少年トッパ

<11年4月9日公開作> 『トスカーナの贋作』など

 週末恒例、「名古屋で公開される新作映画の注目作はコレ」のコーナー。
 「☆=絶対に観る!」「◎=できれば観たい!」です。あとは優先順位が高い順に並べますが、途中からはテキトーです。

『トスカーナの贋作』(フランス/イタリア)106分
 アッバス・キアロスタミ監督の新作。イタリアの小さな村で出会った男女が夫婦に間違われたことから始まるラブストーリー……らしい。主演のジュリエット・ビノシュは、本作でカンヌ映画祭女優賞を受賞したそうです。この映画、予告編の印象では、これまでのキアロスタミ作品とは全然違う雰囲気のような気がしますが、どうなんでしょ。
※上映館/名古屋シネマテーク

『イリュージョニスト』(イギリス/フランス)80分
 老いた手品師と純粋な少女が心を通わせる姿を温かく描いた詩情豊かなアニメーション……らしい。監督は『ベルヴィル・ランデブー』のシルヴァン・ショメ。『ぼくの伯父さん』シリーズのジャック・タチによる脚本をもとに作られたそうです。
※上映館/伏見ミリオン座

『落語物語』(日本)111分
 一人前の落語家へと成長していく若者の目を通し、落語の世界を描いたヒューマンドラマ……らしい。監督は落語家である林家しん平。主演はピエール瀧で、その妻を田畑智子が演じているそうです。
※上映館/中川コロナシネマワールド

『前橋ヴィジュアル系』(日本)105分
 音楽で成功したいと夢見る農家の青年たちの葛藤を描いた青春ドラマ……らしい。監督は大鶴義丹、主演は風間俊介。
※上映館/シネマスコーレ

『ルイーサ』(アルゼンチン/スペイン)110分
 失職した孤独な中年女性が愛猫の埋葬資金を稼ぐため、なりふり構わず奮闘する姿を描くオフビートなコメディー……らしい。予告編の印象では、なかなか面白そう。
※上映館/名古屋シネマテーク

『女忍 KUNOICHI』(日本)65分
 『ハイキック・ガール!』『KG』に続く武田梨奈主演作。今回は時代劇アクションだそうです。
※上映館/シネマスコーレ

『再生の朝に -ある裁判官の選択-』(中国)98分
 死刑判決を受けた青年とその家族、そして裁判官の苦悩と葛藤を描く人間ドラマ……らしい。見応えありそう。
※上映館/名演小劇場

『BADBOYS』(日本)93分
 マンガの映画化。広島を舞台に暴走族の青春を描いた不良アクションムービー……らしいです。そういえば、10年ぐらい前に広島に行って、暴走族の集会に出くわしたことがありました。あの時はビビった!
※上映館/センチュリーシネマ

『ザ・ライト エクソシストの真実』(アメリカ)120分
 アンソニー・ホプキンス主演作。悪魔ばらいを行う司祭「エクソシスト」の全貌に迫る衝撃作……らしいです。震災の影響で公開が遅れていた作品でもあります。
 ところで、実を言うと、アンソニー・ホプキンスの顔がすごく苦手です。なんでかと言うと、晩年の父親にそっくりなので。別に父のことを嫌いだったわけじゃないけどさ、アンソニー・ホプキンスを見るたびに思い出しちゃうってのも、なんかイヤじゃん。
※上映館/109シネマズ名古屋イオンシネマ・ワンダー中川コロナシネマワールドTOHOシネマズ名古屋ベイシティワーナー・マイカル・シネマズ大高

『さくら、さくら サムライ化学者 高峰譲吉の生涯』(日本)133分
 明治時代に日本とアメリカの架け橋となった化学者・高峰譲吉の半生を描く伝記ドラマ……らしい。主演は加藤雅也。
※上映館/ゴールド劇場

『大地の詩 -留岡幸助物語-』(日本)116分
 明治時代、不良と呼ばれる青少年たちを救うための児童自立支援施設を作った社会事業家・留岡幸助の実像に迫る伝記ドラマ……らしい。主演は村上弘明。
※上映館/シネマスコーレ

