通勤途上の町の小さな本屋さんでみつけた本です。書店主が選ぶ傑作ということで紹介されていました。幕末から明治にかけての7人の少年たちの物語の短編集です。坂本龍馬や岩崎弥太郎などの歴史上の人物は出てこず、京の町に生きる名もない少年たちの物語です。
「したたかに行きぬけや。おまえらしくな!」
「おおっ」
銀の字の右手があがった。(チョボイチ)
生きよう。今日を生き、明日を生きてみよう。と。「なまくら」の温かさは、この呟きからの熱によってうまれてくるのかもしれない。(解説 あさのあつこ)
「なまくら」 吉橋通夫 講談社文庫
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