goo blog サービス終了のお知らせ 

21世紀中年

昭和オヤジのときめき、ひらめき、感激、嘆きを思いのままに書き連ねます

消えた「国の仕組みを変える」

2012-07-12 15:21:11 | 政治にモノ申す
 小沢が新党「国民の生活が第一」を三度立ち上げた。反消費税、反原発という政権との対決姿勢に、マスコミや評論家は「反対ばかりで具体的な国づくりの政策が何もない」と苦言を呈する。ご説ごもっともだが、そんじゃ政権与党である民主や野党第一党である自民はどうなのか。特に消費増税の先にある国はどんな国だというのか。わかる人がいれば是非ご教授ねがいたいものだ。

 小沢新党への期待は残念ながら、世論調査が示す数字通りだが、自民や民主に期待が持てるかというと小沢新党以上に期待できない。

 こうなると維新の会が俄然勢いづくが、残念ながら既成政党と大差ない。維新の欠陥は、橋下市長による大阪の自立が政策の根幹になっており、国づくりという視点に希薄な点だ。地方分権、地方の自立は地方が権限を持ち、努力して万事解決するほど簡単ではない。権限を持つことで一気に自立に勢いづく地方もあるが、ほとんどは権限を持て余す弱小自治体ばかりなのだ。国のシステムを中央集権から地方主権にというかつての民主の主張を具体的に実行するためには、霞が関の解体、道州制といった国全体でシステムを構築し直さなければ絶対に完成しない。だから、橋下による大阪都構想は大阪の自立に過ぎず、維新の会は現時点では他党同様明確な国づくりプランを持っていない。そんな状態で、勢いで政権を握ったらどうなるのか。大混乱は目に見えている。それでも、何もしないよりましという見方もあるが、たぶん痛みは今以上だ。

 話を小沢新党に戻すが、小沢が一貫して主張してきたのは「国民の生活が第一」ではなく「国の仕組みを変える」であったはずだ。小沢を支持した有権者の期待も実はそこにあった。仕組みを変えなければ日本は再生しない。分かりやすい話だった。しかし、いざ民主が政権をとってどうなったのか。仕組みを変えることを諦め、既存のレールに乗ったままでの帳尻合わせに躍起になった。こうなると国が変わらないのは明らかだ。

 今後、国民はどこに何を期待すればいいのだろうか。悲しいかな、今はどこにも見当たらない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする