野老の里

奥武蔵をメインに日帰りの山歩きを中心としたブログです

奥武蔵へようこそ 2021年6月12日 林道を歩く 本田沢線・柏木線・谷入線

2021年06月15日 | 奥武蔵へようこそ
(分岐である鞍部から林道柏木線を下る)

注意:本田沢線瀬尾側入口には進入禁止の看板が立っています。

奥武蔵の古い地形図と現在の地理院地図を見比べてみると集落同士を結ぶ道の多くが舗装された道路になっていることがわかる。山道として残っているのは広い道路を造るには不適な尾根道か傾斜の急な沢道であることが多い。舗装道路と山道、その二つの要素を含んだものとして林道がある。林道もその多くが集落同士を結ぶ道を流用している一方、重機を通すために急斜面の九十九折を避けるように道が付け替えられていることが多い。古い道を辿る者として林道歩きは避けられない課題でもある。今回は瀬尾(せび)と八徳(やっとく)の上部とを結んでいた本田沢(もつたさわ 「奥武蔵・甲斐郡内西編 登山詳細図踏査日記」の「雌滝と聖天様」を参照)線、柏木と檥(ぶな)峠とを結ぶ峠道であった柏木線、谷入(やついり)と三田久保峠を結ぶ峠道であった谷入線を歩いてみることにした。

本田沢線を歩く
朝一番の電車で吾野駅に着く。奥武蔵の山は6月にもなると暑くてのんびり歩く気にもならない。できる限り涼しい内に歩き出したくて始発電車でやって来た。駅舎の右手にある急な石段を下り、吾野宿へと入る。その手前に国道バイパスに出られる橋があるのだが、下長沢・瀬尾集落へはその先のトンネルを潜る道を通るほうが早い。白髭神社の向かいに宿橋という橋が架かっており、トンネルを潜ると学校の前を道が延びる。尾根を越えると緩やかな谷に下長沢の集落が広がっているのが見える。こういう箱庭のような光景は好きだ。

(朝の吾野駅)


(吾野宿 ここからトンネルに続く道へ入る)


(宿橋から下流を望む)


(下長沢の集落)

長沢川沿いに付けられた車道には民家が多い。下長沢・瀬尾・志田という地名が付けられているが、こう民家が多いと地元の人間でないボクには区分がわからない。大きな右カーブを過ぎると右手山側に林道本田沢線が見えてくる。一応地図で見た限りだと瀬尾の集落に入っているらしい。林道の看板を見ると東吾野森林組合と書かれている。かつて中尾山(369)より北側には東吾野村という自治体があり、瀬尾・志田・八徳などの集落は東吾野村所属であった。舗装路を上がると何やら看板が立っている。「工事車輛以外 進入禁止」だと?う~ん困った。この林道の存在は「林道ナノレカワ線」で知り、YouTubeのTaji Namanさんのチャンネルで八徳まで道が延びていることがわかって計画を立てたのだ。Taji Namanさんが動画をアップした2017年までは看板が置かれていなかったので、それまで通行できていたことは間違いない。何かトラブルがあったか、または作業中で通行止めとしているのだろうか。ただこの道は風影と八徳を結ぶ道を横切るように延びていることが当ブログの「2021年3月14日 高麗川左岸の山上集落を結ぶ道 駒高から高山」の記事からも明らかだ。そしてこの分岐には通行禁止を示すものは何もない。下りに取った場合、進入禁止だったと言われても困るだろう。またこの周辺の砂利道の林道はオフロードバイクを締め出している最中なので、歩く分には問題ないのではないだろうか。工事中であれば素直に引き返す予定で本田沢線に入ってみることにした。

(瀬尾の集落 右を上がるのが林道本田沢線)


(進入禁止の看板 困った…)


(林道本田沢線周辺地図 出典:国土地理院発行2.5万分1地形図 地理院タイルに赤文字等を追記して掲載)

