少年トッパ

『ラスト、コーション』と『実録・連合赤軍』。

 やっとこさ『ラスト、コーション』を観た。すげー傑作じゃん! これはオススメ。まあ、名古屋じゃ今週で公開が終わっちゃうけどね。たぶん、世の映画好きの大半は、とっくに観ているんじゃないかな?

 描かれているのは、極めて特殊な状況下に置かれた一組の男女の愛の行方である。互いに狂おしいほどの愛情と猜疑心を抱く男と女は、ベッドの上で闇雲に主導権を奪い合いながら愛を交わす。これほど緊張感のある情交シーンは滅多にないだろう。
 しかし、それよりも僕が心を揺さぶられたのは、この悲劇が「青臭い理想主義者たちによる身の程知らずな行動」が招いた結果であるということだ。『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』で描かれた若者たちの愚かさと同じである。もちろん動機自体は「国のため」と「国家体制に打ち勝つため」という風に正反対だが、根っこの部分はまったく同じだ。社会を変革しようとある種の運動に殉じ、それに「同志」を巻き込む中で、人は否応なく人としての真っ当さを失ってしまうのだろうか。
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