タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

20年前に鉢で咲かせたニホンサクラソウの名残が今も庭で…

 昭和 50(1976 )年から 20 年間、伝統的な作法に従って鉢植えの段飾りで鑑賞してきたニホンサクラソウ 35 品種の大半を、些細な手違いで札落ちにしてしまったのは平成8年の春だった。

 この年は、札落ちで品種の同定が困難になっただけでなく、新芽の生育も極端に悪く、一鉢三芽を揃えられなかった。その上、悪いことは重なるもので、職場の過酷なノルマのせいで、栽培意欲が削がれ鉢植えを断念した。

 捨てるに忍びなく庭植えにしたが、株は年々減少し、今は上掲「駅路の鈴」二株が僅かに残るのみである。この「うまやじのすず」は丈夫な品種で、20 年もの間、開花後の増し土が行われない庭で持ち堪えたが、それも衰えて余命幾ばくもない。花を眺められるのは今季で最後だろう。
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