中国が尖閣上空に防空識別圏設定 空の緊張高まる懸念

2013年11月29日 | news
中国が尖閣上空に防空識別圏設定 空の緊張高まる懸念
 中国国営新華社が23日配信した、東シナ海における防空識別圏の図(新華社=共同)

 【北京共同】中国政府は23日、東シナ海上空に戦闘機による緊急発進(スクランブル)をするかどうかの基準となる防空識別圏を設定した、と発表した。同日午前10時(日本時間同11時)から施行した。

 発表された防空識別圏の図には沖縄県の尖閣諸島上空周辺が含まれている。日本が既に設けている防空識別圏と重なり合っており、今後、上空で日中間の緊張が一層高まる懸念がある。

 中国の防空識別圏は、朝鮮半島の南側から台湾の北側まで、日本の南西諸島に沿うように設定された。発表された図は尖閣諸島を「領海線」で囲んでいる。

2013/11/23 16:45   【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201311/CN2013112301001381.html



中国、尖閣上空に「防空識別圏」 日本と重複…空の緊張必至
2013.11.23 12:39

 中国政府は23日、東シナ海上空に戦闘機による緊急発進(スクランブル)をするかどうかの基準となる防空識別圏を設定したと発表した。同日午前10時(日本時間同11時)から施行した。発表された防空識別圏の図には尖閣諸島(沖縄県石垣市)上空周辺が含まれている。日本が既に設けている防空識別圏と重なり合っているため今後両国間の緊張が高まるのは必至だ。

 国営新華通信などを通じた発表によると、中国の防空識別圏は朝鮮半島の南側から台湾の北側まで、日本の南西諸島に沿うように設定された。発表された図は尖閣諸島を「領海線」で囲んでいる。公告によると、防空識別圏を飛ぶ航空機は飛行計画を中国外務省または航空当局に提出する義務を負う。また、国防省が防空識別圏を管理する。

 中国が防空識別圏を新たに設定したのは、領土や歴史問題をめぐり対立する日本を意識した動きとみられる。(共同)

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131123/plc13112312410007-n1.htm

中国、記者25万人に「反日」研修、領土「譲歩は厳禁」指示 ~「日本が占領中の沖縄地区は攻撃射程圏」
中国爆撃機など4機が沖縄-宮古間を往復飛行





中国「強兵路線」に 防空識別圏設置、政権求心力高める狙いか
2013.11.23 21:45
23日、尖閣諸島の日本領空に接近飛行した中国軍のY84情報収集機型(防衛省統合幕僚監部提供)

 【北京=矢板明夫】中国政府が東シナ海で防空識別圏を設置した背景には、日米同盟と対抗する意図がある。今月中旬に発表された中国版NSC「国家安全委員会」の設置計画と並び、習近平政権の“強硬姿勢”を国内外にアピールする狙いがあるとみられる。トウ小平時代以来の中国で30年以来続けられた、主要国と対立せず低姿勢を貫く「韜光養晦(とうこうようかい)外交」が終了し、中国が“強兵路線”に転じたことを強く印象づける。

 中国メディアによると、東シナ海防空識別圏の設置によって、中国空軍の同空域における活動範囲はこれまでの10倍から12倍に拡大した。しかし、その多くの部分は日本の防空識別圏と重なっている。

 「圏内を飛ぶ飛行機は、飛行計画を中国外務省または航空当局に提出する義務を負う」うえ「中国国防省の指示に従わなければならない」との規定は、同空域で訓練や演習を行う航空自衛隊や在日米軍の活動を制限したい思惑があるとみられる。

 しかし、中国軍はこれまで、日本の防空識別圏を「国際法上の根拠がない」と批判し、戦闘機などを頻繁に進入させてきた経緯がある。日米両国は今後、中国の防空識別圏を無視してこれまで通りの活動を続ける可能性が大きい。

 しかし、その際、中国空軍が過激な反応を示せば、武力衝突の危険は一気に高まる。日中関係筋は「中国がこのタイミングで防空識別圏を設置したことは、東シナ海を危険な海にする危ない行為だ」と批判した。

