最古の足跡を訪ねて
私たちの祖先は今から3億6000万年前のデボン紀後期に、長く慣れ親しんだ海を離れ、陸という新天地への第一歩を踏み出した。
最初に上陸を果たした脊椎動物は手足(四肢)を持つため、四肢動物(テトラポッド)と呼ばれている。四肢動物はやがて地上を歩き回る動物へと進化し、ついには陸上を支配するにいたる。
現在の両生類や爬虫類、哺乳類もこのとき上陸を果たした四肢動物の子孫なのである。一見四肢動物には見えないヘビやクジラなどもいったんは四肢を持ち、その後進化を続けて現在のような姿になった。
言うまでもないが、私たち人間も四肢動物に含まれる。 その四肢動物が残した最古の足跡がアイルランドのバレンシア島にあるというのだ。
※参考文献 NHK地球大進化プロジェクト・地球大進化・日本放送出版協会・2004