猫野トクコの生活

気が向いたときにどうでもイイコトをダラダラ語るオナゴの日記

4分間のピアニスト

2008年01月25日 19時51分17秒 | 洋画を観たよ

公式サイト:http://4minutes.gyao.jp/

上記公式サイトに入って、movieの一番上にある「予告」
これを劇場で観た時… 是非ご覧になって頂きたい!

わぁー!絶対観よう!何か凄そうっ! って思いました。

それから3ヶ月・・・ミニシアターで上映する作品は、
テレビで宣伝することも少ないので、
気がついたら終了間近

1/10(木)に無事鑑賞 危なく見逃すところでした


観た感想は… 観てよかった!

予告以上!やっぱり凄いわっ! 
です。


クラシックを聴けば眠気を誘われ、
ジャズは小洒落すぎてて手が出しにくい

音楽について微塵も語れないワタシが、
ピアニストを題材にした映画に惹かれるなんて・・・

自分でも本当にビックリです


<あらすじ>
受刑者たちにピアノを教える老女クリューガーは、
囚人の中に紛れたジェニーの才能に気付く。

ジェニーは、かつて10歳で天才ピアニストと
呼ばれた過去を持っていたが、
反抗的で暴力的な刑務所の問題児だった。

ピアノを聴けばその才能は明らか!
何とかコンテストに出場させたいクリューガー。

ジェニーに服従させ、厳しくも熱心にクラシックの指導する。
しかし、看守や他の受刑者からのイジメがあり、
ジェニーも我慢の限界!

ジェニーはオペラ座のコンテストに出場できるのか?!



始まりは超ロックなラジオで始まります
生活の雑音から、教会音楽、
暴行によるクラッシュ音、
たまに、クラシックで癒しつつ、
罵声や怒声、悲鳴が飛び交い、
ジャズで心地良くジャレることもある…

とにかく、音を聴いてるだけでも、
メリハリが激しすぎて、ドキドキする映画でした
メリハリがあるのは、音楽だけじゃない。

主人公も  と  で両極端!

対照的な教師と弟子がぶつかり合い、
だんだんと凶暴だったジェニーが、
クリューガーを信頼するようになる…



乱暴で手に負えないジェニーは愛を知らない。
実は…人間不信になってしまっても
仕方ないような秘密があるんですね

また、真面目で賢く上品なクリューガーにも、
ジェニーよりも、もっともっと人に言い難い
極秘の過去があるんですね

そして、本当にこの映画が面白いのは、
その2人の秘密が明らかになってからなんですね


この映画は人によって、見どころが違うと思いますけど、
音楽オンチなワタシは、
モーツアルトとか、シューマンとか・・・( ̄_J ̄)・・・
わからんから音楽性よりも人間性に注目して観ました

主人公の2人以外にも、
面白いキャラクターがチラチラ出てきますが、
ワタシが注目したのはオデブの看守ミッツェ



フザケタ態度で、全ての者に牙をむく凶暴ジェニー
映画序盤でその凶暴性は、
看守のミュッツェに向けられます。奥の方のピンボケがミッツェ(笑)

ジェニーにボコスカにやられまくる可哀相なミュッツェ。 
この映画の中で、最も救われないキャラクター

何とか 芸術 を理解したいとミュッツェは、
クリューガーに指導を仰ぎ、
知識を増やそうと日頃から努めていました

そして、上品で芸術肌のピアニストであるクリューガーに
ジェニーという才能を紹介したのも、このミュッツェです。

クリューガーの指導の甲斐あって、
クイズ番組に出場するほど博学になったミュッツェでしたが、
ジェニーのせいで尊敬する師匠は
ミュッツェのTV番組決勝よりも
乱暴で下品なジェニーのピアノに夢中


そりゃ、ジェニーに嫉妬しても当然です

ジェニーに暴力で傷つけられ、
今度は才能という武器で、
プライドまで傷つけられたのですからね

ミッツェは超陰湿なイジメをジェニーに始めますが…
それくらい…クリューガーを慕っていたのでしょう


では、ここからネタバレしますのでご注意下さいね----------------------


あなたの生きる目的は何?