看板を過ぎるとすぐに砂利道へと変わる。ダート好きのオフロードライダーが大挙して押し寄せていたとしても不思議ではない道だ。もちろん登山者としても硬い舗装路よりは砂利道のほうが幾分歩くのが楽だ。進入禁止の看板から5分と経たずに最初の分岐に出る。たぶん谷が二つに分かれる辺りで、Taji Namanさんの動画のとおり右に入る。すると道は左にカーブして右へ道を分けるが、基本的に広いほうを進めば良い。やや傾斜が急な道ではあるが、ほぼ昔の生活道を踏襲していて歩きやすい。再び顕著な道が分かれる分岐に出る。地理院地図だとちょうど送電線が通っている辺りだ。コンパスで確認すると右の道は東の谷を進んでいるので、左の道に入る。林間の落ち着いた道を進むとまたも顕著な分岐。問題はどちらも同じくらいの広さの道が延びていることだ。左のほうは轍がはっきりとしているが、地理院地図や昔の地形図に描かれた道は右のほうが近い感じだ。

(最初の分岐 地図だと①に当たる)


(傾斜はそれなりに急だが良く整備されている)


(こういった分岐もあるが広いほうを行けばよい)


(地図で②に当たる地点 左に入る)


(左に入るとよく整備された道が続く 段々傾斜がきつくなる)


(一旦傾斜が緩むと③の分岐に出る ここは左に行くのが正解)

右を上がるとしばらくは広い道が続くが、開けた所で草深くなってくる。最上部に出た所で完全に道が無くなったしまった。引き返して今度は左に入る。明瞭な轍を辿っていくと右に道が分かれるが、今度は騙されずに左に入る。すると長いトラバース道となって登っていく。これまではずっと沢沿いの道だったので、大きく九十九折に上がっていくのだろう。予想通り今度は右に折れ曲がって北東へ向かってトラバース道が延びる。大分道も細くなってきた。今歩いている道は志田から風影・八徳間の道に合流する古道を流用したものだと考えられる。瀬尾からの道と志田からの道双方とも地理院地図上では消えてしまったが、林業用の道としては今でも残っているのだ。

(間違って右の道に入るとどんどん草深くなって道が消える)


(左の道はかなり状態が良い)


(分岐があるが左の本線ははっきりとしている 左を上がるとトラバース道へと変わる)


(トラバース道 若干荒れ気味)


(右に折れて大きな九十九折を描いている)




(トラバースの細道が続く 志田からの古い道を流用したものではないだろうか)

奥武蔵登山詳細図(吉備人出版)で滝平(456)と書かれたピークへ連なる尾根に出る。尾根を進むと送電鉄塔管理用の黄色いポストが見えてきた。その側を道が横切っている。無事風影と八徳とを結ぶ道に出た。このまま道を横切り傘杉峠方面へと進む。分岐から少しの間は古道を流用したものではなく、純粋に林道として切り開かれたトラバース道を行く。というのもかつての道はもっと東側を通っていたからだ。事実今歩いている道は重機で斜面を掘ったような跡がある。やがて谷を横切る辺りで道がやや細くなる。この辺りからかつての生活道だった雰囲気が濃くなる。小広い緩斜面の尾根を越えると再び道は重機で均したように広くなる。途中分岐があるが、そのまま広い道を進めば舗装された林道八徳入線に出る。なお古い地形図では更に北西へ道が延びており、現在も林道善兵衛谷線の一部として使われているが、そちらへは寄っていかずにグリーンラインを利用して檥峠まで行ってしまうことにする。

(尾根へ向かって進む)


(最後の分岐 右を上がれば風影と八徳を結ぶ道に出られる)


(風影と八徳を結ぶ道が横切る)


(右の道は八徳へと下る 左の道が本田沢線)


(分岐からしばらくの間、重機で均した道が続く)


(この辺りは道が細く、昔の生活道を流用したものらしい)


(オフロードバイクの轍 八徳側は看板がないので結構入っているのかもしれない)


