THINKING ECO

考えよう!環境問題
環境にやさしい、快適な生活を応援します。

ESCO(Energy Service Company)事業

2008-05-31 | 環境ビジネス

多くの企業にとって、温室効果ガス削減の取り組みは大きな課題になっています。省エネは収益を生み出すような事業ではありませんので、専門の技術者を抱えるのも難しく、特に中小企業にとっては、本格的な省エネができにくいのが現状のようです。

 

甲子園球場では、プロ野球の試合中のチーム交代に要する時間を電光掲示板に表示することによって、平均試合時間を14分も短縮することに成功し、照明などのエネルギーを節約していますが、それ以上の省エネには設備投資が必要だそうです。

 

設備投資には、それなりの費用が、、、

そこで、有望視されているのが、コストをかけずに省エネができる新しいビジネス、ESCO(エスコ)事業です。

 

ESCO事業の契約形態はいろいろあるようですが、省エネのための設計、施工、導入設備の運転、保守などにかかる費用は、省エネルギーによる経費削減分でまかなわれます。5000万円の光熱水費が4000万円になれば、削減分の1000万円で諸経費をまかなうことになります。ESCO事業者は省エネルギーを保証していますから、削減分が小さくても顧客が損失を被ることはありません。また、契約期間終了後の経費削減分は顧客の利益となりますから、顧客にとって省エネに取り組みやすいシステムになっています。

 

ESCO事業は、1970年代にアメリカで生まれ、欧米では省エネルギー推進手法の中心的存在として位置づけられている民間ビジネスです。「省エネに特化したリース事業」のようですね。

 

こちらのHPもご覧ください。http://www.thinking-eco.net/concordance.htm


中海の干拓地に水戻る

2008-05-30 | 環境問題

九州有明海の諫早湾に、あの鉄の板が下ろされてから10年ほど経ったでしょうか。テレビで報道された光景が今も鮮明に残っています。

 
干拓事業は名目はどうであれ、いろいろなところで行われていたのですね。鳥取、島根両県にまたがる中海もそうでした。中海では、水田開発のための干拓事業が1963年から始まり、海水の流入を防ぐ水門や堤防などの施設が造られていました。しかし、減反政策や環境悪化を懸念する反対運動の高まりから、事業は1988年に凍結、2000年には中止が決定していました。

 

今日は、その中海に設置されていた遮水板が撤去され、干拓予定地だった所に水が戻るという記念すべき日なのです。

 

米国の環境シンクタンク、世界資源研究所(WRI)などの調査によると、日本では13の海域や汽水湖(汽水湖:淡水と海水がまざる湖のこと)でアオコや赤潮が発生しやすい富栄養化が確認されたそうです。島根、鳥取両県にまたがり、全国第5位の広さを有する天然湖の中海もそのひとつに入っていました。

 

中海は、重要な湿地やそこに生育する動植物を協力して守ろうという条約、ラムサール条約湿地へも登録されているそうです。これからの、水質や生態系の回復など環境改善に大いに期待したいですね。

 

ラムサール条約:http://www.thinking-eco.net/term_ra-ramusa-ru.htm


新宿御苑展はエコロジカル!

2008-05-29 | 身の回りのこと

先日、「第3回ロハスデザイン大賞2008新宿御苑展」に行ってきました。

 

今、日本でも、ロハスな暮らし、ロハスなビジネスやサービスが注目されるようになっていますね。ロハス(LOHAS)は、Lifestyles of Health and Sustainability の略で、地球環境保護と人間の健康を最優先し、人類が共存共栄できる持続可能な社会のあり方を追求するライフスタイルを指す言葉です。

 

そのロハス展だけあって、会場で使用する電気には廃油を利用し、CO2排出量ゼロのカーボンニュートラルな運営をしているということでした。バイオディーゼルで稼動するジェネレーターを設置し、燃料には東京油田開発が精製するてんぷら油の廃油由来のバイオ燃料「VDF」を使用していました。

