♪あなたと結ぶ福祉の輪♪

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いっぽいっぽ-まどか10歳-8

2007年12月04日 | Weblog
 障害児をきょうだいに持つ子は、幼いころからそうなので、
ごく自然に受け止め、ごく普通につきあっている。
しかし、だんだん世間の視線や偏見を感じるようになると、自分との違いが
気になり始める。いっぽいっぽクラブへの相談でも、障害のあるきょうだいの
ことを周りからバカにされ、「恥ずかしい」「一緒の学校にいたくない」と
いう声を聞くことが多い。

我が家では、ダウン症のまどかと兄の貴裕は、6歳離れているので、同じ
学校に通ったことがない。だから、からかわれるなど嫌な思いをすることは
なかったが、それでも抱えるストレスはかなり大きい。

 貴裕は「普通のきょうだいが欲しかった」とよく言う。けんかできない、
というより、けんかにならない。仲のよい友達にも、本当のところは
分かってもらえない。孤立感を持ってしまう。

中学生になってから、「お父さんとお母さんが死んだら、僕が面倒を見るの?」
というシビアな質問をしてくるようになった。

 障害児をきょうだいに持つ子供たちは、本当は無邪気でいられる時代に、
気持ちに蓋をしてしまうことが多い。

「なかなか理解してもらえない」と、常に心が晴れない状態にいるのだ。
健気に我慢している様子に親として心が痛む。
いじめは、いじめる側の無理解から起きる。障害のことを正しく理解して
もらえたら、家族はもう少し楽に生きていけるのになあ、と思う。

でも、いくら考えてもやはり近道はない。親が頑張って理解の道を
広げていくしかない。障害のある子が将来自立できる仕組みをつくり、
親が先に死んでも「大丈夫」と思えるだけの安心感を、きょうだいたちに
あげられるよう、親としてできるだけの事をしなければならない。

 共感できる仲間が身近にいることも、大きな支えになるだろう。
私たちの育成会は、「きょうだいの会」を作り、イベントなどを通じて
、同じ境遇の者同士が悩みを話し合える仕組みづくりを始めている。

障害児のきょうだいは、一番身近な応援団。彼らが輝いていけるように、
様々な支援が必要だと思う。

 ダウン症親の会いっぽいっぽクラブ代表 幸田 啓子さんの記事より。


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