チキの私的サッカー館

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リバプール分析~来期への展望~

2005年06月13日 | プレミアリーグ
昨季のリバプールをいろいろ分析して、リバプールに何が足りなくて、何が十分か探って来期の展望を述べていこうかと思う。

まず昨季の戦力から

FW
バロシュ、シセ、モリエンテス、シナマ・ボンゴーユ、メラー

バロシュは移籍の可能性大。シナマ、メラーは計算できる控えではあるものの彼が離脱するとなるとレベルは一気にさがる。
バロシュは、2トップ時は彼の玉離れの悪さが再三指摘されたが、1トップではいい意味で彼の玉離れの悪さが発揮された。
それでも、バロシュが一番輝くのはコラーの周りを衛星のように動くチェコ代表の時であるのは間違いなく、1トップだと彼に得点をあげるというタスクを常に期待するのはむちゃな話だ。
それこそ、彼の空けたスペースに飛び込んでくるジェラードやL・ガルシアに期待するしかないわけだ。

シセは、1トップに向かないのはCL等で証明済み。
バロシュがやっていたスペースに流れドリブルキープでMFの攻め上がりの時間を稼ぐという作業は彼にはできない。
シセは、スピードはあるが足元の技術が不十分ため前線でタメを作る作業は期待できない、そのため基本的に1トップには向いていない(ウリエ政権下のままだったら有効かもしれないが)。
モリエンテスは、ポストプレーはうまいもののサイドに流れたり、MFのためにスペースを作る動きに難がある。またスピードも不足している。
また、彼はモナコ時代、セカンドトップ的な役割を課されて成功した実績があり、あくまで2トップを基調にしたうえで、持ち味である滞空時間の長いヘディングが活かされる選手だ。
よって彼もまた1トップ向きの選手ではない。
よってバロシュが移籍して他に選手を獲らないならば、モリエンテス、シセの2トップにシフトするのが一番具合がいいわけだ。
シセ、モリエンテスをトップする場合、L・ガルシアをホールに据える4-2-3-1も期待できそうだが、果たしてこの2トップでプレミアで上位が狙えるほどの得点が奪えるかというのは疑わしいところだ。

来期は

バロシュ慰留に勤めるのが一番の得策だと思うが、無理っぽいので新選手を獲得する必要が確かにありそうに見える
ただ噂にあがっているラウールのような大物を獲得をすべきではない、レッズの最大の強みであるチームワークが欠如しそうで恐い。
個人的にいつまでもジェラードは小山の大将でいて欲しい。そういう環境のほうが彼にはいい。
ラウールが加入するとチームを鼓舞する彼の姿がかすんでしまう。
しかし、新しいFWが獲得できなくても主力に怪我さえなければ乗り切っていけなくはない。チームには

シセ・・・・・・・スピード、飛び出し
モリエンテス・・・ポストプレー、ヘディング
シナマ・・・・・・スピード、チャンスメイク
メラー・・・・・・決定力、勝負強さ

といった異なる特性を備えたFWを要している。場合によってはガルシアが2トップにはいることもできる。
あくまでここにいる全員が怪我によって長期離脱しなければの話だが・・。
ベニテスはバレンシア時代
ミスタ、アングーロ、オリベイラ+アイマールのほぼ4選手で前戦を回し2冠を収めた。
彼ならこの戦力でもFWをやりくりできると思う。

もちろん噂されるフェイエノールトのカイトが入れば最高なのは紛れもない事実なのだが。
彼は、得点を量産しているにも関わらず、エゴイスティックなプレーに走ることがほとんどない、チームプレーから得点を奪うレッズ好みのタレント。
モリエンテスとシセといずれとも2トップを組んだとしても彼らの個性を活かしながら自分も点をとることができるだろう。
個人的に獲得を熱望したい。