 中国を改革開放に導いたかつての最高実力者、トウ小平は、1980年代から「韜光養晦」を外交の基本方針に掲げた。方針は胡錦濤時代まで続けられたが、習近平政権は民族主義をあおる「中華民族の偉大なる復興」などをスローガンに掲げた。中国外務省関係者は「胡錦濤前国家主席が提唱した『和諧(調和のとれた)世界』という理念はいま実質否定された。外交政策は協調から対抗に変わった」と語った。

 中国の外交方針の転換は、「国力の増強に伴うもの」との指摘がある一方、「習政権が発足して一年、経済や治安、環境など内政面がうまくいっていないから、外国に対し強い姿勢を示すことで求心力を高めたい思惑がある」(共産党筋)と指摘する声もある。今回の国防省の発表を受け、中国のインターネット上では「遅すぎた措置だ」「習主席の英断を支持する」との反応が多く寄せられた。

http://sankei.jp.msn.com/world/news/131123/chn13112321470005-n1.htm




尖閣北方に中国機接近 空自が緊急発進、侵犯なし

 防衛省統合幕僚監部は23日、中国機2機が同日、沖縄県・尖閣諸島の北方の東シナ海で日本の防空識別圏に入り、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)したと発表した。領空侵犯はなかったが、うち1機のTU154情報収集機は尖閣の領空から約40キロまで接近した。

 中国政府は23日、尖閣上空付近を含み、日本側と重なる防空識別圏を設定したと発表。防衛省は尖閣諸島をめぐる中国側の行動がさらにエスカレートしたとみて、警戒を強めている。

2013/11/23 22:15   【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201311/CN2013112301002073.html




米政府筋は懸念表明 中国の尖閣上空に防空識別圏設定で 対中抑止機能せず
2013.11.23 21:22
東シナ海上空で撮影された中国のTU154情報収集機=16日(防衛省統合幕僚監部提供)

 【ワシントン=青木伸行】米政府筋は23日、中国が尖閣諸島の上空に、防空識別圏を設定したと発表したことへの強い懸念を表明した。一方、オバマ政権は中国に対する協調主義的な「関与」を強めており、「抑止」の相対的な低下が懸念される。

 政府筋は「尖閣諸島(沖縄県石垣市)は日本の施政下にあるというのが、米政府の見解だ。(米国による日本の防衛義務を定めた)日米安全保障条約第5条の適用対象であり、防空識別圏の設定は、さらなる緊張をもたらす措置として懸念される」と語った。

 オバマ政権は、軍事的にはアジア太平洋地域における中国の海洋進出拡大に対抗し、再均衡戦略という抑止政策を、一方外交では協調主義的な関与政策を、いわば「車の両輪」として進めている。

 だが、中国が尖閣諸島の上空に防空識別圏を設定したことは、少なくとも尖閣諸島問題においては抑止が機能していないことを意味する。そのうえ、バランスは関与に傾きつつあり、中国を過度に刺激しないという“低姿勢”ぶりも目立つ。

 北京の天安門前で10月末に起きた車両突入事件などについて、オバマ政権は「状況を監視しており、情報を評価、精査している」(国務省のサキ報道官)などの見解を示しているだけだ。

 ライス米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)も最近のワシントンでの講演で「中国とは大国関係の新たなモデルを模索している」と、批判を避けた。

 オバマ政権は同盟国である日本と韓国の対立が、初代韓国統監の伊藤博文を暗殺した安重根の石碑建立をめぐり、さらに悪化していることを憂慮してもいる。サキ報道官は22日、「対話により友好的に解決するよう日韓両国に促す」と述べた。計画には中国が協力しており「中韓の過度の接近は、中国による日米韓同盟の分断につながる」(別の政府筋)という懸念が、内包されている。

 バイデン副大統領は12月、日中韓3カ国を歴訪するが、中国が新たな防空識別圏を設定するという状況下で協調主義的な関与政策がどこまで通用するのか、試される。

http://sankei.jp.msn.com/world/news/131123/amr13112321230005-n1.htm





中国をけん制、安倍政権の政策を支持 米豪、安保で共同声明
2013.11.22 10:16

 米国、オーストラリア両政府は20日、ワシントンで外務・防衛の閣僚級定期協議を開き、安倍政権が取り組む「安全保障や防衛に関する政策の見直し」を支持する共同声明を発表した。また、尖閣諸島周辺での中国の動きを念頭に「東シナ海の現状を変える威圧的、一方的行為に反対する」と明記、中国をけん制した。