 

小型風力発電機もありました。 


「U2」ボノさん

2008-05-28 | 世界のこと

アイルランド出身でロックバンド「U2」のボーカル、ボノさんの記事が今朝の新聞に載っていました。早速、動画配信に接続、歌を聞いてみました。歌の力強さもさることながら、全身から大きな大きなエネルギーが放たれているのを感じ、引き付けられ、見入ってしまいました。

 

ボノさんは、今日から横浜で開催されています「アフリカ開発会議(TICAD)」に参加するためにロック歌手のボブさんと共に来日。福田首相や「MOTTAINAI」でご存知の方も多いノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさんを始め、多くの方とお会いになるそうです。

 

20年以上もアフリカ支援に取り組み、90年代末には、貧困国の債務削減を求める国際的な運動である「ジュビリー2000」に参加しました。彼はローマ法王やクリントン米大統領と個別に会見をし、ジュビリー2000への支援を取り付け、1999年のケルン・サミットでは、ヒューマン・チェーンの輪に加わり、「貧困国の債務削減」という馴染みの薄い、難しい問題に対して積極的なアピールを行っています。

 

2002年にはアフリカにおける貧困やエイズ・貿易の問題に取り組むためにNGO「DATA」の設立に関わり、全世界の市民が貧困削減を呼びかけるONEの活動も推進しています。

 

G8諸国の首脳らと直接対話して貧困国の債務削減を訴えるなど、精力的な活動をアフリカ支援拡大に奔走しているボノさんですが、「開発途上国が直面している最大の問題は、マラリアやエイズといった病気ではなく、政府の汚職問題などの腐敗である。援助額を増やそうとするときは必ず汚職問題に関して条件をつけなければならない。」とも話しておられました。

 

昨日、ボノさんに、慶応大学から名誉博士の称号が授与されました。

 

ONE活動:http://www.one.org/jp/

エコ辞典:http://www.thinking-eco.net/index.htm


サマータイム

2008-05-27 | 環境問題

またまた、サマータイム制導入が取り沙汰されているようですね。

 

このサマータイム、第二次世界大戦後の1948年にGHQの指令により強制導入されましたが、夜学生には歓迎されたものの批判が大きく1951年に廃止されています。その後、第二次オイルショックを契機に幾度となく提言・検討・調査を繰り返し、ようやく2003年に滋賀県庁職員を対象に試験導入が行われました。2004年には、札幌商工会議所の呼びかけによって、複数の役所と企業が「北海道サマータイム試行実験」に取り組み、現在も続いています。

 

では、サマータイム制導入によって、どれくらいのCO2削減が期待できるのでしょうか。生活構造改革フォーラムが発表した最も新しい試算結果によりますと、京都議定書の削減目標値の1%だそうです。報告書では、余暇時間の拡大、夜間運転が減少したことによる交通事故・犯罪の減少などの間接効果をあげるとともに、サマータイム制導入という大きな変化によって、個人も企業も今以上に環境に対する意識が高まるはずと考えているようです。

 

エッ、わずか1%とお思いの方も多いことでしょうね。余程意識の改革が為されないと、かえって残業が増えたり、アフターファイブの使い方次第ではエネルギー消費が拡大するのではと懸念されますね。

 

世界で最も早くサマータイムを導入した国は1916年のイギリス、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フランス、ポルトガルだそうですが、日本では江戸時代に不定時法といって夜明けから日暮れまでの時間を6等分する時間法を使っていました。サマータイム制と考え方が似ていますね。現在、経済協力開発機構(OECD)加盟国中、白夜のあるアイスランドを除いて、実施していないのは日本・韓国だけだそうです。

 

省エネ知恵袋:http://www.thinking-eco.net/chiebukuro.htm


富山湾と海洋深層水

2008-05-26 | 環境問題

大伴家持が万葉集でも詠んだ風光明美な富山湾。

日本海に分布するとされる約800種のうち約500種の魚が泳ぐ富山湾では、春から初夏にかけて神秘的な「蜃気楼」が現れ、湾の底では約1万年前の森林の跡である不思議な「海底林」を見ることができます。