(緩斜面の尾根を越える)


(唯一迷いそうな分岐 もちろん右を進む)


(林道八徳入線の上部に出る)

傘杉峠から檥峠
林道を進んでグリーンラインに出て、10分弱で傘杉峠に着く。檥峠までは何度も歩いた道だが、関八州見晴台(高山不動尊奥の院)に東から登った記憶がない。ちょっと新鮮な気分が味わえそうだ。傘杉峠には貴重なベンチがあるので、少し休憩を取っていく。峠からだとグリーンラインは大きく迂回するので、面倒だが山道を進む。地形図上では緩い尾根道だが、実際には急な岩場もあり、歩きやすい林道に慣れた身体には辛い。グリーンラインに再び下り立った後は花立松ノ峠まで舗装路を進む。林道猿岩線を見送って山道に入る。小ピークを越えるためやや急な斜面を登らされる。結構きついな。小ピークから下ってくると道が交錯している。ここが七曲峠だ。北から登ってくる道はかつて歩いた四寸道に通じている。峠からは南へ下る道もあるようだが、奥武蔵登山詳細図にも載っていない。ボクは南へ延びる峠道が昨年見かけた廃屋辺りでグリーンラインに通じているのではないかと考えている。

(傘杉峠のベンチ)


(傘杉峠からの山道 こういう道ばかりだと良いんだけれどねぇ)


(花立松ノ峠)


(七曲峠 左上の道が関八州見晴台へ向かう 右から四寸道からの峠道も上がってきている)

七曲峠から関八州見晴台へも急坂が続き、なかなか厳しい道だ。昔の地形図を見ると七曲峠から尾根を上がる道は描かれておらず、高山不動から山頂を目指すのがメインだったのではないだろうか。山頂へ近づくと笹が生えるフラットな尾根が続く。樹林帯を抜けるとツツジの木に囲まれた山頂(771.1)だ。南側の眺めが良いが、曇り空の今日は冴えない。西側は夏場ほとんど眺めが得られなくなってしまった。以前5月に訪れた時はヤマツツジの赤い花が目立ったが、今日は小ぶりな白い花を付けた木が数本ある程度だ。アメリカシャクナゲという花らしく、ピンク色に染まるものが多いという(以前の記事を調べるとピンクに染まっていたものも撮っていた)。

(関八州見晴台へ向かって急坂を登る)


(関八州見晴台に立つ高山不動尊奥の院)


(関八州見晴台から南側の眺め)


(アメリカシャクナゲの花)

関八州見晴台から北西に延びる尾根を進み、道標にしたがってグリーンラインに下りる。ここから飯盛峠まではグリーンラインを行く。飯盛峠からはグリーンラインだとやや遠回りなので、飯盛山(センズイ 816.3)を越えていく。ヘアピンカーブが連続する所は山道に入る。短い区間だが、落葉樹に覆われて美しい。更にグリーンラインを進むと檥峠の南に位置する782m峰を巻くように林道岩井沢線が分岐する。林道柏木線を下るにはこの岩井沢線を使って650m峰北東の鞍部へ下るのが早い。しかし今日は檥峠まで行って奥武蔵登山詳細図に描かれた西側に延びる作業道を下ってみる。

(林道梅本線が分岐する)


(飯盛峠)


(飯盛山)


(ヘアピンカーブが連続する辺りの落葉樹林)


(林道岩井沢線 林道のすぐ右上に檥峠への山道が延びる)


(檥峠)

林道柏木線を歩く
檥峠から北西へ少し進むと「山林にオフロードバイク乗入『禁止』」と書かれた張り紙がある。ここから峠道及び作業道に入る。下り始めは割と広い道で、確かにバイクで下れなくもない。一つ目の分岐を過ぎると次の分岐で尾根を右に外れる。尾根を左に下るのはおそらくかつて歩いた檥峠の峠道であろう。尾根を外れると急な九十九折となり、歩いて下るのもしんどい。こんな所をバイクで下るとは大したものだ。沢沿いの急坂となっているせいか道がかなり荒れている。作業用の休憩小屋を過ぎると道が大きく抉れた所が連続する。2019年の台風19号の影響だろうか。このルートは奥武蔵登山詳細図だと赤実線で描かれているが、これなら林道岩井沢線か峠道を使ったほうが遥かに安全だろう。