 声明は国家安全保障会議(日本版NSC)の設置や集団的自衛権行使容認の検討、防衛大綱改定などを踏まえ「地域の平和と安全の強化に貢献する」日本の努力を支持。米豪は日本との協力をさらに深化させる方針で一致したと強調した。

 東シナ海に関する表現は日米豪3カ国外相が10月の戦略対話で発表した共同声明とほぼ同じ。尖閣諸島をめぐる問題で、日本の立場を支持する米豪の姿勢をあらためて明確にした。

 協議には、米側からケリー国務長官とヘーゲル国防長官、オーストラリア側はビショップ外相とジョンソン国防相が出席した。(共同)

http://sankei.jp.msn.com/world/news/131122/amr13112210180005-n1.htm

【日米2プラス2】中国に「規範順守」要求 米は「積極的平和主義」評価
「力による現状の変更に反対」、日米豪防衛相が中国牽制 アジア安全保障会議





豪外相発言に「強烈な不満」=中国

 【北京時事】中国の秦剛報道局長は27日、東シナ海での防空識別圏設定に対しオーストラリアのビショップ外相が反対する声明を出したことについて、「中国側にとやかく言うのは完全に間違っており、受け入れない」と豪側に強い抗議を申し入れ、「強烈な不満」を伝えたことを明らかにした。(2013/11/27-16:19)

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013112700644



豪首相、中国に挑発的な行動を取らないよう警告

 【ジャカルタ=梁田真樹子】オーストラリアのアボット首相は28日、キャンベラで記者団に対し、中国政府が東シナ海に設定した防空識別圏について、「豪州は米国の同盟国であり、日本の同盟国だ」と述べ、日米と共同で対処していく方針を示した。


 豪州にとって、中国は主要な貿易相手国だが、最近の軍備増強の方針に警戒感を強めている。アボット首相は、「海上と上空における航行の自由は重要」とした上で、「紛争が法の支配に基づいて平和的に解決されないなら、我々の考えを示す」と言明、中国に挑発的な行動を取らないよう警告した。

 豪州のビショップ外相は今月26日、「東シナ海の現状を変更する、いかなる威圧的かつ一方的な行動にも反対する」との声明を発表しており、近く訪中してこの問題を取り上げる方針。

(2013年11月28日19時41分  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20131128-OYT1T00916.htm?from=tw





【中国防空識別圏】米軍爆撃機2機が飛行 事前通報なし 中国スクランブルなし
2013.11.27 09:02
米空軍のB52戦略爆撃機(ロイター=共同)

 【ワシントン=青木伸行】米国防総省によると、米軍のB52爆撃機2機が日本時間26日(米東部時間25日夜)、中国が東シナ海上空に設定した防空識別圏内を事前通報なしに飛行した。中国側から2機に対する呼びかけや戦闘機の緊急発進(スクランブル)はなかった。

 2機はグアムのアンダーセン空軍基地を離陸し、防空識別圏内に入った。尖閣諸島(沖縄県石垣市)の上空周辺を飛行し、圏内での飛行時間は1時間未満。爆弾などは搭載しておらず、護衛機も伴っていなかった。

 爆撃機はその後、アンダーセン基地に帰還した。国防総省は以前から予定されていた飛行訓練としている。

 米政府はこれまで、(1)防空識別圏を認めない(2)飛行経路の事前通報や無線の開放など、中国が要求する措置には応じない(3)米国の軍事作戦遂行に一切変更はない-との立場を明確にしている。

 爆撃機の飛行は、こうした米国の姿勢と日米同盟の強固さを誇示する明確な示威行動であり、中国を強く牽制(けんせい)するものだ。同時に米軍機が防空識別圏に侵入し飛行した際の中国側の出方を探る狙いもある。

http://sankei.jp.msn.com/world/news/131127/amr13112709030000-n1.htm



米当局、B52爆撃機による中国の防空識別圏進入を日本に事前通知
2013年 11月 27日 18:23 JST


中国が防空識別圏を設定した尖閣諸島上空

 米政府当局者は、米戦略爆撃機「B52」2機が中国当局に事前通報しないまま、中国が防空識別圏を設定した東シナ海の尖閣諸島周辺上空を飛行したと発表した。一方、米国はB52の飛行について、日本に事前通知していたことを明らかにした。