 

このような現象は、標高3000m級の立山連峰から続く急斜面が、深さ1000mの海底まで一気に到達したような富山湾の地形と関係があるそうです。大陸棚は狭く、深い海が海岸の近くまで迫り、海底には海谷がいくつも存在する富山湾は、日本では3番目、日本海沿岸では最も深い湾です。湾内の海水は、ごく沿岸は河川水の影響を受けて低塩分となった沿岸表層水、水深200~300m以浅の対馬暖流の影響を受けた表層水、その下の水温が2度以下という冷たい日本海固有水(深層水)の3層に分かれています。

 

また、このような現象を支えているものに「深層水の循環」があるそうです。日本海の深層水は、シベリアの季節風が強く吹き込むウラジオ沖で冷やされた海水が沈み込むことによって形成されるそうです。ただ、日本海は浅い海峡で閉ざされた縁海ということで、世界を循環している深層水ではなく、日本海固有の深層水で、日本海の中だけで完結する循環が起こっているそうです。

 

しかし、その「深層水」にも、地球温暖化の影響で異変が起きています。海水に溶けている酸素濃度の低下が観測されているそうです。これは、日本海の中で起こっている水の循環が少し変わってきていることを示しています。「深層水の循環」の流れが弱まり、海水の溶けている酸素の濃度も低下していと考えられているそうです。

 

豊かな富山湾を守るためにも、私たちの財産を守るためにも、この事態が進まないようにしたいですね。

 

こちらのHPもご覧ください:http://www.thinking-eco.net/index.htm

不毛の海:http://blog.goo.ne.jp/thinking-eco/e/00adb35790278d167c5c611a460e8a62


コッツウォルズとナショナル・トラスト運動

2008-05-25 | 世界のこと

今夜、TBSの「世界不思議発見」で放送されたコッツウォルズの美しい田園風景、産業革命の頃に造られた石炭運搬ための運河をのんびり往くナローボート、その傍の白鳥の巣。すべてが絵本からとび出してきたような景色でしたが、実はこれが絵本の挿絵の原型になった景色であり、今のこの時代にも保存・公開されていることに驚きました。

 

イギリスでは、アイルランドに27万ヘクタールを超える美しい田園地帯と960キロメートルもの優れて美しい自然海岸線、300ヵ所以上の歴史的建造物、230以上の庭園が保有・公開されており、コッツウォルズもそのひとつです。

 

今もこれらの景観を見ることができるのは、ナショナル・トラスト運動に依るところが大きいようです。1895年に設立された英国の環境保全団体「ザ・ナショナル・トラスト(The National Trust)」は、美しい自然や景観を永久に守るためにその所有者となって管理をしている団体です。自然環境や貴重な歴史的建造物が失われていくのを防ぐため、一般の人々からの寄付金を募って保存地を買い取り、後世に残していこうというものです。

 

「ピーター ラビット」の著者べアトリックス・ポッターもナショナル・トラストの自然保護運動にも参加し、湖水地方の所有地をナショナル・トラストに寄贈しました。イギリスの首相を勤めたチャーチルも自宅を寄贈しています。

 

日本では、1968年に(財)日本ナショナルトラストがイギリスの「ザ・ナショナル・トラスト」に倣い特定公益増進法人として設立されました。(社)日本ナショナル・トラスト協会は、各地域でナショナル・トラスト活動を展開している団体や個人の全国的な連絡・協力組織として、1992年に設立されています。

 

日本のナショナル・トラスト団体が買い取り、保全契約を結んでいるナショナル・トラスト地の面積の総計は、約8800ヘクタール、東京ドーム約19万個分の大きさになるそうです。

 

