1 あるがん患者の体験談から
がんノートnight #90 「お仕事~治療後キャリア」 Aさんの場合
You tubeでは実名にしておられますが、一応Aさんという匿名におきます。
病名は甲状腺がん。発症は2011年(少し昔ですが、現在もホルモン剤服薬中です)当時25歳。治療は手術・内部放射線照射。発症当時の仕事は技術者‐エンジニアでした。大学卒業後、自動車会社の技術者として働き、3年半後キャリア形成を目指し、転職した会社で4か月目。試用期間から正社員になるところでした。
暮れの12月25日のクリスマスにがん告知があり、仕事納めの12月27日に会社に休暇を申し出たところ、少し待たされます。そこで、社長、上司、総務担当との面談があり、社長からは「正社員という話はなし」との説明をうけ、総務担当からはすでに「一身上の都合により」と書かれた「退職願」を手渡されました。自分ががんになったのだからしょうがないが、苦笑いするしかなかったと語ります。
午後から帰っていいといわれ、職場の同僚から「来年もよろしく」と声をかけられます。「来年にはこの会社に来ないし、生きているかどうかもわからない」と言葉に出せませんが、思います。
さすがに帰る駅で涙が止まらなかった。いろいろあった1年間だったが、年末にがんの告知、無職という状況に今まで一番泣いたとAさんは語ります。
この涙は悔し涙か 会社への怒りか 情けない自分へ向けたものか いろいろ入り混じったものでしょう。
Chatでも「この会社はひどい」「こんな会社はいずれつぶれる」など言葉がいっぱい出てきました。当然だと思います。
11年前の話で、現在こんなひどい対応は少なくなったかと思いますが、似たような体験をした人は多くいるのではないでしょうか。
詳しくは #90 がんノートnight[お仕事〜治療後のキャリア〜] - YouTube