(ここから峠道及び作業道が始まる 左にはオフロードバイク乗入禁止の張り紙)


(下り始めは比較的広い道)


(峠道は左に 作業道は右に)


(作業道も急な所が多く、沢道のようになっている所もある)


(作業用の休憩小屋が見える 道はこの小屋の脇を行く)




(休憩小屋より先は倒木や抉れた道が続く 歩くのも不適)

やがて舗装路が見えてくる。岩井沢からの林道に合流できた。この先は近年頻繁に訪れている鞍部に出る。この鞍部は林道岩井沢線が乗り越すほか、岩井沢観音からの旧道も合流している。そして古い地形図を見ると舟久保沢を経て林道柏木線へも下れるようになっている。ボクは林業用の資材置き場ができた関係で柏木線へは下れないものと思い込んでいたのだが、Taji Namanさんの動画を見ると資材置き場の奥から柏木線へと下る道が今でもあるようだ。今日は資材置き場には重機以外に何もなく、縁に立ってみると林道が下っているのが見える。これが柏木線への道らしい。

(お馴染みの鞍部まで来た)


(林道柏木線周辺地図 出典:国土地理院発行2.5万分1地形図 地理院タイルに赤文字等を追記して掲載)

轍のできた明るい道を下っていくと左に細い道が分岐する。古い生活道っぽさはあるが、深く抉れていて歩くのは面倒そうだ。とりあえずここは保留にして右の明瞭な道を進む。右にトラバースするとまたも分岐だ。まだまだトラバースするものだと思い込み、ここも右に入るがこれは間違いだった。トラバース道はすぐに急な谷を下る。スマホの地図ロイドで現在位置を調べると松尾沢に差し掛かっている。更に下ろうとすると道は二手に分かれ、どちらも踏み跡が消えてしまう。傾斜が急な谷なのでこれ以上は下れない。何より無理に下っては昔の道を辿ったことにはならない。

(林に入る手前で左に道が分岐する 本線は道なりに進む)

道を戻り、先ほどの分岐までやって来る。落ち着いて周囲を見回すと左へ下る道のほうが轍は濃いようだ。左の道に入ると大きめの掘割道が九十九折となって下っている。バイクだと厳しいだろうが、歩く分には普通の峠道っぽさがある。掘割道から広い作業道に変わると道が分岐する。正面のトラバース道は広く整備されているが、沢からはだいぶ外れていきそうだ。一応トラバース道を上がってみると道はどんどん登っていき、別な沢を下る道が付いている。これを使っても下れそうな感じはしたが、素直に分岐へ戻る。谷を下る道は荒れ気味で傾斜も急だ。ただ荒れているのは短い区間で、その後は急傾斜の九十九折を下っていけばいい。

(よく見ると左のほうが轍が濃い 右は道が途中で消えてしまう)


(掘割の九十九折がある 何となく昔の峠道らしさも感じる)


(ここを右に下る 正面はトラバース道で途中沢を下る道もあるようだ)


(やや荒れた道 これをバイクで通過するのは難しいと思うのだが)


(ここも道なりに右へ)

九十九折が終わると広い砂利道に下り立つ。ここまで来ればもう大丈夫だろう。落合川沿いに付けられた道の両側には大きな岩場がそそり立ち、自然の渓谷美を楽しめる。林道マニアの人たちも無理に細い山道を上がるのではなくて、のんびり眺めを楽しめばよいのにと思う。落合川を遥か下方に望むようになると砂利道が終わり、藤原集落の脇に出る。無事柏木線も辿ることができた。巨大な石垣の下を通り、藤原柏木自治会館前のベンチで休憩を取る。





