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毎日父さん 「白血病日記」

病気の経過や患者の思いなどをまとめてみました。「毎日父さん」は西原理恵子さんの漫画「毎日かあさん」からヒントを得てます。

マイナ保険証を基本とする仕組みになります。か? 立ち止まって考えてみよう その2

2024年11月08日 | 白血病について

 マイナンバーが必要な理由、目的も理解できます。しかし、この理由、目的、注意等に沿って考えると、医療保険証の新規発行を停止し、マイナンバーカードと一体化していくことが妥当な方法でしょうか。

 「一般財団法人「情報システム学会」の元常務理事八木晃二さんは「マイナ保険証は危険すぎる」「デジタル先進国で、1枚のカードに保険証機能、運転免許証機能、本人確認証明などの機能を追加し、国民に持たせている国はない」八木さんは全ての機能にアクセスを可能とするマイナカードと4桁の暗証番号を「実印」に例えて訴える。「どこにでも実印を持ち歩きますか?実印を他人に預けますか」こうした状況から身分証明書、行政システムへのアクセス、保険証としての機能は一枚のカードに入れ込まずに分けるべきだと説明する。」(令和6年11月28日付毎日新聞朝刊)

 「実印」を日常的に持ち歩く人はいないでしょう。保険証はそういうわけには行けません。年に1回行くか行かないかという若い人ならともかく、高齢者の場合、保険証を頻繁に持ち歩くでしょう。そして、私も含めて高齢者は紛失しやすく、盗難に遭いやすく、詐欺被害に遭いやすいのです。このことは患者さん個人の問題にとどまらず、マイナンバー制度そのものへの信頼性を損ない、情報セキュリテイの穴を作りやすく、サイバー犯罪、サイバー攻撃の的になりやすいと思うのです。

 使いやすさと情報セキュリテイの観点からも医療保険証を単独で電子化し、マイナンバーと紐付けることが望ましいと考えます。仮に紛失や盗難にあっても、医療保険の保険者番号・被保険者番号の秘匿性はマイナンバーより低く保険医療機関等とセットでなければ診療報酬の請求はできません。また、専用端末を使用することにより、どこからアクセスしたが記録されるでしょう。
もちろん問題点があります。かえって手続きが煩雑となる。健康保険証の発行コストが余分にかかる。しかし、住所変更した時には、市町村の窓口でマイナンバーを用いて変更する。健康保険の資格の得喪、変更は職場を通じて、あるいは市町村の窓口でマイナンバーを用いて変更する。すでに行われていることです。マイナンバーはその時に記載すればいいことです。問題はICチップを組み込んだ保険証の発行コストだと思います。1枚あたりどのくらいかかるかです。現行のマイナカードの再発行手数料は電子証明書込みで1000円です。紙やプラスチックの保険証に比べれば高くつくかもしれませんが、マイナポイントの大判振る舞いに比べれば、本来の目的に合うと思います

 今後、健康保険証に限らず、運転免許証・身分証明書への活用・パスポートへの紐づけなどマイナンバーカードの機能拡大が想定されます。その方法或いは設計についてもう一度見直してもよいのではないでしょうか。基礎年金番号、住民基基本台帳カードの二の舞にならぬように、もう一度立ち止まって考えてもいいのはないでしょうか


がん患者と仕事4  原職復帰か転職か依願退職かそれとも解雇か

2022年12月08日 | 白血病について

4 Aさんのその後 治療後のキャリア

 さて、クリスマスにがん告知をうけ、年末に無職となった、Aさんはその後どうしたのでしょうか。まずは入院治療、外来治療をし、病状がおちつき、その後、大型自動車の免許を取得します。また、職業安定所からの紹介でホームヘルパー資格をとります。そのことを生かしデイサービスの送迎の仕事をします。

 そこである患者さんと出会います。その患者さんを少しでも回復させたいと思い、夜間のリハビリの専門学校で作業療法を学び、資格を取得します。現在は病院で作業療法士として働いておられます。

 将来については作業療法士を続けると話されていました。勉強や自己研鑽を続けていく必要があるので、体力が続けば仕事を続けていきたいと話されていました。

 がんになる前は科学・技術を背景に、物を相手にするエンジニア。今は医学・科学を背景にし、人を相手にする作業療法士。より幅が広がる仕事に就かれたと思います。向上心の強い方だと思います。よい転職だったと思います。応援したいですね。

 


白血病とは

2004年02月07日 | 白血病について
 血液細胞の「がん」です。白血病細胞の増殖のため赤血球・正常な白血球・血小板が減少し、感染や出血しやすく、貧血になったり、臓器への浸潤もあります。白血病には急性骨髄性白血病・急性リンパ性白血病・慢性骨髄性白血病・慢性リンパ性白血病・その他の白血病があります。急性白血病の場合、すぐに治療をしないと死に到ります。 

 急性白血病(骨髄性・リンパ性)は悪性腫瘍全体の3%以下の頻度ですが、若い人にでは死因の上位を占める代表的な悪性腫瘍です。そのため、映画・ドラマ・小説などの題材になりやすいですね。最近亡くなられた本田美奈子さんや少し前に発病した市川団十郎さん、渡辺謙さん、骨髄バンクのCMに出ていた故夏目雅子さんなど有名人の方も多いようです。でも実際の患者さんはそう多くはありません。わが国での成人の急性白血病の有病率は、人口10万人あたり約6人と推定されています。

 私は急性骨髄性白血病(AML)、FAB分類 (FAB分類とは、Fはフランス、Aはアメリカ、Bはイギリスの研究者により提唱、改訂されてきた急性白血病の病型分類です。)でいえばM4Eoです。
 
 病気の診断は血液検査・骨髄穿刺(マルク)で採取した細胞の顕微鏡検査・遺伝子検査・染色体検査等で行います。
 
 病気の原因は放射線被曝・ベンゼンなどの特別な化学部質・抗がん剤の治療関連・ウイルス感染などの報告もありますが、大部分の白血病は他のがんと同じく、まだ特定の原因は不明です。がん遺伝子が活動し、がん抑制遺伝子が働かない状態という遺伝子の変化が次々に蓄積されて発病すると考えられています。
 
 治療法は主に化学療法と骨髄移植(造血幹細胞移植)です。化学療法は抗がん剤の注射であり、その治療は①寛解導入療法②地固め療法③維持・強化療法の三段階に分けて行います。骨髄移植(造血幹細胞移植)は超大量の抗がん剤と全身の放射線照射の処置後、健康なドナー(提供者)の骨髄液を移植する治療法です。
 私は化学療法を入院で計6回行い、その後、骨髄移植も行いました。
 
 (以上白血病については 国立がんセンターのホームページや
「もっと知りたい白血病治療」宮崎仁著 医学書院2003年6月を参考にしました。)