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ときの備忘録

美貌録、としたいところだがあまりに顰蹙をかいそうなので、物忘れがひどくなってきた現状にあわせてこのタイトル。

一番難しい料理

2006-01-29 | 私のミシュラン
日ごろ思っていること。
それは、料理のなかで一番難しいのは、簡単そうに思える「サラダ」なのではないか、ということ。

私にとってサラダというのは、洋食のメインの添え物、付け合せ、口直しという位置づけなのだが、案外美味しいサラダというのは難しい気がする。
多分、それは素材の野菜に問題があったり、それにかけるドレッシングに影響されるからなのだろう。
外で食べていて、サラダに手がかけられた店に出会うと、なんだかとても「プロの味」に出会った気になるのは私だけだろうか。
まず、野菜がパリッとして冷たくしてあることは必須。
ドレッシングが市販のものではない、ということが第二のポイント。
しっかり水切りされていて、それでいてみずみずしい状態で、ドレッシングの海に泳いでいないということが第三のポイント、であると思う。

その昔、私が一人暮らしを始めた記念に、会社の得意先のフレンチレストランに一人で出かけたことがある。
格式ばった店ではなくて、繁華街からちょっと離れたところでやっていて、こだわりのあるシェフと、気さくなマダムが出迎えてくれることも仕事がらみで調査済み。
「おひとりさま」が苦手な私でも、きっとしゃちほこばらずに食事ができるであろうということも。
さすがに、テーブル席でひとり食べる勇気はなくて、カウンターでマダムにお相手してもらい食した。
自らが狩猟を趣味とするそのシェフの作るジビエ料理は、とても美味しくて肉料理が苦手な私でもすんなりと平らげられた。
だが、それにもましてもっと美味しかったのは、サラダだったのだ。
前にあげた三つのポイントはもちろん押さえてあり、なによりドレッシングが素晴らしかった。
あまりに美味しくて、マダムに尋ねたが、
「企業秘密やから、おしえられへんわ~。」と軽くいなされてしまった。
一人暮らしの記念のお祝いをかねて、自分で研究してみ、とワインの空き瓶にそのドレッシングを詰めてくださった。
いただいたヒントは、この「ポメリーのマスタード」。
「種入りマスタードはな、悪いけどあんたとこのマイユより、こっちのほうがマイルドで旨いねん。これが、このドレッシングには欠かされへんねんわ」とシェフ。
それ以来、このマスタードでいろいろ配合を変えたり、調味料や薬味を変えては作っているが、なかなかあの味には到達できてはいない。
それでも私が、このマスタードにこだわり続けるのは、きっと容器の雰囲気がいかにもプロの作るサラダへ導いてくれそうな幻想をいだかせてくれるからだと思う。

さて、このポット。
雰囲気はいいけれど、開けるのがとっても大変。
簡単に開けられる方法を聞いておかなかったことが、いまも最大の心残りだ。


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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このビン! (アプリコット)
2006-01-30 19:54:46
おしゃれですよね。

大きなビンしか見たことないのですが、小瓶でもあったら使ってみたいです。

しっかり水切りされたレタスに美味しいドレッシングは重要ですよね。

邪道かもしれませんが私はGOOD SEASONSの物が好きです。美味しいというより、懐かしい味。
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へぇ (CITROEN)
2006-01-30 21:41:27
GOOD SEASONSって、初めて知りました。

懐かしい味、ってことは家庭のフレンチドレッシングの味ってことなんでしょうか?

こんど輸入物を扱っているスーパーで探してみよう。



相変わらずパケ買いの私ですので、やっぱりこのボトルを買ってしまいます。

この重みは、洋裁のペーパーウエイトにいけるかな?とか思ったりして(笑)

お料理上手なアプリコットさんは、ドレッシングはどんなのを作っているのかな?

おいしい!!って思える黄金比の配合のドレッシングに出会いたいものです。
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