ときの備忘録

美貌録、としたいところだがあまりに顰蹙をかいそうなので、物忘れがひどくなってきた現状にあわせてこのタイトル。

始動

2005-03-13 | 砂時計
身辺があわただしくなってきた。
いよいよ具体的に、引越しが決まり、荷物の整理をしなければならない。
夫が言うように、家の中の物の殆どの所有権は私が持っており、その処分の判断は私に委ねられている。
更年期障害が始まりつつあるのか(←うそ)、なんだか大量の雑多なものの前で溜息ばかりが出る。
まずは、大物からとりかかると、きっと嫌になると思い、抽斗に手をつける。
想い出の小箱を開けると、まるで浦島太郎。
なんと、高校の卒業時に作成した、クラスメイトとのお別れ会のチケットまで出てくる。
映画「卒業」のチケットを模したものである。そうそう、ミシン目をいれて切り離せるようにしたっけ。と、しばし思い出にひたる。
次に出てきたのは、新卒で入社したアパレルの新入社員紹介の社内報。
なぜか、自分の世代のものではなくて、2年先輩のもの。何ゆえ手元に残っていたのか覚えていないが、諸先輩の出身高校~大学、帰省先住所など、今の時代なら考えられないような個人情報がでかでかと載っている。男の人の髪型や、女の人の服装に時代を感じつつ、これまたしばし思い出にひたる。
次に出てきたのが、私が一人暮らしをはじめようとした時に、友人に案内するためのはがきの図案集。
どうも、喫茶店の開店風案内状を考えていたようだ。そっかー、こんな住所だったよね、と思い出す。
次には、結婚して神戸に引っ越す時に考えた案内状の原案。これは今回の引越しに使えるな、と考え付箋をつけて横にどける。
あら!こんなところに息子の小さい頃の写真。んまぁ!顔がちっちゃくて、髪がさらさらで、ほっそりしている。なんて、可愛かった(過去形なのが哀しい)んだろう!と頭にアルファ波を広げる。
そうして、抽斗の中で捨てる物は見つけられず、そのまま戻す。
ちょっと、これではなんら進歩がないよね、と思い過去三年(この基準は今日の朝日新聞に出ていた)着ていない洋服の箱に着手する。
今となっては完全に過去の遺物でしかない、27インチのスリムジーンズや、バーゲンで買ったスカートなんかは潔く捨てる。高かったスカートは、良く見ると高そうな貝ボタンがついているので、カットする。高かっただけあって、ボタンもしっかりついていて、ちょっとやそっとでとれやしない。
握りバサミに手を赤くしながら、どうにか外す。
そこまでして、一服の珈琲を飲むと、その先をするのが億劫になり、本日の作業は終了。
こんなことで、今月中の引越しはできるのか。
それにしても、なんて物持ちのいい女なんだろうか。それは、けっして自慢することじゃないっていうのはわかっているのだけれど。

男二人は、新生活に向けケイタイを買いに出かけた。
ちょっと、それって公立に受かれば、って約束だったんじゃないの?
色々なことが動き始めた。私もいつまでも思い出を引きずっていてはいけないな。
今度の引越しこそは、思い切って処分しなければ!

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