(柏木線の両岸には大岩がそそり立つ)


(柏木線上部は沢が近く眺めて歩くのも楽しい)


(立派な石垣 藤原集落のものと同じくコンクリートで固められているようだ)


(結構深い淵)


(ここで砂利道が終わる)


(立入禁止を伝える張り紙 なお檥峠のものとは少し文言が異なる)

谷入線を歩く
ベンチで昼食の調理パンを食べながら先のことを考える。谷入線を歩かないのなら岩井沢集落から三田久保峠を越えるのが一番早い。ただ時間は10時半を過ぎたばかりで余裕はある。谷入線から北川正丸線へ上がれなくても西吾野駅まで2時間もあれば行ける。予定通り谷入線を登ってみるか。柏木の集落から西吾野駅へは下り基調なので、舗装路であってもそれほど疲れはない。この辺りの尾根・谷を歩くのなら下りに使うのが良いのかもしれない。材木会社とベルトコンベヤーを過ぎると中組の集落に入る。この辺りは柏木尾根を歩いた時の記憶が残っている。旧北川小学校の先にスクールバス発着所があり、細い車道が延びている。これが林道谷入線だ。

(柏木集落にある石仏群)


(太平洋セメントのベルトコンベア)


(旧北川小学校の入口 良い目印だ)


(中組の集落 右に見える細い道路が林道谷入線)

谷入線に入るとすぐに民家がある。最初の2軒は空き家らしいが、その奥の家はナンバーの付いたクルマが止まっていて谷入の集落には今でも住んでいる人たちがいる。他の集落に通じていない盲腸線の林道なので進むのは何とも気まずい。途中谷入を渡す橋があり、作業道が延びている。天久保山と林道北川正丸線を結ぶ尾根は森林組合が作業に入っており、この道も森林組合の管理となっている。この道を使えば尾根を越えて簡単に正丸駅へと出られそうだが、立入禁止と書かれた看板があるのが気になるところではある。

(谷入の集落 あまり行き来したい道ではない)


(ここから天久保山と林道北川正丸線を結ぶ尾根に入れるようだが、立入禁止の看板がある)

舗装路が終わる直前に民家があり、ここも人が住んでいて、ちょうど奥さんらしき人が庭仕事に出ていた。挨拶しようかとも思ったが、途中「不審者・車 通報します」と書かれた看板があったことを思い出して、あまり長居したい気分ではない。砂利道に入ると左手に最後の民家があるが、ここは怪しい雰囲気が濃厚でこれ以上進んでよいか本当に迷う。ただ林道マニアのライダーがこの先のチェーン柵まで行った記録を残しているので、足早に先へ進む。するとすぐに件のチェーン柵が見えてくる。さてここまで来たらもう先へ進むしかない。しかし結論から言うとこの道を無理に歩くべきではなかった。

(最後の民家を過ぎるとチェーン柵が見えてくる)

道自体は作業道といった感じで草深いことを除けば歩きにくくはない。途中道が三つに分かれ、今回は真ん中の谷を進む道を選んだ。だがこの道を進んでも最後は傾斜の急な斜面が壁のようにそそり立つだけで、踏み跡らしきものは全くない。一応獣道らしきものがあるので、それを使いつつ何とか林道北川正丸線(北川正丸林道)に出る。後で古い地形図を見て気付いたのだが、三又の分岐で右の道を選んで548m峰から東に延びる尾根に上がるのが昔の峠道に近かったようだ。

(草深い所もあるが、広く歩きやすい部類に入る)


(この斜面を登りきると林道北川正丸線に出る)