あなたの使命は火を見るより明らかよ!

ピアノを弾きなさい!



クリューガーはジェニーを指導する前にジェニーに
言います。良いピアニストにしてあげると・・・。

 あなたを良いピアニストにすることはできるけど、
 あなたを良い人間にすることはできない。

 私はあなた個人に興味がない…  by:前半クリューガー



そして、厳しい規則を作り、
クリューガーはジェニーを良いピアニストにしようと、
熱心に指導をしてきました。

その結果…どう変化したかを ネタバレ します…


 クリューガーはジェニーのロックなTシャツを着るハメになり…

 クリューガーは職を失うことになり…

 クリューガーはジェニーのグーパンチを貰い…

                  結局、法律を犯すハメになる…

 
えーーーっ! ( ̄□ ̄;) えっ! そんなのあり?!

変化するのは老女クリューガーでしたよっ!


この映画には、 惚れたモン負け という
実にヤンチャなメッセージがあると思う

看守のミッツェがクリューガーを慕い、
看守としての仕事を放棄してイジメを行ったように、
クリューガーもまた、ジェニーを慕い、
自分の全てをかけて、ピアノを弾かせようとした

人間の本質っていうのはそう簡単に変えられず、
一本、筋の通った人というのは、
魅力的で人を惹きつけるものなのかもしれません。


そして、そして、ワタシ達はタイトル通り、
ラスト4分間の演奏を聴くことになります。



スクリーンの中の観客と一緒に呆気にとられます。

色んな意味で  ポカンとなりますよ 

でも、何だろう…。
クリューガーの未来も、ジェニーの未来も、
全く先のない展開なのに、
本当に爽快なラストに思えてならないのです


演奏を終えたジェニーの表情。

サイコーですよ 是非、そこに注目して欲しい

コッチまで、やってやった感が起こります
クラシックの聖地ドイツで作られた意外とロックな映画です

ワタシもこの映画に、 惚れたモン負け です

名古屋じゃ終わっちゃいましたけど…
まだ、観れる地域は在るハズですよ

ちなみに、この映画のパンフレットは名古屋で売り切れでした



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4 コメント

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Unknown (uno)
2008-01-27 19:22:21
私もクラシックを聞くと眠くなります。
旦那サマとデートでプラネタリウムを鑑賞中にも寝た女です。(あぁロマンチックのカケラもない、、、旦那サマはかなり呆れておりました。)

が、DVDになったら見ようと思います。
ブログ読んだら、なんだか面白そうだから。
返信する
● unoさんへ (トクコ)
2008-01-29 21:09:30
ピアノに興味がわいたのは、
小学校時代にunoさん家で「猫ふんじゃった」を
狂ったように弾いてた時以来かもしれない(笑)

クラシックは眠いよね。
プラネタリウムも寝ちゃうね…ワタシも(笑)

でも、この映画は眠くないと思うよ、きっと!
特別何が面白いわけではないんだけど、
アリキタリな作品を見飽きた人には、
丁度よい感じに「普通じゃない」と思う
返信する
こちらにも (fizz♪)
2008-07-31 01:00:19
トクコさん、もう一作お邪魔しますm(_ _)m
この作品は私も本当に感動しました。
思えばミュッツェも気の毒ではありましたが、
ジェニーの痛々しさにも胸が痛みました。
>クラシックの聖地ドイツで作られた意外とロックな映画です
そうでしたね! ロックの魂でしたね。
少し前の拙記事ですがTBさせて頂きました。
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● fizz♪さんへ (トクコ)
2008-08-04 20:39:35
ミュッツェがどんなにクリューガーの才に惚れても、
クリューガーがどんなにジェニーの才に惚れても、
人間の本質っていうのは、
惚れられることによって変わったりしない。
惚れて変わっていくもんなんですね。

この映画のインパクトと来たら、
今でも頭の中に鳴り響いてますよ

ナカナカ出会えない秀逸な作品でしたね
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