勃ちあがった象の白い涙の物語

ロックンロールにゃ老だけど死ぬにはチョイと若すぎる

CARS 「ハートビート・シティ」

2019-09-16 15:23:27 | 音楽
カーズのリック・オケイセックが亡くなったらしい。
75歳だったそうだ。意外と歳いっていたな、という感じではある。

個人的に、カーズと言えば「ハートビート・シティ」である。
たぶん、彼らの最高傑作なのではないだろうか。
ヒット曲は盛りだくさんだし、確か、、MTVで賞ももらっていたんじゃないだろうか。

アメリカのバンドではあるが、イギリスっぽいセンスの音楽をやっているイメージあって、そういったところが、結構、お気に入りで、このアルバムは、発表当時、よく聴いていた記憶がある。

打首獄門同好会

2019-07-19 12:02:01 | 音楽
(本文と写真との間には、何の関係もありませんし、何の意味もありません)

ひょっとして、こいつら、天才かもしれない。

どう考えても、歌詞の内容は、くだらない。
音楽的にも、単純で、何ら新しいものは、感じられない。

なのに、妙に耳に残る。
気が付くと、ふとフレーズを口すさんでいたりする。

なかなかにいい感じだ。


原始神母2016 「Atom Heart Mother」(

2019-06-29 02:30:25 | 音楽
(本文と写真との間には、何の関係もありませんし、何の意味もありません)

たまたまYou Tubeで見つけた映像。
はっきりいって、これはすごい。
正直な話、この映像見て、「原子心母」って曲が、如何にすごい曲だったのかを、改めて教えてもらったような気がする。

元々のピンク・フロイドの「原子心母」は、彼らの代表曲のひとつでもあるし、人気曲なので、当然のように、何回も耳にしているし、評価が高いものも承知しているが、個人的には、イマイチというか、一般的な評価ほどにいいとは思っていなかった。
発表当時は、ロックとクラッシックの融合みたいな言われ方をしていたようだが、どちらかというと映画音楽みたいな感じだなと思っていた。

しかし、この映像を見ると、そんな感じはすっ飛んでしまって、紛れもないロックそのものだと感じる。
聞きなれた曲なのに、鳥肌が立つような感動する局面が、何度もある。
原曲は、確か25分くらいの曲だったと思うが、それを15分強にまとめてあるのだが、どこを削ったのかなんて、まるで気にならない。それぐらい濃度の濃い演奏と内容だ。
おまけに、女性コーラスは、奇麗で色っぽいと感じられる。
強いて言うならば、後半、男性コーラスが入るあたりに違和感があるが、まぁ、そんなのは小さな問題だ。

個人的には、スタジオのそれは完成されたものなのに比べ、ライブは、遊びやごまかしの部分がある場合が多く、あまりいいと思えるようなものは少ない気がするのだが、ここまで完璧なものを見せられると、やはり、ロックはライブで楽しむのが本当なのだろうか、とさえ思えてくる。






「パークライフ」ブラー

2019-06-21 04:17:31 | 音楽
ブラーの代表作であるというばかりではなく、ブリットポップと言われたムーブメントばかりでなく90年代のイギリスを代表する名盤であると言える。
とにかく、アルバム全曲において炸裂しているイギリスらしい捻くれたポップさが素晴らしい。
ある意味、あの時代を象徴するような音楽であるような気がしないでもないが、いまだに色あせることなく楽しむことができる。

Pink Floyd 「Greatest Hits」

2019-06-09 19:46:13 | 音楽
ピンク・フロイドのベスト盤は、何種類かのものが発売されているが、正直、あまりパッとしたものがない。
初期の楽曲を集めたものは、資料的な価値としては、それなりのものがあると思うが、それが音楽的に優れているかどうかというのは別問題で、そういったものも含めて、私の知る限り、ピンク・フロイドのベスト盤で、他人におすすめできるような代物に出会ったことがない。
このアルバムも、そういったベスト盤の一つで、あまり内容的には面白いものではない。
まず、ジャケットが何だが訳がわからない。
フロイドのアルバムは、どれもジャケットが、何か意味がありそうだとも思えるしそうでないとも思えるし、という、ある種、こちらに考えさせるというか、何か感じさせるものがあるものが多く、一応、ベスト盤でも、そういう傾向にあるのだが、これに関しては、何だか訳が分からない、という感想だけで終わってしまう。
選曲的には、一応、それなりのものが選ばれているような気がする。ただ、アルバムの流れとして聞く分には楽しめる楽曲が、こんな感じで単独で存在しても、なんだかなぁ、という感じがする。言ってみれば、曲順に対する配慮が、全くないのである。

