デューク・東郷への依頼方法はいくつかあり、どれもユニークだが、とりわけ、殺人罪を犯し終身刑でアトランタ連邦刑務所に服役しているマーカス・モンゴメリーに手紙を出すという方法は、フィクションとして極めて効果的に機能している。
モッコリ・ユキステ氏を抹殺したいのなら、すぐマーカス・モンゴメリーに手紙を! 当たり障りのない内容を数行でよい。看守から手紙を渡されたモンゴメリーは、いつも決まってNBCの「夕べの祈り」かCBSの「宗教の時間」に「賛美歌13番」をリクエストする。模範囚なので特別扱いで、看守がリクエストのハガキを書く。この曲を聴いたデューク・東郷は、『ニューヨークタイムズ』の雑件広告欄に「G13型トラクター商談に応ず」という三行広告を載せる。依頼者はこの広告から連絡用電話番号を知り、コンタクトが可能となる。(あくまでもフィクションだよ、念のため)
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