野老の里

奥武蔵をメインに日帰りの山歩きを中心としたブログです

今日の一曲 Wondering by Van Der Graaf Generator

2012年08月29日 | 今日の一曲

http://www.youtube.com/watch?v=bM65nV2FTUQ


Live
http://www.youtube.com/watch?v=GkeRVsvh6-A

去る25日、プログレフェスがありまして、今日取り上げるVan Der Graaf Generatorもやって来ておりました。
フェス参加のお誘いもあったのですが、今年は8月あたまに裏岩手縦走をやることを考えていたので、
フェスには結局行きませんでした。
Barclay James Harvestとか結構好きなバンドも来ていたので、行ってもいいかなぁとは思ったのですが、
如何せん盛岡でちょっとお金を使いすぎました。
まあ山行が長かったので、時間もなかったという面もありますが。
それに音楽はボクにとっては日常、山は非日常。
ならば音楽にお金と時間を費やすよりも山に費やしてしまうのは仕方の無いこと、
と言っておきましょう。

さて今日取り上げるのはアルバム"World Record"(1976)の最後に収められている"Wondering"。
デヴィッド・ジャクソンが在籍していた頃は比較的ライヴでよく演奏されていたようですが、
近年はアルバム"Still Life"から"Childlike Faith In Childhood's End"がライヴ演奏されているせいか、
この曲はあまり演奏されていないようです。
どちらも似たような雰囲気の曲ではありますが、歌詞が簡潔な分、ボクはこの曲のほうが好きだったりします。
ただアルバム全体としては"Still Life"のほうが取っ付き易いとは思います。
"World Record"はレゲエ調を取り入れた部分もあって、曲によってはかなり違和感があるのは否めません。
そういう取り組みも評価して最高傑作だと評するファンもいますが、ボクは聞きにくいだけだと感じます。
プログレバンドはこの時期パンク勢の台頭もあって、多くが方向転換を余儀なくされた訳ですが、
ジェントル・ジャイアントでもキャラヴァンでもレゲエを取り入れたことで成功したという感じはしません。
それに比べるとポリスなんかはレゲエの取り入れ方が上手い。
"Walking on the Moon"なんて独特の浮遊感と冷めた雰囲気があって、本場のレゲエと異なった世界を作り上げています。
スリーピースバンドのシンプルさと新人とは言えないキャリアが生み出すセンスが
見事にレゲエを独自のものとして消化した良い例だと言えるでしょう。
片やプログレ勢はなまじ演奏力がある分、中途半端になってしまったという感じがします。
VDGGもその例に漏れず中途半端さは否めなかった訳ですが、
その中で荘厳なメロディとハミルの歌唱力を生かしたこの"Wondering"は従来のVDGGそのもの。
メンバーがどんなに新しいものを取り入れていっても根っ子は変わらない。
近年のアルバムを聞いてもその姿勢は維持されています。
流石に新作"Alt"(2012)はちょっとぶっ飛びすぎだとは思いましたがね。

"World Record"を最後にデヴィッド・ジャクソンとヒュー・バントンが脱退し、
バンドは更にハミルのソロプロジェクトに近い形となります。
その後1978年に再び解散して、ハミルは膨大な量のソロアルバムを発表していきます。
そのためVDGGのファンであってもハミルのソロを追っていくのはなかなか難しい。
それだけに2005年の復活アルバム"Present"を聞いたときは
デヴィッド・ジャクソンとヒュー・バントンの脱退前と驚くほど変わっていないという印象でした。
それはファンにとってこの曲の歌詞にあるように"I will return"だった訳で、
ハミルのソロとはやはり別物だとボクは思うんですけれどね。





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