野老の里

奥武蔵をメインに日帰りの山歩きを中心としたブログです

武蔵野の記憶 砂川堀を歩く 二日目(所沢市中富~富士見市伊佐島)

2020年07月26日 | 武蔵野の記憶
(大井弁天の森)

今年は梅雨が長引き、週末に山へ行くのが難しい。そこで梅雨の晴れ間を狙って2月に歩いた砂川堀の続きを歩くことにした。

久し振りに晴れの日。気温は30℃を超える予報が出ているが、夕方は雷のおそれもあるという。とはいえ残り9㎞ということもあり、前回と同じく午後1時過ぎに出発する。砂川堀9㎞地点まで戻り、2日目がスタート。交通量の多い道路を渡ると水路がまっすぐ延びていく。一応側道が付いているのだが、私有地との境が不明瞭なので、しばらくはその先の道路を行く。交差点を左に曲がるとすぐに月野原バス停がある。ボクは自宅から近いので徒歩で来たが、遠方から来るのならここが最寄りとなる。この通りは途中古刹の多聞院があるため、多聞院通りと名付けられている。また多聞院の近くには広い境内を持つ多福寺もあり、時間が有る人はそれらに寄っていくのも良いだろう。

(砂川堀9㎞地点へ向かう 割と良い天気)


砂川堀9㎞地点 ここから再出発)


(道路に出ると砂川堀が現れる 右岸に側道があるが使わない)

広い所沢狭山線を横切り、調整池を過ぎた辺りから川沿いを歩くことができる。ちょうど除草作業が入って歩きやすくなっていたが、以前は歩道が藪に覆われて見えなくなっているほどだった。少し歩道を進むと橋が架けられていて、左岸沿いの道を行くことができる。未舗装だが、左岸沿いに延々と道が付けられているので、こちらを進んだ方が都合は良い。梅雨時ということもあって道はぬかるんでいるが、轍を避ければさほど濡れることはない。雑木林を抜けると左手に農地が広がる。古い地形図を見るとこの辺りは桑畑として使われていたようだが、昭和に入った段階で現在のような茶畑や野菜を作る畑に変わっていたらしい。農地であることは江戸時代から変わっていないようだが、利用の仕方にはかなりの変化があったことが窺える。

(所沢狭山線を渡ると歩道にこの看板がある なお大井町は上福岡市と合併してふじみ野市になった)


(歩道の様子 だいぶ除草作業が進んだ)


(この橋を渡って左岸を行く)


(左岸は未舗装の道が続く なお看板には起点からの距離が表示されているものがある)


(広い農地)


(ネギ)


(里芋)


(畑が直線的に区画されているのも中富地区の特徴)


(左岸の側道の様子 交通量はほとんどない)

多聞院からの車道が交差する永久保境橋で三芳町に入る。一見長閑な農地が広がるだけに思えるが、物流倉庫や工場が道路沿いに立ち並び、財政が豊かな町であるという一面も持つ。砂川堀沿いにも住宅が点在するようになり、遠くに物流倉庫の大きな建物も見える。川沿いの道が広い舗装路に変わり、永久保橋に差し掛かった所で川沿いの道は途切れる。この先、関越自動車道を過ぎるまでは砂川堀から離れて車道を進まなければならない。交通量の多い県道56号を渡り、地蔵通りに入る。相変わらず周囲は畑が広がり、道路沿いには物流倉庫が多い。関越自動車道を潜り、物流倉庫を迂回して砂川堀へと戻ってくる。ホンダの整備工場脇から舗装路が延び、歩きやすい道だ。

(永久保境橋 ここから先は三芳町)


(中富地区と同じく三富開拓地なので雰囲気は似ている)


(三芳町に入ると住宅街も見えてくる)


(三芳町の象徴とも言える大きな物流倉庫)


永久保橋 ハローコンテナの脇を行くことはできない この交差点を左に入る)


(途中砂川堀を横切る)


(地蔵通り ここを左に行くと関越自動車道のアンダーパスがある)


(再び砂川堀を越える)


(関越自動車道のアンダーパス)


(ホンダの整備工場脇から砂川堀沿いを行く 幅の狭いクルマなら入っていいようだ)


(木の下に無人販売所がある)


(空が広い)

再び車道が横切る所で行き先に迷う。道はまだ続いているが、途中から農地を突っ切る未舗装の道となっているらしい。となると私有地で通行できない可能性もある。そこで今横切っている車道を南に迂回していくことにした。道路沿いは完全に住宅街となっていて、川沿いの農地とのギャップが大きい。交通量の多い住宅街の道を歩いていると砂川堀へと向かう舗装された小道がある。地図ロイドで現在地を把握するとこの道は砂川堀を渡ってお寺へと向かっているようだ。小道に入り、畑の中を下っていく。ここからはふじみ野市に入る。橋を渡って登り返すと西から合流する道を自転車が通り過ぎていく。どうやら迂回する必要はなかったようだ。

(住宅街から入った小道を行く ここからふじみ野市に入る)


(砂川堀を畑の中の小さな橋で渡る)


(左が住宅街から歩いてきた道 砂川堀沿いを突っ切ると右の道に出る)


(来し方を振り返る)

農地の中の舗装された小道は交通量が少なく、気分が良い。徳性寺というお寺を回り込むと国道254号線(川越街道)に出る。流石に交通量が多く、人家が密集している。南にある橋に信号機があり、国道を渡ると川沿いに雑木林が見えてくる。道なりに進むと小さな橋があり、その先は雑木林が広がる。大井弁天の森と名付けられた緑地で、私有地ながら一般開放されている。砂川堀沿いのルートと河岸段丘面を進むルートがあるが、川歩きが目的なので、川沿いを行く。この辺りが砂川堀一番の見所と言ってもよいだろう。雑木林の中には小さな沼もあり、子供たちが元気に遊んでいる。異常なほどに自粛が強調されてこうした光景もあまり見ることが出来なくなっていたな。