MF

サイドアタッカー

L・ガルシア
リーセ
ヌニェス
キューウェル
スミチェル

来期も右にガルシア、左にリーセという両翼が基調になるだろう。
ただ、CLで優勝に貢献したスミチェルはボルドー移籍が濃厚。
控えのヌニェスだが、突破するまではよいがそこからのクロスの精度に大きく課題を残す。
キューウェルもいつまでたっても全盛期のキレを取り戻せないでいる。
ポジションも完全にリーセに奪われた。
過去の栄光でリバプールのベンチに座れるほどこの世界はあまくない。
来期も、スピードに乗ったドリブルで左サイドを切り裂く(リーズ時代の)彼はみれないのだろうか。
控えが心もとない今、両翼(特に右サイド)に質の高いバックアッパーを補強しておくのが望まれる。
個人的にはフルハムのマルブランク、バレンシアのアングーロなどが適任であると考える。

センター

ジェラード
X・アロンソ
ハマン
ビスチャン


ジェラード、アロンソの2で構成される中盤は、プレミア勢相手ならまだしもCLで露呈したように、ホールに強力な相手を備えるイタリア、スペイン勢とやるときは具合が悪い。
ホールの選手をケアできない上に、リバプールCBにスピードがないため押し上げを嫌うので、センターとDFの間の危険なゾーン(バイタルエリア)を相手にいいように使われてしまう傾向がある。
CL決勝の前半がいい例だ。
よって守備的にいきたい試合(CL、強豪とのプレミアアウェイ戦)ではハマンをいれた3センターが望ましい。
そうした場合、当然ジェラードやガルシアの得点が望まれるわけだが、彼らの攻撃能を引き出せるバロシュが移籍してしまうのがまたネックになるわけだが・・・。
噂されるカイトもバロシュのようにボールを持つタイプでなく、豊富な運動量を武器に動きながらここぞという時に点をとるムービングストライカーなため3センターの時には1トップとして有効に働けるとは言い難い。
ビスチャンは来期の放出が決定。噂されるバレンシアのシソッコの入団が待たれる。

見てきたように来期リバプールはFW、MFの関係性に少なくないジレンマを抱えることになりそうだ。


DF

CB
キャラガー
ヒーピア
ペジェグリーノ

来期も基本はキャラガーとヒーピアでいいと思う。衰えが指摘されるヒーピアだが来期はまだプレミアで戦えるだろう。
問題は控えのベテランアルゼンチン人ぺジェグリーノ、もはやプレミアで戦えるだけのスピード、フィジカルは彼には残っていない。
現在、サラゴサのG・ミリート獲得が噂されるが、確かに彼を獲得すれば戦力は大幅アップする。
しかしその反面、確実にヒーピア、キャラガーどちらかが外れることになるだろう。
それではCL優勝に大きく貢献したこの2人のCBに非情すぎる気がする。
彼のようなスター選手でなく控えでも確実に貢献できる選手を獲得すべきだと思う。ベニテスにとってはそれがペジェグリーノだったわけだが・・・。
ミランのスタムの例もあっただけに、CBのテコいれは十分慎重に行うべきだ。

SB
フィナン
トラオレ
ワーノック
ホセミ

来期もフィナン、トラオレでいいと思う。しかし小粒感は否めず。
トラオレがCL経験をいかしどれだけ安定したプレーを見せれるか鍵になりそうだ。
控えもホセミ、ワーノックと地味ながら計算できる戦力を要する。
もし、ミリートを獲得した際はキャラガーを右SBに回すことも可能になる。

GK
デュデク
カークランド
カーソン

来期のレイナ(ヴィジャレアル)入団がほぼ決定。
間違いなく彼がレギュラーとなるため、デュデクは控えに回ることになるだろう。
人員過剰なため、カークランド、カーソンは移籍の可能性もある(レンタル含む)
特に、チェルシより出番のあるリバプールへといって移籍してきた若手のカーソンにしてみれば何のために移籍してきたのかわからないだろう。

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