3日目
昨夕は 海に沈む夕日と温泉のコラボレーションは見ることが出来ませんでしたが
夜中にふと目が覚めると 煌々と輝く満月が海面を照らしていました。
夕陽に負けないほどの素晴らしい月夜でした。
朝から海辺の露天風呂に入って 海に沈む月を眺めていました
今日も行きたいところが目白押し。
早々に宿を出て 十二湖に向かいます。
十二湖とは 青森県側の白神山地西部に位置するブナ林に囲まれた33の湖沼群です。
江戸時代に発生した大地震による山崩れによってできたそうです。その際、大小33の湖沼ができましたが、近くの崩山から眺めると12の湖沼が見えたことから十二湖と呼ばれるようになった とネットに書いてありました。
旅行社のツアーではたいてい行くところのようですが 人を避けて 奥にあるリフレッシュ村と呼ばれるところにある駐車場に車を置いて散策することにします。
森に入るなり あの香ばしい「醤油せんべい」の香りがしてきます。
秋になると香りを放つ「桂の木」があるはずです。あっちでもこっちでも お醤油の香りがにおってきます。たまらなくうれしい おいしそうな匂いです。まあるい黄色い葉っぱが足元に落ちています。
森は ぶな、栃、桂、ハウチワカエデ イタヤカエデ ミズナラ などの樹木が色づき しっとりした森の中に いくつもの湖が点在しています。「青池」は人気の池で その神秘的な青色には吸い込まれそうな思いです。
ボランティアでお抹茶を出してくれる茶店がありました。
ここで一息。久しぶりにお抹茶とお菓子をいただきました。料金は「お心」を箱に入れるだけです。2時間ばかり散策して 次へと急ぎます。
白神ラインと呼ばれる未舗装のくねくねとした細い山道は 西目屋村へ続いています。
紅葉が盛りを迎え ぶなの森が延々と続いています。
西目屋の暗門の滝も 多くの人が訪れるところで 岩木川の支流である暗門川の渓谷に沿って奥へ行くと 3つの滝がある。少しスリリングなところもあるが 最奥の第1の滝は 先日来の大雨の影響で通行止めになっており 第2の滝で引き返した。
夕暮れが迫り 急いで宿泊地の酸ヶ湯温泉に向った。宿に着いたときは外は真っ暗で何も分からなかったが 八甲田山の中腹標高925Mにある一軒宿で 江戸時代から湯治客が過ごしていたそうである。混浴の千人風呂が有名だが 白濁のお湯がとても気持ちよく 効能が大きいようだ。今冬は積雪566㎝を記録したのをテレビのニュースが報じていたのを思い出す。
4日目
今日は雨。
周囲の山は 今が紅葉の真っ盛りだ。見事な紅葉を見せる八甲田の山頂はもうすっかり落葉してしまっているそうだ。
午前中ぐらいは曇り空で過ごせるかと思ったが 宿を出てすぐに雨は降りだした。
紅葉盛りのぶなが多い山道を下る。酸ヶ湯の近くには 以前行ったことのある谷地温泉が 人気も少なく 紅葉の中にたたずんでいた。
どこまでもため息のつくような美しい山の中をどんどん下って奥入瀬渓流に出た。石ヶ戸に車をおいて 雲井の滝まで往復2時間ほど 雨のなか渓流沿いの遊歩道を歩く。木々が雨にぬれて 辺りの景色は色鮮やかだ。
ここは 桂の木が多く また醤油せんべいの香りがぷんぷん、かぐわしい。私はこの匂いが大好きで 秋の山にやってきた思いをいっそう強く感じさせるのだ。紅葉のピークはあと1週間後だろうか?
その後 十和田ICから北上西ICまで ワイパーをせわしく動かせながら南へ走る。ICを降りて山道を奥に分け入る。天候が悪いこともあり早々と日がくれ また真っ暗な山道をくねくねと いつになったら着くのやら。
やっとのことで明かりが見えて 今夜の宿の 夏油温泉に着く。夏油温泉は1000年以上前に発見された古くからの温泉だそうで渓谷沿いに 7つの異なるお湯の源泉があり それぞれに混浴の趣のある露天風呂が点在している。
露天風呂は明朝にして 内風呂で温泉に浸り 早々と就寝する。