「メジャーの打法」~ブログ編

野球、ゴルフを中心とするスポーツ動作論
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朝青龍ー千代大海

2006年09月24日 | スポーツ全般
 千代大海の奮闘に業を煮やした横綱が、左の空手チョップを放つも千代の猪首にヒットするはずもなく、すったもんだの挙句、はたき込みで横綱の負け。露鵬戦に惨敗した千代大海も面目を保つことができた。

 興奮収まらぬ横綱は挨拶もせずに土俵を下り、花道を引き上げて行った。・・・と思ったら半分行ったところで踵を返し、座布団舞い散る土俵へと戻ってきたのだ。
 「さては怒りが収まらず、腹いせに木村庄之助を殴りに来たか?」と思ったがそうではなかった。「髷を引っ張ったのではないか」と物言いがついたのだ。
 そのタイミングの遅さ!史上最遅記録だろう。千代大海は既に勝ち名乗りを受け、懸賞金の分厚い束を受け取っていたはずだ。

 結局判定は覆らず千代の勝ちは動かなかったが、価値ある物言いだったと思う。あの間合いが、審判長(九重)の部屋の大関が勝った一番に物言いをつけるのをためらったものだとしたら、よくぞ思い直して物言いをつけたと思うわけだ。つけたのは中村(元富士桜)。

 相撲では兎角裏取引の噂があるが、ジャッジについては公正だ。行司、審判も各部屋に属すという形をとってはいるが、ビデオを導入しているし、控え力士や取っている本人にも抗議権がある。テレビ桟敷も含めて見ている全員が納得できるものになっていると思う。だからあそこは当然物言いがつき、協議し、納得の行く判定が下されるべきだったのだ。「うっちゃり」で危うく審判の権威失墜を逃れたというところだろう。

 それにしても、琴欧州といい、外国人力士は判定に対してあからさまに文句を言う。多少見苦しいが、判定に荒れるのもガチンコ相撲を担保しているんだから、大目に見るべきだと思うけどね。そうだろ?内館のバアさんよ。