ドンとマインド

バンド THIS IS JAPANの歌と運動、杉森ジャックのブログ。

vol.36"ミーン・ストリート"【カルト&オルタナティブ第16回】

2017-02-10 18:00:42 | 映画
こんばんは。
今劇場ではマーティン・スコセッシ監督の最新作
"沈黙"が公開中!!ということで、マーティンスコセッシ監督の初期代表作を今週は紹介します。
先週と同じくロバート・デニーロとタッグを組んだ傑作、"ミーン・ストリート"です。
あらすじ…三流ヤクザのチャーリー(ハーベイ・カイテル)は、組織や仲間に対する忠義にいまひとつ自信がなく、自分の生き方に矛盾を感じていた。そんなチャーリーの親友ジョニー・ボーイ(ロバート・デニーロ)は、気分によって仕事をし、わずかな給料も酒や博打や女に使い果たし、借金に首が回らない状態になっていたが、チャーリーだけが彼をかばい続け、2人は徐々に追い詰められていく

タクシードライバーより前に作られた、スコセッシ監督の原点ともいえる作品。
音楽の使い方、生々しいカメラワーク、そしてデニーロの作り上げる唯一無二のキャラクター。その後大名作を連発する方程式がここですでに確立されています。
とにかくこの作品はデニーロがスーパーカッコイイデス。役名はジョニーボーイ。チャランポランでノーフューチャー。金は返さない、人をおちょくる、意味もなくエンパイアステートビルに銃をぶっ放します。まるでシドヴィシャスっす
ローリングストーンズのジャンピンジャックフラッシュをBGMに登場するあたり、監督もロックスター的なキャラクターを狙っていたのかもしれません。

そんな彼に振り回されるお人好しな相棒も素敵。名優であり盟友でもあるハーヴェイ・カイテルです。いい感じの渋み。ドライになりきれない揺れる若者像。2人は"タクシードライバー"でも共演。この時の2人もまたカッコいい。彼はハットにロン毛です。

スコセッシ監督には、ドンパチや暴力描写を期待するのですが、本作はそこは少しだけ控えめ。変わりに若者たちの青春の終わりをリアルに切り取ってます。ぶっとんだデニーロ、大人になっていくカイテル。2人のコントラストをイカした音楽と映像でダラダラと回し、若者の行き場のない焦燥をぶつけます。タランティーノ好きにもオススメな映像の空気感。照明暗いしカメラ人に当たってる気がする、初期衝動!!

ちょっとダラダラしすぎな感はあるものの、ハマる人は確実にハマる。退廃の美学が炸裂するエンディングもさすが。オルタナティブ映画のバイブル的一作!
タクシードライバーはもちろん、最新作「沈黙」と合わせてみても良いかも。

名優2人の青い時代の炎!スコセッシの原点をぜひ。800点オルタナティブ!!!!

-----------------------------------------------
next THIS IS JAPAN…

ホームページにて
ご予約受付中です。
https://youtu.be/6jU-GSHDwhI