そもそも、ピンク・フロイドというバンドを、こういうベスト盤でお手軽に楽しもうというのが間違いなのかもしれない。
やはり、このアルバムは、オリジナルアルバムをじっくり聞きこんで、アルバム単位で楽しまないといけないばんどなのかもしれない。

ボブ・ディランにノーベル賞

2016-10-13 20:39:41 | 音楽
めちゃくちゃ、意外!
思いっきりびっくりした。

ディランの文学性は、ロックファンならば誰しもが認めるところではあるが、それはロックという世界のものであって、こういう一般社会での権威ある賞を受賞するなんて、思ってもみなかった。

ただ、こういう誰しもが認める権威的なものに反抗するのがロックだと思っているので、そういう点で、ちょっと複雑な心境だ。


(本文と写真との間には、何の関係もありませんし、何の意味もありません)

「Unplugged」 エリック・クラプトン

2016-09-17 02:39:51 | 音楽
一応、クラプトンの代表作の一つであり、世に「Unplugged」ブームを巻き起こすきっかけになったという意味で、ロック史上、重要なライブ・アルバムではあるのだとは思う。
ただ、個人的には、どうもイマイチな印象がある。

まず、元々が、クラプトンは、あまり得意とするアーチストではない。
ロック史上、非常に重要なアーチストだし、彼が発表した楽曲の中には、だれもが認める名曲といわれるものが数多くあるし、そういったものは、個人的には好きではある。
ただ、彼の場合、かなりブルース臭が強いアーチストであると言えるわけで、個人的に、あまりブルースというものに、それほどの興味がわかないので、どうしても、全体的には、それほど好きなアーチストであるということにはならない。
で、このアルバムは、どうも、そういう彼のブルース的な部分が色濃く出ているような気がして、イマイチな印象になってしまうのである。
しかしながら、それならば、単純にこのアルバムを無視すればいいだけの話なのだが、そうならないのは、私は、彼の代表曲である「レイラ」が大好きである。しかしながら、オリジナルアルバムで楽しむには、ほかの楽曲のブルース的な部分がダメなので、ベスト盤で楽しもうと思うのだが、どういうわけか、彼のベスト盤に収録されている「「レイラ」は、このアルバムのバージョンであることが多い。
困ったものである。

「アニマルズ」ピンク・フロイド

2016-06-11 18:50:22 | 音楽
ベースとヴォーカル担当のロジャー・ウォータースは、よくフロイドの頭脳と言われていた。
つまりは、一時期、ピンク・フロイドというバンドは、ロジャーの立てたコンセプトそのままに活動をしていたわけである。
ちなみに、頭脳がロジャーならば、肉体は誰なんだという話になるが、個人的には、それはギターのデイヴ・ギルモアだと思っている。


さて、この「アニマルズ」は、「狂気」や「ザ・ウォール」という大ヒットしたアルバムの狭間に発表された、今となっては、あまり顧みられることも少ないアルバムではあるのだが、そんな頭脳であるロジャー・ウォーターズの個性が最も発揮されたアルバムではないか、と思っている。
で、このアルバムで発揮されている彼の個性とは、つまりは共産主義者であるということである。

この「アニマルズ」というアルバムは、資本家=豚、官僚=犬、労働者および一般市民=羊という動物に例えて、演奏が展開される。
その例え方は、あまりに安直すぎる気がするし、そのあまりの工夫のなさが、世間一般のこのアルバムの評価をイマイチなものにしてしまっていることの一因であるような気はする。