こちらのHPもご覧ください:http://www.thinking-eco.net/index.htm


緑ちょうちん

2008-05-23 | 身の回りのこと

「えッ、緑提灯(ちょうちん)って何?」とお思いの方、あなたの街でこの緑提灯を探してみませんか? かく言う私もまだお目にかかったことがないのですが、応援したい気持ちから、ご紹介することにしました。

 

この緑提灯は、国産の食材を半分以上使っている飲食店の軒先に下げられています。緑提灯には星がついていています。星の数は自己申告ということですが、カロリーベースで60%までなら星1つ。10%上がるごとに星が増え、90%を超えると星5つになるそうです。

 

もともと、(独)農研機構農業総合研究センターの丸山所長が「料理を味わいながら、食料自給率の向上や農業の活性化についても考えてもらいたいという狙い」から発案したものです。

 

2005年に小樽で一号店が誕生、今年2月時点では約80店が下げていましたが、中国ギョーザなど食の安全が問われるようになり、現在は北海道から沖縄まで広がり1000店を突破したそうです。

 

40%をきっている日本の食糧自給率やフードマイレージのことを考えると、輸入依存を考え直し、国内の農業の活性化を計ることは重要です。緑の提灯が増えれば増えるほど、「食」について考える機会が増えるように思います。是非多くのお店に参加していただきたいですね。

 

緑提灯を下げているお店の紹介:http://midori-chouchin.jp/

フードマイレージについて: http://www.thinking-eco.net/term_ha-food_mileage.htm


電気自動車

2008-05-20 | 身の回りのこと

現在、地球上では、およそ7億4000万台の車が走っていると言われ、その数は今後も増加すると予想されています。これらのクルマから排出されているCO2の割合は、地球全体で排出されるCO2の約17.5%を占めているそうです。

 

ヨーロッパでは、「エンジン排気量」を基準にしていた自動車税を変更し、「CO2排出量」基準にした新たな自動車税の導入が相次いでいます。

 

ヨーロッパでの主流はディーゼル車です。ガソリン車に比べ、燃費が良く、CO2排出量も少なく、ニュークリーンディーゼルと言われるように、窒素酸化物などの排ガスも少なくなってきています。一方、日本や北米では、ガソリンで動くエンジンと電気で動くモーターの2つの動力をもち、排ガスが非常にクリーンなハイブリッド車が販売台数を伸ばしてきています。

 

しかし、ディーゼル車もガソリン車もエンジン車である以上、CO2を排出と石油の枯渇問題が消えることはありません。ガソリン価格は高騰していますし、バイオ燃料は食糧価格高騰などの多くの問題を含んでいます。

 

そこで、将来的に注目されるのが、排ガスゼロの電気自動車ではないでしょうか。今、その電池を巡って、激しい開発競争が繰り広げられています。ハイブリッド車や電気自動車に搭載できることから、トヨタは松下電器と、日産はNECと組み、各社開発に凌ぎをけずっています。こちらのHPもご覧ください。

 

こちらのHPもご覧ください エコ辞典:http://www.thinking-eco.net/


CO2駅すぱあと

2008-05-19 | 身の回りのこと

出発駅と到着駅を入力すると、その間の路線・乗換駅・運賃までもを検索してくれる経路検索サービス「駅すぱあと」、多くの方が便利に使っていらっしゃるのではないでしょうか。

 

今日、お話ししますのは『CO2駅すぱあと』です。これは、従来のサービスに加えCO2排出量も検索できるようになっています。

また、自動車を利用した場合のCO2排出量も併記されていますので、モーダルシフトについて考えることもできます。

 

 『CO2駅すぱあと』へは、「チーム・マイナス6%」のHPから入ります。

ぜひお試しください。

  MENU>さあ、やってみよう>温暖化防止便利ツール>CO2駅すぱあと

  チーム・マイナス6%:http://www.team-6.jp/index.html

 

  こちらのHPもご覧ください。エコ辞典:http://www.thinking-eco.net/