 米当局者は、中国による防空識別圏(ADIZ)の設定に対して米国が直接挑戦する姿勢を示さなければ、日本が尖閣諸島周辺で増大する中国の圧力に対し、直接的な挑戦をさらに増やす必要があると感じるかもしれないと懸念していた。
中国が新たに設定した防空識別圏内

 調査コンサルティング会社ユーラシア・グループのニコラス・コンソネリー氏は「米国は尖閣諸島問題への反応によって評価されてきた。しかし、日本側に行政管理権があることを米国が認識しているのはかなり明確だ」とした上で、「米国が関与を強めることで地政学的なリスクが増しているとの見方がある。中国が防空識別圏をどう主張していくかという問題をめぐっては新たなリスク要素がある一方で、米国のプレゼンスがいかに予期せぬ変数の緩衝剤になっていくかというのがより大局的な見方だ」と述べた。

 米国は今年、この地域でのB52の訓練を強化した。主に同盟諸国を安心させるためだ。3月には韓国でB52を使用した演習を行い、後には戦略ステルス爆撃機「B2」の訓練が続いて実施された。グアム島のアンダーセン空軍基地に所属するB52の飛行は、以前から計画されていた演習「コーラル・ライトニング」の一環だった。護衛機の同行はなかった。

 米政府当局者は今回の演習が尖閣諸島の防衛と特に結びついているわけではなく、より一般的な防衛演習だったと述べた。

 米当局は日本に対しB52の飛行を通知した。当局者によると、B52は今回の飛行で日本が長年設定している防空識別圏に進入したが、米国は日本の自衛隊と連絡を取り合っていた。当局者は、中国が設定した防空識別圏が不適切であり、地域の安定に寄与しないと米国が認識していることを示すために、挑戦しなければならなかったと確信していると述べた。

 ホワイトハウスは26日、日中間の領有権をめぐる紛争は外交的に解決されるべきだとの見解を示した。アーネスト大統領報道官は、オバマ大統領が訪問中のカリフォルニア州で記者団に対し、「この週末に中国が発表した政策は不必要に扇動的だ」と述べた。

 中国の国営新華社は同日、大統領報道官の発言より先に、中国海軍初の空母「遼寧」が南シナ海へ向けて処女航海を行うと発表した。南シナ海も中国が近隣諸国と領有権問題でもめている地域だ。

http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304471504579223411133560726.html

米軍機、防空識別圏を飛行 日米、情報共有で連携強化へ
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131127/amr13112719120004-n1.htm




中国識別圏、韓国にも波紋 離於島上空、航空機通過「中国には通報せず」
2013.11.25 16:30

 韓国国防省の報道官は25日の記者会見で、中国の防空識別圏に中韓が管轄権を争う東シナ海の暗礁、離於島(中国名・蘇岩礁)の上空が含まれていることについて、「中国が一方的に設定した」と指摘、韓国の航空機が離於島上空を通過する際、中国に通報しない方針を明らかにした。これに対し中国が「防御的な緊急措置」を取った場合、「挑発だ」と明言した。

 聯合ニュースによると、韓国外務省は25日、ソウルの中国大使館の担当者を呼び、一方的な識別圏設定について遺憾の意を伝えた。

 中国の識別圏の一部は韓国の識別圏とも重なっている。報道官は、28日にソウルで開かれる中韓の国防次官級戦略対話で、識別圏の問題について協議する考えを表明した。

 韓国が実効支配する離於島上空は日本の識別圏に設定されており、韓国は航空機を通過させる際、日本に通報している。韓国は離於島上空を韓国の識別圏に組み入れたい意向で、報道官は「今後(日本と)協議する」と述べた。(共同)

http://sankei.jp.msn.com/world/news/131125/kor13112516300001-n1.htm



韓国も通報せず哨戒飛行 中国設定の防空識別圏
2013.11.27 21:18

 韓国国防省は27日、海軍の哨戒機1機が26日、中国が設定した防空識別圏内で、中韓が管轄権を争う東シナ海の暗礁、離於島(中国名・蘇岩礁)の上空を、中国に通報せず飛行したことを明らかにした。

