野老の里

奥武蔵をメインに日帰りの山歩きを中心としたブログです

今日の一曲 The Acrobat by Kestrel

2012年01月29日 | 今日の一曲
Kestrel / The Acrobat


http://www.youtube.com/watch?v=MavepA8vpb0

あれれ?二回連続で今日の一曲ですか?
うん、そうなんだよ。またまた野暮用で全く山に行ける状況じゃなくなったんだ。
山記事を楽しみにしている読者には申し訳ないが、しばらくは音楽ネタで我慢して欲しい。
たぶんGW頃までには何とかなるはずだ。

という訳で今日はケストレルのアルバム"Kestrel"(1975)から"The Acrobat"を取り上げてみました。
ケストレルというのはチョウゲンボウなるハヤブサ科の小型猛禽類である云々とCDの日本語解説には書いてあります。
でも実物を見る機会がないのでイメージは湧きにくいところ。
空中で静止できる鳥とのことですが、うーん、そういう鳥ってハチドリくらいしか思いつかないな。
日本の市街地でも見られるなんてウィキペディアには書かれてますが、見分けが付かなきゃねぇ…。
まあ実物はともかくそれをバンド名に付けた理由はいかなるものなのか。
ヒットチャートにおいて上昇し留まっていて欲しいという願望が込められていたのかはわかりません。
ただセールス的に振るわなかったアルバムであったことは事実。
そしてこのアルバム一枚しか残せなかったマイナーなバンドであるにもかかわらず根強いファンが存在するという不思議。
今はYou Tubeという便利なものがあるので、その不思議なバンドも実際に聞いてもらうことで確かめられるようになってきました。

当時(というかこれ一枚しかないのだけれども)のラインナップは
Dave Black(G)、John Cook(Key)、David Whittoker(Drs)、Fenwick Moir(B)そしてTom Knowles(Vo)で、
リードギターのデイヴ・ブラックはケストレル解散後デヴィッド・ボウイのバックバンドだったThe Spiders From Marsに加入しています。
ケストレルというバンドはプログレファンに認知度が高いのですが、個人的にはあまりプログレという感じはしません。
おそらくジョン・クックが弾くメロトロン(特に最終曲の"August Carol"の後半などで顕著)がプログレっぽさを漂わせているのでしょう。
曲も確かに長めだし、作りも凝っています。
でも75年という年はまだ多くのプログレバンドが練りに練った大作を発表していた時期。
それに比べると随分と大人しい出来だと思います。
むしろ彼らの良さはすっと自然に聞き入ってしまう洗練されたメロディラインにあると言えます。
特に殆どの曲を作曲しているデイヴ・ブラックのギターはテクニカルな面を押し出すというよりは曲調に合わせて弾くタイプで、
突出したものが無い分とても聞き易い音になっています。
この"The Acrobat"という曲もイントロこそちょっと変わった展開になってますが、歌メロは実に洒落たポップス。
そして老舗プログレバンドと異なるのはアレンジに違和感を感じるような癖がないこと。
この辺の小慣れ具合がデビュー作らしい初々しさよりも完成されたバンドとしての印象を与えています。
またトム・ノウルズの無個性とも言えるヴォーカルがプログレというよりはポップスへと近づけている一因かもしれません。
それは決して下手なヴォーカルであることを意味せず、曲の雰囲気を壊さないという点でバンドに合っていたといえます。
ま、だからこそ売れなかったというのはあったのかもしれませんが…。

最後は恒例のジャケット。
僕が持っているのは所謂紙ジャケット版なのですが、個人的には紙ジャケットは好きになれないんですよね。
プラケースに入ってない分保管スペースが広く取れるという利点がウケているみたいですが、
僕はボール紙のケースに入れて保管するのはCDの盤面が痛むんじゃないかと心配しています。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今日の一曲 Survival by Yes | トップ | 山の思い出 過去編 2009年2... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

今日の一曲」カテゴリの最新記事