(ふじみ野市の農地)


(徳性寺 正面入口は裏側にある)


(大井弁天の森)


(フェンス外には入らないようにとの注意喚起がなされている)


(段丘面の道 川沿いの道とは離れている)


(弁天の森の看板)


(川沿いに植えられているのは桜だろうか)


(沼がいくつかある)

擬宝珠が設けられた弁天橋を渡らずに更に進むと左岸にマンション群が見えてくる。氷川橋より先は河川管理道で歩道としては整備されていないようだ。次の橋で管理道は終わり、左岸を進む。クルマが行き交う橋の先で砂川堀は暗渠となる。自動車教習所を西側から迂回して東武東上線のガードを潜る。道なりに進むと道路が途切れて砂川堀が延びる。しかし川岸に側道はない。やむを得ず回り道を行くが、これまでと異なり住宅密集地で道がわかりにくい。一か所だけある側道を通った後はスマホとにらめっこしつつ歩いていく。この辺りで富士見市に入るが、どこが境なのかはよくわからない。

(弁天橋)


(氷川橋とマンション群)


(こちらの道は河川管理道という扱いらしい)


(調整池がある)


(ここで川沿いの道は途切れる 右手に見えるのは自動車教習所)


(東武東上線のアンダーパスを行く)


(道なりに進むとここに出る 側道があるが途中で途切れているので使えない)


(ここの側道は使える なおこの先で富士見市に入るようだ)

住宅街を抜けると学校敷地脇から川沿いの道が両岸に延びる。周囲は農地が広がるが、民家も多い。地元の人なのか自転車や徒歩で行き交う人たちが多い。確かにこんな所が近くにあったら自分もブラっと出かけたくなるだろう。花影橋を渡ると左手にウォータースライダーのある大きなプールが見えてくる。富士見ガーデンビーチという施設だ。今日は午後から夕立が予想されるほどの暑い日なのだが、営業している様子はない。HPを見ると新型コロナウイルス流行により営業を休止しているという。今年はこんな話ばかりだ。富士見ガーデンビーチを過ぎると国道254号線の一部である富士見川越道路に行く手を阻まれる。さてどうするか。土手上にある側道から下りて道路沿いを行くとアンダーパスがある。

(学校敷地の脇に出た ここからは起点まで川沿いに行けるはず)




(周辺は民家が多く、道もよく整備されている)


(花影橋 左奥の建物が富士見ガーデンビーチ)


(左岸の道はガーデンビーチより少し高い土手の上にある)

トンネルを潜ると一気に空が広がる。山を歩いても感じることだが、こういう突き抜けた空の風景が好きだ。坂道を登ると土手上に道が付けられている。そしてこれまでずっと川沿いにあったフェンスがない。ようやく堀というより川という感じになった。川の両側に調整池(蛇島調整池)があるが、ここもまたフェンスがない。そのまま土手上を行こうとすると工事により通行止めだ。右岸に渡るが、こちらも同じく通行止め。一旦調整池沿いに下って橋を渡り、新河岸川の土手を伝って合流地点へ向かうことにする。伊佐島橋の手前から新河岸川右岸の道に入る。砂川堀と比べると如何にも川という川だ。行く手には土嚢が積まれているのが見える。あそこが新河岸川との合流地点だろう。近づくと水門があるが、合流地点はその先の歩道が細くなった辺りだ。合流地点にはフェンスが設けられ、砂川堀の起点を示す看板が立っている。これにて砂川堀下りも終了だ。

(トンネルを抜けると土手へと続く道がある)


(土手の上に出た フェンスがないのが特徴的)


(手前にあるのが調整池 中央奥の建物がららぽーと富士見)


(新河岸川へ続く道は通行止め)


(新河岸川右岸に来た)


(ここが砂川堀起点


(起点から上流を望む)

帰りはららぽーと富士見に行って、そこから東武東上線鶴瀬駅に向かうバスに乗るのが一番楽だ。しかし所沢に出るのに東上線を使うのは川越経由で遠回りだ。そこで歩いて上福岡駅まで行き、所沢行きのバスに乗ることにした。新河岸川を遡り、ふじみ野市運動公園で土手を下りてあとは道なりに進むだけだ。国道をアンダーパスで潜り、延々と住宅街を行く。上福岡駅に着いた時はもう少しで17時になるところだった。

(新河岸川右岸を遡って運動場まで行く)


(中央左よりの尖った山が武甲山)


(新河岸川沿いは水田が多い 砂川堀とは異なる特徴だ)

DATA:
砂川堀9㎞地点13:22~13:46永久保境橋(所沢市・三芳町境)~14:10関越自動車道~14:44大井弁天の森~15:05東武東上線~15:32花影橋~15:46砂川堀起点(富士見市伊佐島)

砂川堀9㎞地点へはところバス北路線(富岡循環コース)の月野原バス停が最寄。新所沢駅または航空公園駅から利用可。新所沢駅から本川越駅行きまたは西武フラワーヒル行きに乗り、花園四丁目バス停から歩くこともできるが1㎞近く歩かされる。
砂川堀起点からの帰りは本文中にもあるようにららぽーと富士見からバス利用がおすすめ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 武蔵野の記憶 砂川堀を歩く... | トップ | 奥武蔵へようこそ 2020年8月... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

武蔵野の記憶」カテゴリの最新記事