勃ちあがった象の白い涙の物語

ロックンロールにゃ老だけど死ぬにはチョイと若すぎる

「Africa: the Best of Toto」 TOTO

2012-08-31 23:20:50 | 音楽
ここ日本ではトイレメーカーと同じ名前という理由で、妙に知名度だけはあるTOTOのBEST盤。
個人的に彼らのベスト曲は、1stの1曲目に収録されていた「子供の凱歌」だと思っているのだが、残念ながら、その曲は収録されていない。
「子供の凱歌」が収録されたベスト盤では「オールタイム・ベスト 1977-2011」というものがあるのだが、こちらは日本独自のものらしく価格が3,000円近くするのだが、この「Africa: the Best of Toto」は輸入盤で1,000円以下で購入できる。
選曲的には、「子供の凱歌」が収録されていないことを除けば、あとは似たり寄ったりで、確かに名曲ではあるが、「子供の凱歌」だけのために3倍前後の価格を払うくらいなら、これで充分なんじゃないか、と思う。

TOTOというバンドは、そのメンバーが全員が元々が売れっ子スタジオミュージシャンばかりの集団で、それだけにテクはもちろん、音楽的な素養もかなり深く幅広いものがあるんじゃないか、と思う。それだけに、幅広くいろんな音楽に対応できるわけだが、このバンドの場合、その素養の奥深さと幅広さがマイナスに作用してしまったような印象がある。
1stこそ、元々が売れっ子のスタジオミュージシャンの集まりという、ある種、スーパーバンドのような扱いを受け、それなりに盛り上がったのだが、その後、その幅広い音楽性があるが故に、時代の流れというものに対応しようとした音楽をやろうとして、結局、中途半端なものを作り続けてしまったバンドというイメージがある。
そんな中でも、4stではグラミー賞を受賞したりしているのだから、やはり、その才能は並ではないのだろうが、結局、これがTOTOサウンドの決定版みたいなものを作ることができなかったバンドではないか、というイメージがある。
ただ、アルバム単位では、そういう中途半端な印象を受けてしまうTOTOだが、こうしてシングル曲を中心としたベスト盤で聞く分には、それなりに楽しめる。