道東を発見する旅 第3の人生

僕には過去がない、積み減らしが大事である

過去がない

先日、夕刊にのっていた連載もののエッセイの切り抜きから紹介します。
出典:毎日新聞 6月9日夕刊 しあわせのトンボ 近藤勝重より引用

随分前にテレビで耳にしたおすぎとピーコのピーコさんのこんなエピソードを思い出した。

ある所で岡本太郎氏と会い、「先生、お久しぶりです」とあいさつすると、氏は正面を見すえてこう言ったのだそうだ。

「僕には過去がない」

どういう意味でそう言ったのか。

巨匠の一言だけに軽々しく解釈するのははばかれるが・・・・・

引用終わり

名言なのか?

原文では、過去の記憶についての軽いエッセイが続いていく。

自分は巨匠の思い切った発言に着目し、嫁さんと息子に、このくだりを読んで聞かせた。

すると、2人とも芸術家だから・・・、とか流石に一流の人は・・・とか言っている。

自分は、「それよりも、きっとピーコが親しそうに話しかけてくるのが嫌だったんじゃないのかな。だからその場しのぎで過去がない、と言えば、押しつけがましいピーコから離れられるんじゃないか思ってそう言ったんだろう」と言うと、息子は「なるほど、そんな考えもあるのか」と言っていた。

芸術家の本当の気持ちは分からないけど、小中学生のような知り合い自慢に付き合わされてはかなわないというのが本音かもしれない。

名言集から

そこで、「僕には過去がない」発言が、岡本太郎の名言集に掲載されているかどうか、ネットで検索してみることにした。以下、関連する名言をピックアップします。
岡本太郎 名言厳選集 

http://systemincome.com/main/kakugen/tag/%E5%B2%A1%E6%9C%AC%E5%A4%AA%E9%83%8E
引用開始

現在にベストを尽くすことの重要性

人間本来の生き方は無目的、無条件であるべきだ。それが誇りだ。死ぬのもよし、生きるもよし。ただし、その瞬間にベストを尽くすことだ。現在に強烈に開くべきだ。未練がましくある必要はないのだ。

現在から逃れるな

人間が一番つらい思いをしているのは、「現在」なんだ。やらなければならない、ベストを尽くさなければならないのは、現在のこの瞬間にある。それを逃れるために「いずれ」とか「懐古趣味」になるんだ。懐古趣味というのは現実逃避だ。

捨てれば捨てるほど、いのちは分厚く、純粋に膨らんでくる

人生に挑み、本当に生きるには、瞬間瞬間に新しく生まれ変わって運命をひらくのだ。それには心身ともに無一物、無条件でなければならない。捨てれば捨てるほど、いのちは分厚く、純粋に膨らんでくる。いままでの自分なんか蹴トバシてやる。そのつもりで、ちょうどいい。

人生は積み重ねよりも、積み減らしが重要

人生は積み重ねだと誰でも思っているようだ。僕は逆に、積み減らすべきだと思う。財産も知識も、蓄えれば蓄えるほど、かえって人間は自在さを失ってしまう。過去の蓄積にこだわると、いつの間にか堆積物に埋もれて身動きができなくなる。


引用終わり

積み減らしが重要

今、名言集から、今、この時に燃焼するという内容の名言をピックアップしてみた。

予想通り「僕には過去がない」という言葉は出てこなかったが、全編において今、この燃え尽くすという生き方を強調しておられるのが分かる。

さらに「人生は積み減らしが重要」では、今、この瞬間に燃え尽きるためには、人間関係も煩わしければ関係を断つべきだと言っているようにも思うのだ。

ネットで検索しても、どこにも岡本太郎とピーコとの交友関係なんて記事は出てこない。

だから、自分の仮説である、「芸能人の上っ面だけのおべんちゃらをシャットアウトしたい」本音が出ただけなのだろうと思っている。

まとめ

冒頭のエッセイに書いてあるのだが、高校の同窓会のあいさつで、人の作品だけど「遠い日が年をとるごとに近くなり」という一句を紹介すると、旧友の多くがうなづいていた、とある。

これも大事なことなのかもしれないが、一同、名句にうなづいた後は、記憶の上書きをして、時計を現在に戻しておくべきなのだろう。そこで岡本太郎の名言集から、もう一つ紹介します。

青春は年齢の問題ではない

夢を見ることは青春の特権だ。これはなにも暦の上の年齢とは関係ない。

10代でも、どうしようもない年寄りもいるし、70、80になってもハツラツとして夢を見続けている若者もいる。だから年齢の問題ではないが、青年の心には夢が燃えている。

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