメリカのamazonのgiftcardを購入してから買う
やり方もあるようですが、わたし自身はわからないです)

 本やCDだったらアメリカのamazonから
送ってもらうことができるのに、mp3に
なると日本に売ってくれないというのは
ほんとうに不便きわまりないです。(amazon
のMP3 Downloads、アメリカ以外でも始まる
という記事も読んだことがあるけど、それも
どうなったのか)iTunes Store(US)も同様で、
せっかくiTunes Storeが日本でもあるのに、
この商品のように日本から買えないというのは
日本Storeがスタートしたときから不便なんだけど、
なんとか改善してもらいたい点。アメリカのiTunes
music cardを買ってそれで日本から購入する方法
があるという話もよく読むのですが、とにかく
そのミュージック・カードだって持って
いないので、今回も仕方がなく、アメリカ
のファンから音声ファイルを分けてもらって
聞くことになってしまった。

 すでにジョンソンのライブは昨年の
12月に見ているので、アルバム版の
トラックを聞くのが待ち遠しかったのですが、
Stop Breakin' Downを聞くと、
やはり、ライブよりアルバム版、
ボーカルがいいですね! といっても
ライブはライブで、もちろん迫力とか
雰囲気がすごくよかったですけど、
やはりボーカルはレコーディング
で丁寧に録音できるでしょうから、
より細かい味わいがあるように思う。

 あとの2曲は12月のライブで
披露したジョンソン・カバー10曲には
入っていないので(後から追加で
録音した2曲)初めて聞くことに
なったのですけど、Kind Hearted
Womanとかおもしろい曲に仕上がって
いる。この曲はギターが特に楽しめ
ました。四月のツアーでこの曲も
ライブのセット・リストに含まれたら、
ライブでもすごくいいと思う。


(音声をなんとかamazonのpreviewより
もっと長く試聴してもらえたらと思って
いろいろ考えたのですけど--previewは
短すぎてあまり分からないと思った--
携帯の動画では音が悪くなりすぎたし、
デジカメの動画だと手間がかかりすぎて
たいへんだし、今週Rundgren Radioに
TRが出るので曲もかかるかもしれない
から、それから考えることにして、
とりあえず現時点ではあきらめました。
Stop Breakin' Downはライブのムービー
がYou Tubeにあるし、それでだいたい
「ライブになったらこんな感じだった」
というのはわかりますし)

  Short Johnsonと題された3曲入りEP
なので12曲入るといわれているフル・
ジョンソンというかLong Johnsonというか、
"Todd Rundgren's Johnson"の短小版な
わけですが、どちらにしても、ポイント
は、「トッド・ラングレンがロバート・
ジョンソンのカバーをやった」という
ことだと思います。なんでロバート・
ジョンソンのカバーを出すかというと、
再三書きましたのでここでは簡単に
しますけど、2008年にリリースされた
アルバムArena(アリーナ)を出す契約
をレーベル(当初の名前はHi Fi Recordsで
いまはHi Fi Recordings)としたときに、
ロバート・ジョンソンのカバーEP(その時点
ではフル・アルバムというより、EPを録音
してArenaとバンドルして売るというプラン
もあったのだろう)を制作する仕事も契約に
含まれていたということで、初めの計画よりは
おそらく遅れて制作されたけれど、無事
昨年秋に10曲ぶんできあがっていて、
その後2曲あらたに加えられたという。
(その2曲が今回のLast Fair Deal~と
Kind Hearted Womanだったのでしょう)
 で、話を戻すと、もともとポール・
バターフィールドとか好きだったはずの
TRなので、若かったころ、ブルーズ・
ギターはたくさん聞いたし、自分でも
すごく弾いていたことでしょう。ウディズ・
トラック・ストップのころとか。

 もうずいぶん前、数年前のことになりますが、
Liarsが出た後に行われたPatroNetのチャット・
イベントで、次は何をやりたいか、みたいな
トピックのときにTRが「ブルーズのアルバムも
やりたいね」という内容のコメントをしていた
こともあって、そのときはもちろん、ロバート・
ジョンソンのカバー・アルバムを制作する
というプロジェクトは生まれてもいない
でしょうから、わたしとしては、おそらく、
自分の好きなブルーズの楽曲をいろいろカバー
するのを作ってみたいのかな、と思っていま
した。だから、ロバート・ジョンソンの
カバーEPをやる話を最初に読んだとき、
なるほどなるほど・・・と納得感があった
のです。

