-  雑 空  - 

晴☆雨☆曇⭐︎にゃー

パイナップル

2014-01-21 | Weblog
小学校1年か2年か、もっと前か。
秋、稲刈りが終わると父親は出稼ぎに行っていた。
クリスマス前に帰り、お土産にプラモデル・東京タワーの大きな鉛筆などいろいろ買ってきた。
最寄りのバス停まで2kmくらい?駅まで10㎞という、田舎の田舎の少年にはすごいお土産だった。
当時は8人の家族で家族用には果物の土産。
パイナップル。



11月最終土曜日。
こっちのお寺の手伝い。
お焚き上げ・農園の整備を終えて住職と歓談。
「親父は明日退院します。」
「そうですか、よかったですね~」
などと言いつつ年末年始の手伝い予定を確認。
帰り際にお供えの菓子とパイナップルを1個いただく。
「そう言えばおやじ、昔、パイナップル買ってきたことあったな~」
など懐かしい事を思いながら自宅へ向かう。

翌日の朝、兄貴から電話。
退院するはずだった日の朝。






初七日を終え、自宅に戻る。
そういえば住職からもらったパイナップル。
切ってみると黒く変色。


四十九日に墓参り。
帰りに兄貴がお供えの缶詰を分けてくれた。
非常食になるから持って行けとたくさんくれた。
パイナップルの缶詰が一個入っていた。

今日、無性に食いたくなり、ほぼ一缶一人で食った。
夕食後間もなく腹はきつかったけど食った。



家を離れて30年以上経って、親父と暮らしていた倍の時間が過ぎた。
母親のように口数が多いわけじゃ無かったけれど、きっと心配してたんだろうな。
子が50過ぎても親は親で。
おやじに「ありがとう」って言ったことないような気がする。

ありがとう、心配しなくていいから。





コメント
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