九州版 夫婦(めおと)懸賞日記

懸賞に日々励むおもしろ夫婦の密着日記

最後のお花さま

2005-12-09 | のん吉ヅカコラム
前回書いた当選観劇記で、じつは一番書きたかったことです。

宙組の博多座「鳳凰伝」を観劇しましたが、
トップスターは長身で細身の姿が美しい和央さん、
そして娘役トップは、お花さまでした。

お花さまは、宝塚の各組でかれこれ10年以上娘役トップを続けているスターです。
ヅカファンからはお花さまとか、花ちゃん、マリーなどいろんな呼び名で呼ばれています。
トップである期間が誰より長いため、賛否両論の人でもあります。
私がこのときお花さまを見たのは3回目でした。

初めて見たのは2000年の宙組発足時、当時のトップ姿月あさとさんのお披露目全国ツアーでの福岡公演でした。
2回目はトップが和央さんに代わって「カステルミラージュ」、これも福岡公演です。
この2回の観劇時は、正直どうしてお花さまが娘役トップをこんなに長く務め絶賛されているのかよくわかりませんでした。
どちらもたいしたことない演目だったため(すみません)、
お花さまの能力が活かされてなかったのかもしれません。

3回目に見た「鳳凰伝」のお花さまは、私のイメージを覆しました。
他のすべての出演者の中でも、ひとりだけ格が違う人のようでした。

今でも鮮明に覚えていますが、
セット2階の壇上の、舞台下手から静かに姿を見せたお花さまは、
まさしく中国のお姫様が現れたようでした。
高貴で、人を寄せ付けない心を閉ざしたお姫様であることが、
その立ち姿から伝わってきました。
私は「これがお花さまの真髄だったのか」と目からうろこの心境でした。

つい最近、お花さまが和央さんとともに来年退団することが発表されました。
今後小空さんが宙組に組替えでもしない限り観劇する予定はありませんので、
私が最後に見たお花さまは、あの夏、博多座で見た「鳳凰伝」になります。

お花さまの実力を知らされた、忘れられない公演です。



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