音楽的には、非常に直接的で攻撃的な音で、それまでのフロイドの音楽に見られた幻想的や宇宙的な印象を持つような音は、微塵も感じられない。
それだけに、それまで幻想的なものや宇宙的なものを演出するために重要だったキーボードのリック・ライトが活躍しているような場面は、すっかりなくなってしまっている。
このあたりが、のちにバンドへの貢献度が低いとクビになってしまうリック・ライトの運命を暗示しているようで面白い。

リック・ライトの代わりに大活躍しているのは、ギルモアのギターである。
彼のギターは、いささかアコースティックな感じを与える部分もあるが、いつになく激しく攻撃的な演奏を繰り広げていて、聴きごたえがある。

楽曲一曲一曲の演奏時間は長いとはいえ、全体的に、よく言えば素直な、悪く言えば安直で単純な楽曲が並び、プログレという音楽ジャンルを代表するバンドのアルバムとしては、プログレらしさを感じさせる要素が少ないアルバムになってしまっているが、それだけに一般的には聴きやすいアルバムになっているのではないだろうか。

「KPP BEST」 きゃりーぱみゅぱみゅ

2016-05-20 02:22:20 | 音楽
ある意味、彼女の存在や作り出す世界が、ポップというものなのだろう。
その存在や世界観は、まさしくワン&オンリーなものを感じさせ、それなりに面白いし、そういう点は、世間的には高く評価されているように思う。

個人的にも、一時期、彼女のことは、少し注目していた。

ただ、どうも最近は、彼女のことをそれほど面白いと感じられなくなってきた。
その原因ははっきりしていて、かつては少女だった彼女も、成長して女になってしまったからである。

たとえば、「不思議の国のアリス」の場合、アリスが少女であるからあの世界観が成り立っているわけで、もし、アリスが大人の女であったならば、あの物語の世界観は成立しないだろう。

今のきゃりーぱみゅぱみゅには、これと同じことが起こってしまっているような気がする。

元々が可愛くて綺麗な女性なので、それなりに魅力的だとは思うのだが、少女から大人になってしまった彼女に、あの世界観は、そろそろキツイものがあるんじゃないだろうか。

「ソロ・コレクション」グレン・フライ

2016-05-18 21:13:02 | 音楽
まだ半分も終わっていないけど、今年は、デビット・ボウィに始まり大物アーチストが亡くなることが多い気がするのだが、そんな今年亡くなった大物アーチストの中の一人、グレン・フライのソロでのベスト盤。

 j70グレン・フライといえば、あのイーグルスの創立かつ中心メンバーであったわけで、イーグルス解散後、ソロとなってシングル「セクシー・ガール」を発表するのだが、その際「イーグルスでは中心人物であったが、ソロになったらただの凡人だった」みたいな言い方をされて、結構、評価としてはボロカスだったように記憶している。

イーグルスといえば、どうしても「ホテル・カリフォルニア」のイメージが強く、そういったロック的なものを求めてしまいがちにあるが、元々は、フォーク的なものやカントリー色の強いバンドであったわけであり、イーグルス解散の最後までそのカントリー的な部分を担っていたのが、このグレン・フライだったりするわけである。
そんな訳だから、ソロになれば、彼本来の資質であるカントリー的なものやフォーク的なもの大全開の曲になるかと思いきや、時代性やレコード会社の要求なんかの諸事情がそれを許さず、結果、すごく中途半端なものになってしまったように思う。
それは、本来持っていたロック的な部分を存分に発揮できたドン・ヘンリーのソロとは対照的で、ドン・ヘンリーのソロがそれなりに高い評価を受けていただけに、グレン・フライのソロの出来の悪さが余計に目立ってしまったような印象を、個人的には、持っている。
この辺りの状況は、ビートルズ解散後、あまりにお手軽な作品を発表して評価を落としたポール・マッカートニーと、あまりに格調高く重いテーマの作品を発表して、ますます評価を上げたジョン・レノンの場合と、何か似ているものを感じなくはない。

そんな最悪なスタート切ったグレン・フライのソロ活動であるが、人気TV番組の主題歌を担当したりして、それなりにヒット曲はあるわけで、彼のソロ活動におけるベスト盤であるこのアルバムも、それなりに聴きどころがないわけではない。

