SPコミックス第3巻、第5話。1969年11月作品
パレスチナゲリラの指導グループ〝スパイダー6〟の壊滅を請けおったゴルゴ。報道記者に変身しグループに接近するが何者かに狙撃され負傷してしまう・・・・。だがこれはゴルゴが仕組んだもの。CIAやKGB、MI6たちが殺人組織を作りお前たちを狙っているとの情報をエサに〝スパイダー6〟に潜入したゴルゴはメンバーを次々と抹殺していく。
パレスチナ問題
オスマン帝国が支配していたパレスチナはもともとアラブ人が住んでいたところ。そこへ金持ちのユダヤ人が入り込みアラブ人の対立が起こる。第一次世界大戦でドイツ側についたオスマンを潰すためイギリスはこの対立を利用した。両方の民族にオスマンを追い出したら、お前たちにここで国をつくらせてやる、とけしかけた。その裏でオスマンの土地は英・仏・露の3国で分割統治する契約がなされており、戦後、パレスチナはイギリス統治国となる。そのためパレスチナは益々両者の対立が激しくなっていく。そして第二次世界大戦が終わるとホロコーストで世界の同情を集めたユダヤ人はパレスチナにイスラエル国家を建設する。これに怒ったアラブ人との間に3度の戦争が勃発するが財力にものを言わせたイスラエルが近代兵器で優り、またアメリカの援護もあり(米国の政財界にはユダヤ人が多いため)アラブを撃退。パレスチナを我が物にする。そのため多くのパレスチナ難民(パレスチナに住むアラブ人)が隣国のヨルダンやレバノンに逃走した。まともに戦っては勝てないと悟ったアラブ側はパレスチナ解放機構(PLO)を再編しパレスチナ奪還のため激しいゲリラ戦を展開する。
ざっと、こういう背景なり経緯がパレスチナにはある。首都ベイルートを持つレバノンはキリスト教徒とイスラム教徒が混在しているので政府としては中立の立場を守ってる。しかしゲリラたちはおかまいなくイスラエルを攻撃する。やられたイスラエルはレバノン政府に圧力をかけゲリラ鎮圧を迫る。そこでレバノン政府軍とアラブゲリラの交戦となるわけだ。
ゴルゴに仕事をす頼むのはイスラエルだ。なにしろ金持ちが多い。アラブだって石油成金が大勢いるよ。そうだけどゴルゴにはあまり仕事はこない。
依頼者は修道女
今回の依頼者はマザーヨシュア。修道女シスターの指導者ですね。このマザーが米英仏ソ4か国のスパイの親玉を集めてミーティング。スパイダー(アラブゲリラ)にはスコーピオン(ゴルゴ)を、とゲリラ暗殺計画を主導するマザーはいったい何者か?
MI6(英国情報部)のヒュームが、おなつかしい、と言い、フランス情報部のオマイリーはマダムと呼ぶ、このマザーヨシュア。昔はどこかの国のスパイのボスだったに違いない。
ゴルゴを撃った男
停戦協定の共同記者会見場で、報道記者になりすましたゴルゴを離れたビルから窓越しに狙撃したのは誰か? 男(女ではないだろう)はスコープ付の狙撃銃でゴルゴの左肩を撃ち抜いた。これはゲリラたちに、自分も狙われていると思わすための偽装工作だが、一つ間違うと命取りだ。不思議なことにこの狙撃者については作品の中でも全く記述がない。さてゴルゴが依頼したプロのスナイパーとはいったい誰だ?

虫(インセクト)
最後にやられたスパイダー6のアルドウがゴルゴに言った臨終の言葉「おれたちを殺して一番とくをするのは・・・・虫・・・やつに・・・・おまえ・・・・」
1969年6月作品の『ゴルゴin砂嵐』でゴルゴが無線機でソ連ミサイル技術者の居場所を聞き出した相手だ。イスラエル国防相の片目のダヤンいわく「アラブ連合側にわれわれが買収した虫とよばれる男がいる」
虫(英語でinsect)の暗号名を持つ人物とは? ゲリラの言った、一番得するのは虫?
次作『最後の間謀―虫―』で全資産を投げ打って虫と対決するゴルゴ!乞うご期待!
