毎日、小鳥たちのために、庭の給餌台にアワ・ヒエ・キビなどを与え、愛鳥の精神を発揮しているのに、5月10日~16日が愛鳥週間だということを忘れていた。カスミアミでスズメを捕獲したこともないし、空気銃でヤマドリ(エゾライチョウの俗称)を撃ったこともない、心優しい<餌やりおじさん>なので、勘弁してもらおう。そのかわりに、キジバトの写真、2枚並べてサービスしてあげよう(本当は同じキジバト)。 4月25日に≪カワラヒワとキジバト≫と題して雑記に投稿して以降、5月3日にアトリが北へ向かって飛び立って姿を消し、いまは、カワラヒワに少し遅れて、スズメが求愛行動の最中のようである。そのなかに、2羽のキジバトが毎日飛来し、好物の麻の実をついばんでいく。つがいかどうか分からないが、少しぐらいの物音にはびくともしない、悠々たる姿に思わず心が和む。
そもそも、愛鳥週間とは、この時期に巣箱をかけたり、大勢で観察に押しかけたりして、なにか行事を行う性質のものではない。繁殖期に入った野鳥をそっとしておいてやるのがその精神だろう。世間には、群れて行事をやりたがる連中が多くて困る。
ところがである。5月7日に、コゴミを採りに藪を歩いていると、突然、バタバタと大きめな茶色の鳥が飛び立ったではないか。まずい!ヤマドリを驚かせてしまった。足元を見ると、靴先1尺あたりに巣があるではないか。あわや4個の卵を踏みつぶすところであった。<餌やりおじさん>の愛鳥精神どころではない。素早く写真を撮って、その場を離れた。
しかし、どう形容したらよいのか。枯れ草の上にカラマツの落葉を皿状にへこませただけで、どう見ても鳥の巣とは思えない巣だった。体色からして、抱卵中のメスに違いない。再び巣に戻って雛を孵してくれることを祈るのみである。山菜採りがうろつく場所であり、キタキツネも油断できない。少し上のガレ場には、シマヘビが生息している。心配は尽きない。
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