ただ、どうしても、個人的には、全体的に軽いものを感じてしまうんだよなぁ。

「The Seeds of Love」 ティアーズ・フォー・フィアーズ

2016-05-17 05:41:49 | 音楽
まずは、ジャケットが最高である。
個人的な好みにもよるのだろうが、こういうタイプの絵柄は大好きである。
このジャケットのせいか、発売当時は、ビートルズと比較されることが多かったように思う。
確かに、このジャケットの世界観は、中期のビートルズのそれに近いものがあるとは思うが、音楽的には、あまりそれらしいものは感じられない。

曲的には、何といってもアルバムタイトル曲が最高である。
はっきり言って、この曲の完成度の高さは、尋常ではないと思う。
それ以外の曲も、それなりにいい曲はあるのだが、このタイトル曲があまりにすごすぎて、どうしても色あせてしまう。

ティアーズ・フォー・ティアーズといえば、一般的には、前作「シャウト」が代表作だし、おそらく「シャウト」のほうがセールス的も上なのだろうが、個人的には、このタイトル曲一曲があるために、このアルバムを一押ししたい。

「Notorious」 デュラン・デュラン

2016-05-11 20:47:53 | 音楽
デュラン・デュランの86年発売のアルバム。
この時期、デュラン・デュランは、いわゆる過渡期に差し掛かっている時で、アンディ・テイラーとロジャー・テイラーが脱退し、残された3人によって制作された。
そのためかどうかわからないが、内容的には、それまでの彼らの楽曲に比べ、非常に地味な印象の楽曲が並ぶ。
たぶん、そのせいであろうが、セールス的には惨敗し、これからしばらく、デュラン・デュランとしての人気は、著しく低迷することになる。

そういうアルバムではあるのだが、このアルバムが好きだというファンは、少なからず存在する。
それは、これが、彼らのアルバムの中では、最も黒人音楽の影響が色濃く反映されているアルバムであるからであり、ある意味、彼らが単なるルックだけのアイドルバンドではなく、幅広い音楽性を持ったバンドであるということを証明したからであろう。


「レベル・ハート」 マドンナ

2016-05-09 20:03:30 | 音楽
個人的に、マドンナは、史上最強の女性アーチストだと思っている。
まず何より、彼女は、そのデビュー以来、一貫して「女という性」をウリにしている。
それは、四半世紀を超える年月であり、これだけの長期間、「女という性」をウリにし続けるなんて、普通なら出来るわけがない。
稀に、風俗嬢で四半世紀以上現役の姫がいたりはするが、それは、どちらかというと、長年の経験で積み重ねてきたテクニックをウリをして生き延びているわけであって、これだけの長期間を「女」という魅力だけで生き延びているわけではないであろう。
しかしながら、マドンナは、もう還暦に手が届きそうな年齢になりながら、いまだに「女という性」をウリにし続けている。
もちろん、彼女の場合、直接に性的な行為をするわけではないが、それでも、これだけの長期間、「女」を観客に感じさせる容姿を保ち続けるには、並大抵の努力ではないであろう。

また、彼女は、その節目節目で非常に反抗的な楽曲を発表してきた。
それは、時にはキリスト教などの宗教系の人々や政治的な人々の反感を買ってきたのであるが、それでも、彼女はその姿勢を変えようとしない。
それは、ある意味、非常にロック的であるといえる。
それだけに、それは、反感を覚える人以上の数の賛同者や同意を得てきたわけであり、もしこれが、計算されたうえでの行動であるとするならば、これはすごいことだと思う。

そして何より、彼女のアルバムには、その時々の最新の音が反映されていて、これにより、彼女は、常に最前線で活躍しているアーチストであるという印象を、我々聴衆に与えてくれている。
これは、ニューヨークのストリートミュージックを反映させたデビュー・アルバム以来の一貫した姿勢であり、この「レベル・ハート」でも、その姿勢は崩れていない。

どんな偉大なアーチストでも、そのキャリアにおいては山谷があり、老いとともに、最前線から撤退し、現役を退かざる得なくなるものであるが、ひょっとすると、彼女は、そういうものから逸脱する初のアーチストになるかもしれない。