林道を下り、正丸の集落へ出て国道を正丸駅へ向かって歩く。駅へ着く手前で4月に歩いた尾根を一人の女性が下りてきた。山と高原地図(昭文社)には載ってないルートだから奥武蔵登山詳細図を使っている口なのだろう。駅に着き、時刻表を確認すると飯能行きの電車が3分後にやって来るという。なんでこう毎度タイミングが良すぎるのだろう。顔だけ洗ってホームに上がるとちょうど電車がやって来る。まだ時間が早いせいか車内は空いていて余裕をもって座ることができた。砂利道の林道を歩くのは体力的には楽だが、進入禁止の看板が立つ所が多く、落ち着いて歩けないのが困りものだ。精神的な疲れが出たのかいつの間にか寝入ってしまって飯能駅で乗り換えに遅れてしまうほどであった。

(土砂崩れを起こした所に草が生えていた)


(林道から正丸の集落を見下ろす)




(本邦帝王切開術発祥の地の碑)

DATA:
吾野駅6:03→6:08吾野宿→6:14下長沢→6:21瀬尾(本田沢線入口)→7:06風影・八徳を結ぶ道→7:26八徳上部→7:34傘杉峠→7:57花立松ノ峠→8:07七曲峠→8:19関八州見晴台8:31→8:46林道梅本線分岐→8:56飯盛峠→9:00飯盛山(センズイ)→9:11林道岩井沢線分岐→9:15檥峠→9:39鞍部(岩井沢林道・旧道・柏木林道分岐)→10:19藤原→10:33檥峠入口(藤原柏木自治会館前 柏木線入口)→10:50旧北川小学校→10:52中組(谷入線入口)→11:21北川正丸林道→11:39正丸(北川正丸林道入口)→11:54正丸駅

地形図 正丸峠 原市場

トイレ 檥峠入口

交通機関 
西武池袋・秩父線 小手指~吾野 377円 正丸~小手指 409円 

関連記事:
 平成28年5月1日 天久保山から松尾山を経て顔振峠
 平成28年6月12日 四寸道と男滝
 平成30年2月17日 柏木尾根から六万部塚を経て弓立山
 2020年8月29日 不動三滝から黒山三滝
 2020年9月22日 正丸から上大満
 2021年3月14日 高麗川左岸の山上集落を結ぶ道 駒高から高山
 2021年4月24日 岩井沢の旧道と慈光道を歩く

林道本田沢線は瀬尾側の入口に進入禁止の看板が立っています。こちらから登るのはお勧めしません。
林道柏木線はオフロードバイクの進入禁止と書かれた張り紙があるだけなので、徒歩で通る分には問題ないかと思います。ただ道標等は全くなく迷いやすいので注意が必要です。
林道谷入線はチェーン柵がある以外に進入禁止等の看板はありません。但し最後の民家の奥からは廃道状態なので立ち入ることはお勧めしません。
なお進入禁止の看板等やチェーン・ロープ柵がある林道に入ることは軽犯罪法第1条第32号の「入ることを禁じた場所…に正当な理由がなくて入った者」に該当する可能性があります。地元の人や作業員に注意された場合は素直に指示に従いましょう。

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2 コメント

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Unknown (旧道マニア)
2021-06-21 02:07:01
本田沢(もったさわ)の旧道は、学校道を横切って行くと五輪平という所に出ます。馬頭観音があるので、そこから民家脇を経て傘杉(からかさすぎ)へ向かうのが本当ですね。(作業道が交錯していますが)八徳集落の大峰の子供たちはその道から風影小学校へ通っていたので、「上の学校道」とも呼んでいました。
コメントありがとうございます (tokoro)
2021-06-21 06:17:49
場末のブログにお越しいただきありがとうございます。

本田沢の旧道に詳しい方にお越しいただけるとは思ってもみなかったので、情報提供いただき大変感謝しております。

>「上の学校道」
写真には撮っていなかったのですが、奥武蔵小学校手前の古い観光案内板に道としては載っていた記憶があります。ただ通行止めのような記載があって通れないのかとそのときは残念に思っていた程度でした。再び周辺を歩く機会があればじっくり見て回ろうかと考えています。

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