 国防省は、中国が識別圏を「一方的に設定した」として遺憾の意を表明し、航空機の通行を中国に通報しない方針を既に表明している。

 聯合ニュースが韓国軍関係者の話として伝えたところによると、海軍の哨戒機は定期的に離於島上空を哨戒飛行しているほか、海洋警察の航空機も不定期で離於島上空を飛行している。

 韓国政府は28日にソウルで開かれる中韓の国防次官級戦略対話で、中国が韓国の識別圏に重なる形で識別圏を設定したことや、離於島上空を含めたことについて問題提起し、変更を求める方針だ。(共同)

http://sankei.jp.msn.com/world/news/131127/kor13112721190002-n1.htm




「全ての航空機監視し識別」と中国国防省 米軍機航程を監視
2013.11.27 16:31

 中国国防省は27日、米軍のB52戦略爆撃機2機が中国の設定した防空識別圏内を飛行したことについて「中国軍は(米軍機の)全航程を監視し、直ちに識別した」との談話を発表した。また、今後識別圏内を飛行する全ての航空機を監視する方針を表明した。

 談話によると、中国軍は、中国時間の26日午前11時から午後1時22分の間に識別圏の東端で南北方向に往復した米軍機を識別し、航空機の種類も特定したとしている。(共同)

http://sankei.jp.msn.com/world/news/131127/chn13112716320003-n1.htm




日本は44年前に防空識別圏を設定した時、今日の「憂慮」は想定できたはずだ―香港メディア
XINHUA.JP 11月25日(月)13時52分配信

香港フェニックステレビのニュースサイト「鳳凰網」は24日、中国が設定した「防空識別圏」と日本が1969年に設定した防空識別圏が重なったことについて、「日本は当時からこうなることは想定できたはずだ」と指摘した。

小野寺五典防衛相は中国の行為は「一方的」で十分に危険なものだと公然と批判、米ヘーゲル国防長官も「認められない」とする声明を発表した。中国がまるで悪いことをしたような言い方だが、日本が1969年に防空識別圏を設定した際、4分の3の東シナ海を組み込んでいる。これは「一方的」とは言わないのか?日本の防空識別圏は中国から最も近いところでわずか130キロの距離だが、事前に中国政府に伝えていただろうか?

米国と日本は、自分が防空識別圏を設定する時は「法律」を強調し、まるでそれが「国際法」であるかのような言い方をするが、日本が中国の玄関口に数十年前から防空識別圏を設定しているのに、米国は1度も「憂慮」を示したことがない。ところが、中国が自分の家の玄関口に識別圏を設定すると、米国は「憂慮」を示した。

米国は公然と中国の防空識別圏は「米国と同盟国の利益を損なうもの」だと表明した。ここで言う「利益」とは一体何を指しているのか?中国が防空識別圏を設定した後、日本と米国の航空機は好き勝手に中国の主権海域に侵入することができなくなった、だから「利益が損なわれた」というのか?

日本は一貫して「中国が防空識別圏に侵入した」と非難しているが、日本の哨戒機P-3Cは公然と中間線を飛び越え、中国の東シナ海ガス田上空をむやみに飛び回っている。日本の戦闘機が釣魚島(日本名:尖閣諸島)を頻繁に侵入していることについても、閣僚や議員らは堂々と「空中視察」と言っている。

日本と米国の中国に対する非難は「中国が一方的に現状を変えようとしていること」に集中しているが、そもそも「現状」とはどんな状態を指しているのだろうか?米国と日本は「中国の島しょを占拠」し、中国の東シナ海における権利を無視し、中国の大陸棚上空で勝手に演習し、中国海軍の沿岸視察を阻止することを現状としているだけだ。

