阪神タイガースの元選手・スコアラーで、昨年度の楽天の優勝を予測していた『虎のスコアラーが教える「プロ」の野球観戦術』の著者でもある三宅博氏の話を聞く機会を得た。
倉敷工業で甲子園出場、その後大阪タイガースで選手。故障して、会社員。1980年にコーチとして阪神に復帰。82年からスコアラーに転じ、85年の日本一に大きく貢献した人。
メインの話はデータ収集と分析の重要性についてだったが、個人的には少し横道にそれた、プラスアルファ的な以下の2点の話が印象に残った。
①リーダーはビジョンを示すべき
阪神で8人の監督に仕えたらしいのだが、このうち、就任時に監督としてのビジョンを明確に示したのは吉田、野村、星野、岡田の4氏のみであったとか。選手は監督を細かに見ている。新しい監督がビジョンを示さないと不安になる。
②稼ぐ選手ほど時間にシビアである
北京五輪など、JAPANのスコアラーも経験したことから、阪神に限らず多くの選手を見てきた。稼ぐ選手、すなわち一流の選手ほど、ミーティングの時に早く来る。ダルビッシュなどは開始時間の30分前に来て、三宅氏との雑談の中から何かを得ようとする姿勢が垣間見れたとか。
どこの世界でも一流と呼ばれる人に共通点があること確認できた、非常に有意義なひと時であった。