SPコミックス第67巻、第4話。1986年6月作品。
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ストーリー
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【1】高層ビル大火災
ある日の朝、ブラジルはサンパウロの高層ビルから火災が発生。悪条件が重なって瞬時にビル全体が猛火に包まれた。オフィスの始業時と出火が重なりビル内にいた者全員が死亡する大惨事となった。焼死者144名、飛び降り死者51名、不明3名。
【2】殺人課の出番
ビル火災の焼死体の中から射殺された男女二つの遺体が発見された。男の方は40階にある貿易会社サザーン・イーグルの社長。そのためサンパウロ市警殺人課の主任、セルジオ・武藤の出番となった。
【3】出火時間
武藤たちの捜査が始まる。被害者は二人とも額の中央を拳銃で撃たれいた。プロの仕業だ。殺されたマックス・ベルマン社長は凄腕の武器密輸業者で当局からマークされており、女の遺体はベルグマンの秘書と判明した。この日、ベルグマンは特別な商談客があり、朝一番に出勤した。オフィスで待ち構えていた商談客が社長と秘書を射殺した。そしてその直後、偶然、火災が発生した。犯人はどうなった? 時を同じくして生存者が一人見つかる。不明扱いになっていた若い女性でタイピスト。
【4】奇跡の生還
武藤と部下のジェスは、生存者が収容されている病院に赴く。女性の名はカーメン・モラレス。火傷は意外と軽い。彼女はビルの外壁を上から降りて来た一人の男性に助けられたと話す。その男は日系人のようで、ピストルを持っていたという。
【5】その男の名は!
武藤は業火の中をモラレスを連れて脱出した男が犯人で、男の名はデューク・東郷またの名をゴルゴ13と確信する。しかし、わからないことがある。あの殺人機械がなぜ一人の女を助ける気になったのか!?
【6】不審人物浮上!!
首都ブラジリアへゴルゴの資料を集めに行った武藤がサンパウロに帰ってきた。成果はあまり無いようだ。武藤はジェスと落ち合い不審人物が見つかったホテルに向かう。
【7】全弾撃ち込め!!
不審者は顔を包帯で巻いて隠し背格好もゴルゴとほぼ同じ。間違いない。見張り役のルウと共にホテルに乗り込んだ武藤ら3人は男の部屋へ。女とじゃれていた男は拳銃に手を伸ばすが武藤にありったけの弾をぶち込まれ即死。包帯を解いた顔はゴルゴではなかった。
【8】警察の世間体
署長に呼ばれた武藤は〝やり過ぎるな〟と注意されるが逆に闘争心が燃え上がる。
【9】ミス・モラレスの反応
ゴルゴの写真を持って入院中のモラレスを再度訪れた武藤に、彼女は「よく覚えていない」と言ったが、写真を見た時の反応は救出者がゴルゴに間違いないと思わせるものだった。自信を深めた武藤はゴルゴがミス・モラレスと同程度の火傷を負い、その治療のため、サンパウロに潜んでいると推測する。そんな折、ゴルゴの所在判明の連絡が入る。奴は今夕5時、ゴム園跡の空き地からチャーター機で飛び立つという。急ぎ車を飛ばす武藤とジェス。
【10】武藤の挑発
先回りして見張る武藤らの前にゴルゴが現れた。殺人容疑で逮捕する、と言って拳銃を構える武藤。そして貴様、ゴキブリみたいにコソコソ逃げ出すつもりかとゴルゴを挑発する。しかしゴルゴはポケットから両手を出して静かに答えた「この包帯でぐるぐる巻きの手で拳銃を使わせようとしてもムダだよ」ゴルゴを乗せたチャーター機が雲間に消えていくのを呆然と見送る武藤とジェス。武藤の最後の問い「なぜ女を助けた?」には答えなかったゴルゴ
【END】
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ハイライト
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猛火の中を逃げ遅れた若い女性を連れて脱出するゴルゴ。カーテンで作ったロープでビルの壁を降り、途中からはカーテンを体に巻いて水をかぶり、襲い掛かる炎と煙の中を走る。そして奇跡の脱出口〝ダストシュート〟に体を投げ込んだ。
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登場人物
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■セルジオ・武藤
サンパウロ市警殺人課警部。ゴルゴを殺人犯として追跡。物証が無くても挑発して射殺する奥の手を使おうとする。

