道東を発見する旅 第3の人生

一人暮らし、隠れた天才

一人暮らし

11月5日に新しい賃貸マンションに引っ越してきました。今、息子とは別に一人で生活しています。

今回は一人暮らしの生活について紹介します。

まず、一般的なことですが、この私の年齢では、賃貸物件のオーナーは、そう簡単には部屋を貸してくれないそうです。

理由は高齢者なので、もしもの事が起こって「事故物件」になったら困るから・・と、収入がないため家賃滞納のリスクがあるからだそうです。

自分の場合は源泉徴収票のコピーを提出しました。

ここに住むようになり3週間たちました。とても快適に毎日を過ごしています。

賃貸なので隣近所の騒音を心配していましたが、まったく聞こえません。これは意外でした。築浅(平成27年)だからでしょうか。時折、電車の音や飛行機の音は遠くの方で聞こえますが、生活音はなしです。有り難い事です。

今は最低限の家具しか置いてませんが、来週の週末には、注文していた家具が搬入されるので、居心地が良くなると思っています。

私も学生の頃は一人暮らしの時期はあったのですが、20代後半に家内と一緒に住むようになってから40年、いつも、家内や息子の存在を意識しながら生活してきました。

約10年前、58歳から2年半、北海道の離島の診療所所長をしていた時は、官舎で一人住まいだったのですが、心の中ではいつも「いつ島民が病気で駆け込んでくるか分からない」という不安をかかえながら、がんじがらめの状態の時間を過ごしていました。

休暇の時以外は、常に島民の目を意識して生活していたので自由に行動するという事は不可能でした。

そして、今回、私は自分が何をしようとも、またどこに行こうとも誰からの束縛も受けない全くの自由気ままな生活をおくっています。

家内が死んでから、息子と2人で住んでいましたが、独立して本当に気楽な毎日です。

何も予定がない空白の時間

ここに来てからテレビを置いていないのでパソコンでネットを見る以外は静寂な日々が続いています。何もない空白の時間が続くと精神的にも穏やかになっているような気がします。

この3連休は、朝起きて「さあ、何をしようか」と悩むことがとても贅沢に思えました。結局、トレーニングが生活の中心になるだけなのですが・・・・

アメリカやフランスに住んでいた時は、週末には長い長いゆったりとした時間が過ぎて行ったことを覚えています。

推理小説を読みふけったり、近くの林の中を延々と自転車でとばしたり、フランスにいるときなんて、朝5時に起きてスイスのスキー場まで車を飛ばして夕方家に帰ってきたり、近くの日本人を呼んでバーベキューをしたりとか、料理の本を読んで知らない料理を作ったりとか、あの「何もすることがない時間を、いかに楽しく過ごそうかという」気分を久しぶりに楽しんでいます。

時間という概念の喪失

3週間前までは、家に帰ると息子に風呂入れたか、とか皿洗えよとか、テレビを見ていいかとか、自由な時間というよりも、いつも時間に追われている感覚でした。 

空白な時間を過ごしていると時間の観念がどこかに飛んでいってしまいます。あれ、今、何時頃だったかな、とか、まだ夕方ではないのか、とか、まだ起きなくていいから寝てようとか、眠い時に横になり、目が覚めたらゴソゴソしたりしています。

やはり自分のこれまでの人生は、人の事ばかり気にしながら生きてきたのでしょうか。

時には音楽を流している

3週間前までは、家庭用の有線放送を自分の部屋にひいていたので、一日じゅう、有線の「ゆるいジャズ」ばかり聴いていました。しかし、ここのマンションは、エアコンの配管のところが完璧にガードされていて、有線放送を聞きたくてもベランダのアンテナからケーブルを室内にひきこめないようです。従って、有線は使えません。

仕方ないのでYoutubeで音楽を楽しんでいます。

気になる動画

先日、ボサノバのギター演奏を色々楽しんでいたのですが、その中で妙に気になる動画がありました。初老のアメリカ人が「トリステ」というアントニオカルロスジョビンの名曲を演奏しているのですが、なぜか音のピッチとか弦の響きとか、演奏に引き込まれてしまう感じがするのです。

Triste - Jobim guitar cover  https://www.youtube.com/watch?v=ZkWboyepl9Y

先週の朝は、毎日、出かける準備をしている時に、その動画を流してスッキリした気分で仕事に出かけていました。

そして、昨日、動画の説明文にGuitar virtuoso Peter Sprague(ギターの名人、ピーター・スプラーグ)のを見つけて、「ギターの名人???」、自分で書く訳ないのでひょっとしたら有名な人かなと思いグーグル検索したところ、有名な人だったようです。

隠れた天才

日本語のサイトが詳しいので引用しておきます。

以下、引用です。

ピーター・スプラーグ ジャンルを超え自在にギターを操る 隠れた天才  http://www.viva-viva-brasil.com/category16/entry73.html

好きなジャズ ギタリストはと聞かれれば、ウェス・モンゴメリー、ジョージ・ベンソン、エド・ビッカート、ジョン・スコフィールド、パット・マルティーノ そして今回ご紹介するギタリスト ピーター・スプラーグ(Peter Sprague)を挙げる。

ジャズ ファンならお馴染みのギタリスト達だが、彼 ピーター・スプラーグについては知らない方も多いだろう。彼はガット・ギターを多用しジャズ、中南米音楽、からビートルズを始めとするポップスに至るまで自在に操る隠れた名手である。

引用終わり

感想

ギターのうまい初老のアメリカ人と思い込んでいたのが、実は隠れた天才だったなんて・・・ よくあることなのかもしれないですね。

引用したサイトによると、チックコリアとかセルジオメンデスとかの名前が出てきて、一流ギタリストとして活躍する可能性も高かったのに、30代後半で結婚し子供が生まれて38歳で故郷のサンディエゴに引っ込んでしまい第一線から消えてしまった人だそうです。

若いころの動画を見たら凄いテクニックで自分の曲を演奏していますが、それに夢中になっていた日本人有名ギタリストも結構いるそうです。

名人が、ボサノバの名曲で、その才能をチラチラと見せつけながらの演奏なので、自分のような素人でも何か感じるところがあったのでしょう。

考えてみれば自分達も子供が大きくなってきたのでフランスでのキャリアーをあきらめて日本に戻ってきたのが、同じく38か39歳でした。

あれから20数年たって、感じるのは人生は思っている以上に短いです。そして、人の命は何と儚いのだろうか、ということです。

今、こうして一人暮らしを始めることが出来たので、空白の時間を大事に過ごしていこうと思っています。

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