北極海ホットスポット・トラック
現在の地球を見渡すと、こうしたホットスポットの移動の例としては、ハワイ諸島が有名だ。ハワイ諸島の連なりは、海洋底のプレート移動の伴い、ホットスポットが次々と火山島を作っていった結果なのだ。ハワイ諸島の場合にはプレートが東方向に移動している。そのため、、現在西側にあるハワイ島で、活発な火山活動が起きているわけである。こうしてできる島々の連なりは「ホットスポット・トラック」と呼ばれている。
さてアイスランドの火山活動が実際にシベリアから移動してきたホットスポットによる2億5000万年前の「残り火」であることをどう証明するのか。じつは、ハワイ諸島ほど明確ではないが、北極海にもそれに似た島々の連なりがあるのだ(※上図参照)。
ここで重要なのは、一つのホットスポットが、2億5000万年前という長い時間にわたって活動を続ける例が、他には知られてないことである。だからこれは未だに仮説とされているが、ホットスポット上の岩石の年代を調べていくことにより、この仮説が正しいかどうかはいずれ判明するであろう。
※参考文献
NHK地球大進化プロジェクト・地球大進化・日本放送出版協会・2004