中国がようやく「他人が自分に対してやった同じ方法で相手にやり返す」ことを実践しただけなのに、日本と米国は「憂慮」し始め、40年前、30年前、20年前、10年前の海上での横暴な態度と奇妙な対比を形成している。日本は40数年前に防空識別圏を設定した時、米国の“アジアにおける先棒”に甘んじていた。当時から今日のような「憂慮」は想定できたはずだ。

(編集翻訳 小豆沢紀子)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131125-00000018-xinhua-cn




中国、台湾に結束呼び掛け 防空識別圏設定で
2013.11.27 21:16

 中国国務院(政府)台湾事務弁公室の范麗青報道官は27日の定例記者会見で、中国が沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海上空で防空識別圏を設定したことに関し「(中台)両岸の同胞は家族であり、中華民族の利益を守ることは両岸の共同責任だ」と述べ、台湾側に結束を呼び掛けた。

 中国はこれまで、尖閣をめぐる日本との対立に絡み、同様の表現で台湾に結束を呼び掛けており、識別圏の問題でも日本を“共通の敵”に見立て、台湾と接近を図る構えとみられる。

 台湾の国防部(国防省に相当)は中国の識別圏設定について遺憾の意を示している。(共同)

http://sankei.jp.msn.com/world/news/131127/chn13112721180005-n1.htm

台湾も「遺憾」表明 中国の防空識別圏設定
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131123/chn13112322090006-n1.htm






「日本は最重要同盟国」ケネディ大使が初の講演、中国識別圏を批判
2013.11.27 14:35
日米協会・在日米国商工会議所主催の昼食会で、東日本大震災の被災者からの贈り物を手にスピーチするキャロライン・ケネディ駐日米国大使=27日午後1時20分、東京都港区のホテルオークラ(代表撮影)

 キャロライン・ケネディ駐日米大使は27日、東京都内のホテルで講演、日本は「(アジア)地域で最も重要な同盟国だ」と強調、フィリピンの台風被害で米軍と自衛隊が協力して支援に当たったことを高く評価した。国家安全保障会議(日本版NSC)創設関連法が成立したことを支持、中国が沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海上空に防空識別圏を設定したことを「安全を損ねる」と批判した。

 大使のスピーチは就任後初めて。講演は非営利団体の日米協会と在日米国商工会議所の共催で、約600人を前に実施した。

 ケネディ大使は25、26両日に初の地方視察で東日本大震災で被災した宮城、岩手両県を訪問。村井嘉浩宮城県知事との会談では「米政府は決して被災者のことを忘れていない」と述べ、被災地支援を続けていく意向を示した。同県南三陸町の仮設住宅も訪れた。

 ケネディ大使は15日に来日し20日に安倍晋三首相と初会談。21日には横田基地(東京都福生市など)の在日米軍司令部も訪れた。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131127/plc13112714390010-n1.htm



中国に直接、懸念伝達へ 防空識別圏でバイデン米副大統領
2013.11.28 00:29

 米政府高官は27日、記者団に対し、バイデン副大統領が中国を来週訪問する際に、習近平国家主席と会談することを明らかにしたうえで、東シナ海での中国防空識別圏の問題について、懸念を直接伝えるとの見通しを示した。バイデン氏は12月1日にワシントンを出発し、日本、中国、韓国を歴訪する。

 高官は、日中韓の緊張緩和を、バイデン氏歴訪の目的の一つに挙げた。東京では安倍晋三首相、ソウルで朴槿恵大統領とそれぞれ会談することも明らかにした。

 高官はまた、バイデン氏が歴訪中に、米国が日本など同盟国に対する「確固たる防衛義務」を負っていることを示すだろうと述べた。(共同)

http://sankei.jp.msn.com/world/news/131128/amr13112800300000-n1.htm





【正論】国際法が許さぬ中国防空識別圏 前防衛相、拓殖大学特任教授・森本敏
2013.11.27 03:08

 中国が、東シナ海周辺海域に防空識別圏(ADIZ)を設定し、これを公表した。防空識別圏は自国領空に接近する他国の航空機を識別し、領空侵犯を防止するために自主的に設定するものである。中国はこれまで、防空識別圏は設けてこなかったが、今回の設定に続いて、適切な時期に、他の地域でも設定していく意向を明らかにしている。

