11月4日(日)に行われたWBAフライ級タイトルマッチで、チャンピオンの坂田健史は、挑戦者のデンカオセーン・カオウィチット(タイ)と引き分け、二度目の防衛を果たした。
坂田が所属する協栄ジムでは、先般のWBCフライ級タイトルマッチの騒動で、世界に赤っ恥を晒した後だけに、すっきりした勝利を期待しただろうが、結果は、衝撃的な初回ダウンで、薄氷を踏む思いだったろう。
坂田は、八回から試合の主導権を奪い、最終回の挑戦者のホールディングによる減点が明暗を分けた。
ジャッジの判定は、三者三様に分かれた。私は、常々、ジャッジの採点基準の不統一と、十点法による採点システムに不満を抱いてきた。特に、今回の最終回は、明らかに坂田が優勢と見えたが、減点があったにもかかわらず、二人が9対9、一人が10対8という、納得のいかない採点が出ている。なんとしても解せない。
11月2日付『北海道新聞』第19面〈スポーツ〉欄によると、十点法の採点システムによる判定結果の矛盾を解消するため、二分の一刻みに細分化する、「ハーフポイントシステム」の導入をWBAが検討するという。WBCも同調するようなので賛成したい。ついでに、ジャッジの採点基準についても、同一ラウンドで三者に極端な違いが出ないように、世界的な規模の対策を講じてもらいたいものだ。
<写真は、いずれも、雑誌『ボクシング・マガジン』第37巻・第13号(ベース ボール・マガジン社)からの転載>
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