  昨年末のジョンソン・セットのライブ感想
を書く時にもうすでに書いてしまいましたが、
ロバート・ジョンソンのカバーをクラプトン
とそっくりにやってしまったのではTRが手がける
意味がない、当然。となると、自分だったら
ジョンソンをどういうふうに料理しようか?
というチャレンジができることと、好きだった
ブルーズ・ギターをもう一度存分に、そして
TRならではのプレイで表現してみるおもしろ
さがあって引き受けたんではないかなと想像
しています。
(それプラス、現在ツアー主体の活動の中で、
ジョンソンのカバー新譜があれば、Arena以降に
さらにギターをフィーチャーしたライブを、
さらなる新楽曲新譜を制作することなしにもう
1年とかツアーまわれるというのも魅力だったん
じゃないかと思われる)

 わたし自身はロバート・ジョンソンにも
ブルーズ全般にも率直にいってそんなには興味
ないんですけど(でも嫌いではないほう)、
ブルージーなロックはかなり好きだった。
それからストーンズのジョンソンはとても
好きだったし。TRの曲でもブルージー
な感じの曲はひじょうに好き。それでも、
ジョンソンよりTR自身の楽曲のほうがやっぱり
好きなんだな、とショート・ジョンソンを聞く
とよくわかります。

 ギターはともかくとして、ボーカルは
キーが合わないのか(?)なんなのか、
TR自身の楽曲だったら使わない声域なのか、
声が高くてちょっと苦しそうに聞こえる
感じがしました。これライブでは全然
感じなかった。(曲によるのかも)
なので、そういう点でも、ボーカルは
むずかしい部分があったのかもしれないです。
そういう点「でも」と書いたのは、昨年の
インタビューで自ら語っていた、「自分は
ブルーズ・シンガーではないから~」という話で、
ブルーズを歌うのはむずかしかったような談話が
あって、それがひとつと。

 そのインタビューを読んだときはライブも
見ていない時点だったわけですが、でも
ライブを聞いたら、おお、TRらしく、けれ
ども自分の楽曲とはまた違う歌い方というか、
ブルーズを歌う工夫というのか、まさしく
「トッド・ラングレンのジョンソン」に
仕立てていて、ひじょうにおもしろかった。
(前も書きましたが、ソウルフルなTRの
ボーカル・スタイルを活かした歌い方で)
春からのツアーではきっとツアーが進むに
つれてライブに慣れて、歌はライブできっと
もっとよくなっていくんじゃないかという気が
します。あ、でもショート・ジョンソン版も
いいです。歌い方がすごくいいです。あと、
ボーカルもギターも歌っていて。


Kind Hearted Womanなどは楽曲のアレンジも
おもしろくって、TRらしさがよく出たという
気がします。ギターのパートとても気に入った。
(ギターが違うのか?)

 というわけで、このショート・ジョンソン
に入っているLast Fair Deal~とKind Hearted
Womanの二曲をあわせて、今年二月のアムステルダム・
ライブに収録されている10曲(それらはライブ
ですが)とで、まだアルバム版のトラックは全部
は聞けていないわけだけれど、だいたいTodd Rundgren's
Johnsonの感じは見えてきたと言えるかな。
(もちろん、アルバム版だとまた新しい発見が
いろいろありそうですが)

 なにしろTRがカバー・アルバムを手がけると
いうのは今までそうはないことで、
シンガーの場合、キャリアを積んでくると
とかく「スタンダード・ナンバーを歌う」とかい
った内容のアルバムを出す場合が多いけれど
(そういうのもレーベルからの提案なのかも
しれませんが)TRの場合、安易なカバーには
走らずにきていて、(完コピのFaithfulはカバー以上と
言えるだろうし、 よほど好きな場合はコステロの
曲を入れてたりしたけれど、でも多いほうでは
ないように思う)だから、今回のような
全ぺんカバーのアルバムは初めてで、
長年TRの新作が出るたびにどきどき
しながら聞いてきたわたしは、今回も
どんな音が聞けるのか楽しみだった。

最初はロバート・ジョンソンのEPも作る、
という話だったのが、いつのまにか
10曲も制作していて(しかもいったい
いつ作ったのか? とびっくりするほど
短期間にレコーディングしていた、おそらく
ツアーのあいまなどに)そしてさらに二曲
追加されて12曲入りのアルバムができた、
ということは、そうとう気がのったのでは
なかったかという気がします。
(この記事、途中ですがここで一度アップ
することに)


 今週のラングレン・レディオはTRが
ゲスト。Todd Rundgren's Johnsonや
4月2日からスタートするジョンソン・
ツアーなどについての話が聞けそう。
(3月末のRundgren Radio with Todd
Rundgrenの放送)

Rundgren Radio with Todd Rundgren


Stop Breakin' Down
(以下は昨年12月、カリフォルニアのヴェンチューラ
でおこなわれたAWATSコンサートのファースト・
セットから、ライブのムービー)

Stop Breakin' Down(movie)


[この記事、まだ完成していないのですが、
今週ラングレン・レディオにTRがゲストで
出ることもあり、できるだけ早く先にアップ
したいので、(1)とした。できれば近日中に
(2)として残りの部分をアップしたい予定]


最新の画像もっと見る