■ミス・モラレス
高層ビル大火災のただ一人の生存者。救出者が犯罪者と知り、警察の問いに曖昧な返答をする。

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???
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■燃えたマクアナビルは絵を見ると出火は5階か6階。それより上の人は助からなかったかもしれないが、1階や2階の人はすぐに逃げ出しただろう。生存者ゼロはちょっと合点がいかない。
■ゴルゴにしては荒っぽい仕事だ。朝っぱらから40階にある貿易会社のオフィスで客を装い社長と秘書の頭に銃弾を撃ち込むとは、これいかに。秘書は当然、現場にいたか、顔を見られたから殺したのだろうが、ヘタすると、他の社員やビル内の人間に目撃される危険性が高い。時間も仕事が始まる9時前だからエレベータや通路にいる人間も多いだろう。うまい具合に大火災が発生して殺人どころの騒ぎでなくなったし、ゴルゴを目撃した人間がいても死んでしまった。ラッキーだったかも。
■顔や体に火傷を負ったゴルゴがどこに忍んでいたか、どうやって治療したのか。はたまた、どうやって所在を突き止めたかの描写も何もなし。安直な感じ。
■武藤警部の行動ばかりが目立つし、あまりにしつこい。ゴルゴに対してなぜそんなに執念を燃やすのか分からない。殺されたのが武器密輸〝死の商人〟とその情婦の秘書。今まで誰も逮捕できなかったプロを俺が仕留めてやる。こんな気負いからかな。
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ストーリー
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【1】高層ビル大火災
ある日の朝、ブラジルはサンパウロの高層ビルから火災が発生。悪条件が重なって瞬時にビル全体が猛火に包まれた。オフィスの始業時と出火が重なりビル内にいた者全員が死亡する大惨事となった。焼死者144名、飛び降り死者51名、不明3名。
【2】殺人課の出番
ビル火災の焼死体の中から射殺された男女二つの遺体が発見された。男の方は40階にある貿易会社サザーン・イーグルの社長。そのためサンパウロ市警殺人課の主任、セルジオ・武藤の出番となった。
【3】出火時間
武藤たちの捜査が始まる。被害者は二人とも額の中央を拳銃で撃たれいた。プロの仕業だ。殺されたマックス・ベルマン社長は凄腕の武器密輸業者で当局からマークされており、女の遺体はベルグマンの秘書と判明した。この日、ベルグマンは特別な商談客があり、朝一番に出勤した。オフィスで待ち構えていた商談客が社長と秘書を射殺した。そしてその直後、偶然、火災が発生した。犯人はどうなった? 時を同じくして生存者が一人見つかる。不明扱いになっていた若い女性でタイピスト。
【4】奇跡の生還
武藤と部下のジェスは、生存者が収容されている病院に赴く。女性の名はカーメン・モラレス。火傷は意外と軽い。彼女はビルの外壁を上から降りて来た一人の男性に助けられたと話す。その男は日系人のようで、ピストルを持っていたという。
【5】その男の名は!
武藤は業火の中をモラレスを連れて脱出した男が犯人で、男の名はデューク・東郷またの名をゴルゴ13と確信する。しかし、わからないことがある。あの殺人機械がなぜ一人の女を助ける気になったのか!?
【6】不審人物浮上!!
首都ブラジリアへゴルゴの資料を集めに行った武藤がサンパウロに帰ってきた。成果はあまり無いようだ。武藤はジェスと落ち合い不審人物が見つかったホテルに向かう。
【7】全弾撃ち込め!!
不審者は顔を包帯で巻いて隠し背格好もゴルゴとほぼ同じ。間違いない。見張り役のルウと共にホテルに乗り込んだ武藤ら3人は男の部屋へ。女とじゃれていた男は拳銃に手を伸ばすが武藤にありったけの弾をぶち込まれ即死。包帯を解いた顔はゴルゴではなかった。
【8】警察の世間体
署長に呼ばれた武藤は〝やり過ぎるな〟と注意されるが逆に闘争心が燃え上がる。
【9】ミス・モラレスの反応
ゴルゴの写真を持って入院中のモラレスを再度訪れた武藤に、彼女は「よく覚えていない」と言ったが、写真を見た時の反応は救出者がゴルゴに間違いないと思わせるものだった。自信を深めた武藤はゴルゴがミス・モラレスと同程度の火傷を負い、その治療のため、サンパウロに潜んでいると推測する。そんな折、ゴルゴの所在判明の連絡が入る。奴は今夕5時、ゴム園跡の空き地からチャーター機で飛び立つという。急ぎ車を飛ばす武藤とジェス。
【10】武藤の挑発
先回りして見張る武藤らの前にゴルゴが現れた。殺人容疑で逮捕する、と言って拳銃を構える武藤。そして貴様、ゴキブリみたいにコソコソ逃げ出すつもりかとゴルゴを挑発する。しかしゴルゴはポケットから両手を出して静かに答えた「この包帯でぐるぐる巻きの手で拳銃を使わせようとしてもムダだよ」ゴルゴを乗せたチャーター機が雲間に消えていくのを呆然と見送る武藤とジェス。武藤の最後の問い「なぜ女を助けた?」には答えなかったゴルゴ
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ハイライト
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猛火の中を逃げ遅れた若い女性を連れて脱出するゴルゴ。カーテンで作ったロープでビルの壁を降り、途中からはカーテンを体に巻いて水をかぶり、襲い掛かる炎と煙の中を走る。そして奇跡の脱出口〝ダストシュート〟に体を投げ込んだ。
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登場人物
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■セルジオ・武藤
サンパウロ市警殺人課警部。ゴルゴを殺人犯として追跡。物証が無くても挑発して射殺する奥の手を使おうとする。

■ミス・モラレス
高層ビル大火災のただ一人の生存者。救出者が犯罪者と知り、警察の問いに曖昧な返答をする。

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■燃えたマクアナビルは絵を見ると出火は5階か6階。それより上の人は助からなかったかもしれないが、1階や2階の人はすぐに逃げ出しただろう。生存者ゼロはちょっと合点がいかない。
■ゴルゴにしては荒っぽい仕事だ。朝っぱらから40階にある貿易会社のオフィスで客を装い社長と秘書の頭に銃弾を撃ち込むとは、これいかに。秘書は当然、現場にいたか、顔を見られたから殺したのだろうが、ヘタすると、他の社員やビル内の人間に目撃される危険性が高い。時間も仕事が始まる9時前だからエレベータや通路にいる人間も多いだろう。うまい具合に大火災が発生して殺人どころの騒ぎでなくなったし、ゴルゴを目撃した人間がいても死んでしまった。ラッキーだったかも。
■顔や体に火傷を負ったゴルゴがどこに忍んでいたか、どうやって治療したのか。はたまた、どうやって所在を突き止めたかの描写も何もなし。安直な感じ。
■武藤警部の行動ばかりが目立つし、あまりにしつこい。ゴルゴに対してなぜそんなに執念を燃やすのか分からない。殺されたのが武器密輸〝死の商人〟とその情婦の秘書。今まで誰も逮捕できなかったプロを俺が仕留めてやる。こんな気負いからかな。