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今日より明日、少しづつでもイイ女になろうと努力したりサボってみたり。
そんな感じのブログです。

ピエール(甘ったるい男!)

2005年12月14日 | Weblog
本当最近寒いですね。今日は一日休みだったので、外には絶対に出ない宣言を掲げ、家で延々と本を読んでました。
もちろん雑誌とかも好きなんですが、海外文学(しかも古い年代の)がとても好きです。
10代の頃は暇があれば読んでいたのになあ…。ここ一年程半身浴中くらいしか読めずになっていましたので、良い機会かなあと思いつつ…。

わたしが最も好きな本を一冊上げるとすれば、ハーマン・メルヴィルの「ピエール」です。
最初のほう、これをカラックス監督が映画化した「ポーラX」についてほんの少し書いたのですが、そちらの原作です。
ピエール

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これ、もう素晴らしいとかそんな表現を超越した次元の文章。言い回しとか(翻訳の仕方もあるのでしょうが)もカッコイイ…!読んでいると、いつのまにか、ピエールとイザベルの在り得る事の到底出来ない幸せを願う自分が居ます。例えそれ故に破滅するんだとしても、ピエール自身の力量以上の優しさと、イザベルの無償の愛(彼女にはそれ以外、何も無いんですけれども)に涙してしまうんですよね…。

いろんな意味で甘ったるい男、ピエールについては読むたびに好感を持ったり、えええ!と思ったりと起伏が割ととあったりしますが、イザベルの好感度は増していくばかりです。

最初は図書館でこの本を見つけたのですが、一目惚れ(?)により、欲しくて欲しくてたまらなくなり、本屋さんに注文するも、一週間後に絶版ですとの連絡が来て結局、古本が出るまで二年程待ちました。その間に何度も図書館で借りましたし、今でも部分的に読み返します。何度も何度も繰り返し読み返せる本と出会えたのは、本当に貴重なことだと思います。

あとは、カフカとカミュがわたしの文学界でのヒーローですね。15、6歳頃のお金が本当に無かった時期に、古本屋さんで世界文学全集のカフカや、カミュ(なんと異邦人からペスト、転落まで入って!)等を買っていたんですけど、あんなにたくさん入って、綺麗な装丁で、105円ですよ。うまい棒10本分です。凄くありがたかったです。特にカフカの「変身」は3、4種類ありまして、全部買わせていただきました。(ほら、あの…訳し方が微妙に違ったりですね…)







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