 ≪公海上の飛行の自由を侵害≫

 今回の設定目的は一つには、尖閣諸島の領有権主張を強める狙いとみられるが、設定範囲に尖閣のみならず東シナ海油田開発区域も含まれていることを考えれば、東シナ海全体が領海であると誇示する意図との見方もできる。

 なぜ今、ADIZ設定・公表なのかは不明だが、先般の無人機侵入に際し、日本側が取った対応措置に鑑み、抑止機能を働かせようとしている可能性もあろう。

 今回の設定空域は日本のほか、韓国、台湾の防空識別圏の一部も含み、結果として、3カ国・地域と防空識別圏が重なり合う状態になっており、この中国の措置は、国際法上の一般規則である公海上空の飛行の自由をも不当に侵害するものである。

 さらに問題なのは、今回の設定が中国領空に接近する航空機だけでなく、空域を飛行する航空機全般を対象としており、設定空域を航行する航空機には飛行計画の事前届け出を求め、識別に協力しない、または指示を拒否した航空機に対しては、中国軍が「防御的緊急措置」を行うと警告している点だ。中国が恣意(しい)的に定めたルールを他国に強制するものであり、決して容認できるものではない。

 ADIZとはそもそも、他国に何らかの行為を強制するようなものではない。しかるに、中国のそれは、公海上空を飛ぶ他国の航空機を自国の規制で縛ろうというものであって、国際社会における法と秩序の原則に対する違反以外の何物でもない。

 ≪日中機接近で危険性高まる≫

 中国が実際に、自ら設けた空域内に他国航空機が飛来した場合、どう対処をするか注意深く観察しなければならないが、その空域内を航行する他国航空機に対し「対領空侵犯措置」を実施したり、それ以上の「防御的緊急措置」を取ったりすると仮定すれば、理論上は、日中の「領空侵犯機」が同じ空域を飛び回ることになる。そのような状況下では双方が必要以上に接近することがあり得るため、その分、緊張や危険性が高まる可能性は十分にある。

 海における「海上連絡メカニズム」のように、空でも事故防止に向けた話し合いをすることが望ましいが、その前提として、中国側が日中間に領有権問題が存在すると主張してきたとしても、日本側は絶対に認めてはならない。

 他方、中国の領空侵犯機は、その航続距離からして、あまり長い間、ADIZ内にとどまることは無理である。一定の対処時間を取るには、空中給油機を使わなければならないことになる。領海とは異なり、領空に接近する航空機に対しては、戦闘機によって「対領空侵犯措置」を取ることが国際慣習となっており、日本側は定められたルールに従って、躊躇(ちゅうちょ)することなく済々(せいせい)と「対領空侵犯措置」を執行すべきであろう。

 ただ、中国側が自ら防空識別圏とうたう空域を飛行する航空機に対して何らかの強硬措置をとる場合には、日本側の「対領空侵犯措置」もリスクの高いものになる。その措置の実施基準を再検討しておく必要があるかもしれない。

 ≪米、ASEANと緊密連携を≫

 いずれにしても、中国の出方を見守りながらではあるが、他国のADIZとの重複設定が国際法上許されるものかどうか、空域における秩序を維持するにはどうすればよいのかといった諸点を、国際民間航空機関(ICAO)や、他の国際機関で協議をするイニシアティブを、日本としては取るべきであろう。

 南シナ海でも同様の事態が起こり得ることを念頭に置けば、米国や韓国のみならず、東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国などとも緊密に連携をとる必要がある。

 そうでなくても、中国は国際法を勝手に解釈して国内法を制定して、「海洋国土」という概念を規定して国際法に基づく法と秩序を侵害しつつある。それは、サイバー・宇宙にも共通して見られる対応であるが、とりわけ、海洋においては、自らに都合のいい線引きをし、それに基づいて領有権を振りかざし、国内ルールを他国に強制せんとする覇権主義的な体質を露(あら)わにしている。

 国際社会の平和と安定は、法と秩序によって保たれている。それを尊重しない国は、長い目で見れば、世界から嫌忌され、軽蔑されていくであろう。

 それを一顧だにしない国家が強大な軍事力により、ますます威圧的な行動を周辺諸国に対し取るようになれば、地域ひいては世界の問題となる。そうした国は世界の平和と秩序を乱す国際社会共通の敵であるとの認識を、地域が、世界が共有していくべきであろう。(もりもと さとし)