<大成龍祭2011>
 すみません、先週ここで書くのを忘れてましたが、TOHOシネマズ名古屋ベイシティで先週土曜からスタートしていました。ジャッキー・チェン作品を毎週土曜の21時より上映するという映画祭で、半年ぐらい続くそうです。こういう企画、素晴らしいと思います。ただ、もうちょっと早い時間帯の方がいいんじゃないかとも思いますが……。

*     *     *     *     *

 そういえば『ランナウェイズ』の感想、ここに書いてませんでした。もう2週間ぐらい前に観たんですが。
 70年代に実在したガールズバンド、ランナウェイズの結成からブレイク(という言葉は当時なかったけど)、そして空中分解に至るまでを描いた作品です。まだロックが市民権を完全には得ていない時代であり、特に女性ロッカーへの風当たりは強かったわけですが、そんな中でメキメキと頭角を現し、人気者になっていく彼女たちの姿は実にカッコよかったです。主演のクリステン・スチュワートとダコタ・ファニングも見事な好演でした。
 僕が一番好きなシーンは、リハーサルの中で名曲「チェリー・ボム」が作られていくところ。プロデューサーとボーカリストの掛け合いの中からキャッチーなフレーズが生まれ、それがひとつの楽曲へと成長していく過程にはすごくワクワクさせられました。こういう場面、大好き。
 この映画で印象に残ることのひとつは、日本人女性のミーハー気質の熱烈さ。韓流ブームの頃のオバサマたちもすごかったけど、70年代のミーハー少女たちも相当なもんだったようです。まあ、それより以前にもGSブームがあったりするわけですが。
 ちなみに、あのヘンテコな日本人カメラマンが誰であるかは、町山智浩氏がラジオで嬉々として語っております。聴くべし。
http://www.tbsradio.jp/kirakira/2010/03/2010326-2.html

 『ザ・ファイター』も観ました。こちらも実話に基づいた物語。パッとしなかったボクサーがチャンピオンへの階段を上っていくさまが描かれています。
 ボクシングのシーンも迫力があって見応えあるんですが、それ以上に印象に残るのは、家族というものの厄介さと、かけがえのなさ。いわゆるステージママって言うんでしょうか、なんだかんだと世話を焼きたがる母親のキャラが強烈です。それに、完璧に「困ったちゃん」である兄。この二人が主人公の大きな障壁になっているわけです。ただ、同時に「大きな支え」であることも確かで、そのあたりのバランスの取り方の難しさを、この映画はしっかりと描いています。

*     *     *     *     *

 じゃ、DVD紹介。もちろん、『トスカーナの贋作』公開記念ってことでアッバス・キアロスタミ監督作とジュリエット・ビノシュ出演作を……と言いたいところでしたが、キアロスタミ作品、ほとんど品切れじゃん。しかも、代表作『友だちのうちはどこ?』は中古で6万円。ぼたっくりすぎじゃない? まあ、TSUTAYAとかに行けば置いてあるかもしれないので、そちらでどうぞ。『そして人生はつづく』もオススメです。
 ジュリエット・ビノシュ出演作では初期のレオス・カラックス監督作も印象深いわけですが、僕にとって一番鮮烈だったのは『存在の耐えられない軽さ』。いかにも田舎娘という雰囲気で登場し、徐々に変貌していくさまがすごく魅力的でした。朴訥そうでありながら意志が強くてしたたか、という役がよく似合う女優さんであります(と言いつつ未見の作品も多いですが)。というわけで、オススメを3本。





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 『ランナウェイズ』のサントラと、ランナウェイズ及びジョーン・ジェットのアルバムも。






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 ついでに(と言っちゃナンだけど)、ここ数年の和製ガールバンドの傑作CDを。






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コメント一覧

トッパ
いや、親父は僕と違って、彫りが深くて目鼻立ちも整っていたんですよ。僕とはほとんど似てませんでした。
なので、申し訳ないけど、まったく期待できないと思います(笑)。
SKD
お父様がアンソニー・ホプキンス似。。。
ってことは、トッパさんも高齢になったら、あの顔になるのかな!?
老後の楽しみが増えました(笑)
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