パレスチナゲリラの指導グループ〝スパイダー6〟の壊滅を請けおったゴルゴ。報道記者に変身しグループに接近するが何者かに狙撃され負傷してしまう・・・・。だがこれはゴルゴが仕組んだもの。CIAやKGB、MI6たちが殺人組織を作りお前たちを狙っているとの情報をエサに〝スパイダー6〟に潜入したゴルゴはメンバーを次々と抹殺していく。
パレスチナ問題
オスマン帝国が支配していたパレスチナはもともとアラブ人が住んでいたところ。そこへ金持ちのユダヤ人が入り込みアラブ人の対立が起こる。第一次世界大戦でドイツ側についたオスマンを潰すためイギリスはこの対立を利用した。両方の民族にオスマンを追い出したら、お前たちにここで国をつくらせてやる、とけしかけた。その裏でオスマンの土地は英・仏・露の3国で分割統治する契約がなされており、戦後、パレスチナはイギリス統治国となる。そのためパレスチナは益々両者の対立が激しくなっていく。そして第二次世界大戦が終わるとホロコーストで世界の同情を集めたユダヤ人はパレスチナにイスラエル国家を建設する。これに怒ったアラブ人との間に3度の戦争が勃発するが財力にものを言わせたイスラエルが近代兵器で優り、またアメリカの援護もあり(米国の政財界にはユダヤ人が多いため)アラブを撃退。パレスチナを我が物にする。そのため多くのパレスチナ難民(パレスチナに住むアラブ人)が隣国のヨルダンやレバノンに逃走した。まともに戦っては勝てないと悟ったアラブ側はパレスチナ解放機構(PLO)を再編しパレスチナ奪還のため激しいゲリラ戦を展開する。
ざっと、こういう背景なり経緯がパレスチナにはある。首都ベイルートを持つレバノンはキリスト教徒とイスラム教徒が混在しているので政府としては中立の立場を守ってる。しかしゲリラたちはおかまいなくイスラエルを攻撃する。やられたイスラエルはレバノン政府に圧力をかけゲリラ鎮圧を迫る。そこでレバノン政府軍とアラブゲリラの交戦となるわけだ。
ゴルゴに仕事をす頼むのはイスラエルだ。なにしろ金持ちが多い。アラブだって石油成金が大勢いるよ。そうだけどゴルゴにはあまり仕事はこない。
依頼者は修道女
今回の依頼者はマザーヨシュア。修道女シスターの指導者ですね。このマザーが米英仏ソ4か国のスパイの親玉を集めてミーティング。スパイダー(アラブゲリラ)にはスコーピオン(ゴルゴ)を、とゲリラ暗殺計画を主導するマザーはいったい何者か?
MI6(英国情報部)のヒュームが、おなつかしい、と言い、フランス情報部のオマイリーはマダムと呼ぶ、このマザーヨシュア。昔はどこかの国のスパイのボスだったに違いない。
ゴルゴを撃った男
停戦協定の共同記者会見場で、報道記者になりすましたゴルゴを離れたビルから窓越しに狙撃したのは誰か? 男(女ではないだろう)はスコープ付の狙撃銃でゴルゴの左肩を撃ち抜いた。これはゲリラたちに、自分も狙われていると思わすための偽装工作だが、一つ間違うと命取りだ。不思議なことにこの狙撃者については作品の中でも全く記述がない。さてゴルゴが依頼したプロのスナイパーとはいったい誰だ?

虫(インセクト)
最後にやられたスパイダー6のアルドウがゴルゴに言った臨終の言葉「おれたちを殺して一番とくをするのは・・・・虫・・・やつに・・・・おまえ・・・・」
1969年6月作品の『ゴルゴin砂嵐』でゴルゴが無線機でソ連ミサイル技術者の居場所を聞き出した相手だ。イスラエル国防相の片目のダヤンいわく「アラブ連合側にわれわれが買収した虫とよばれる男がいる」
虫(英語でinsect)の暗号名を持つ人物とは? ゲリラの言った、一番得するのは虫?
次作『最後の間謀―虫―』で全資産を投げ打って虫と対決するゴルゴ!乞うご期待!