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131127/plc13112703080002-n1.htm






中国の防空識別圏は張り子の虎ですか?海外記者の質問攻めにたじたじ―中国外交部
配信日時:2013年11月28日 12時18分  

2013年11月27日、中国外交部定例記者会見では、中国が東シナ海に策定した防空識別圏について海外メディアから厳しい質問が相次いだ。

「米軍の爆撃機B-52、2機が東シナ海の防空識別圏を飛行したことについて中国は米国に対し公式な反応を見せましたか?」との質問に、秦剛(チン・ガン)報道官は中国国防部報道官のコメントを参照するよう返答した。27日、中国国防部の耿雁生(ゲン・イエンション)報道官はB-52の飛行についてその全行程を監視していた、中国は関連空域を有効に管理する能力を持っていると強調している。

また「米軍機の飛行、日本側がフライトプラン提出義務を無視したことで、東シナ海の防空識別圏は“張り子の虎”と思われているとの懸念はありませんか?」との質問に対しては、「“張り子の虎”には特別の含意があります。当時、毛沢東主席が“張り子の虎”をどのような意味で使ったか、調べてみてはいかがでしょうか」と回答した。

『毛主席語録』には「帝国主義とすべての反動派は張り子の虎である」との論文が掲載されているなど、毛沢東はたびたび「張り子の虎」という表現を使っている。秦報道官は毛沢東に言及することで、間接的に米国や日本の対応こそ見かけ倒しにすぎないとのメッセージを送った。

他にも「中国国防部によると、米軍機は東シナ海の防空識別圏を飛行した際、監視と識別を受けたとのことですが、これが外国機が防空識別圏に進入した場合に受ける“深刻な結果”というものでしょうか?それとももっと厳しい対応があるのでしょうか?」など、防空識別圏に関する質問が続いたが、秦報道官は事前に発表した規則を参照して欲しいなど苦しい回答を繰り返した。(翻訳・編集/KT)

http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=79736





<防空識別圏>中国は日本への圧力をやめるべき―英紙
配信日時:2013年11月28日 15時43分  

2013年11月27日、英紙フィナンシャル・タイムズは、「中国は日本への圧力をやめるべき」と題した社説を掲載した。同社の中国語版サイト・FT中文網が伝えた。以下はその概要。

日本と中国による東シナ海の無人島をめぐる争いは危険なレベルまでヒートアップしている。中国政府は先週末、尖閣諸島を含む東シナ海上空に「防空識別圏」を設定したと発表した。このことは、日本政府に対する圧力を徐々に増やすという、中国政府の戦略が継続して行われていることを示すものだ。中国政府による今回の措置は、日本政府が自国の領空とみなす地域で航空機による定期的な巡回を行っていることに対抗するものだ。日中間で武力衝突が起きる可能性が高まっている。その衝突が突発的なものであろうとなかろうと。

中国政府が尖閣諸島問題にどのような主張を持っていようと、今回の措置は愚かしいものだ。中国政府が認めるかどうかにかかわらず、尖閣諸島は、沖縄の一部として1945年から72年まで米国の統治下にあった期間を除く100年以上もの間、日本の管理下に置かれてきた。中国政府はどう喝という手段でこうした現状を改めようと試みている。

中国政府が国際法において自国に理があると確信しているのなら、国際仲裁に判断を委ねるべきだ。自国の主張の正当性を深く信じる日本政府は、中国政府が仲裁結果に従うという確証を得られるのであれば、仲裁に同意するであろう。そうしないのであれば、日中両国は以前の状態、すなわち争いを脇において将来的な解決に期待するという状態に戻らざるを得ない。しかし中国政府が望んでいるのはそのような結末ではないだろう。中国政府は、尖閣問題を米国と日本の間に打ち込んだ「くさび」と見なしているのであろうが、それは無責任なゲームだと言わざるを得ない。(翻訳・編集/NY)

http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=79747




英紙が「中国は愚か」と論じる…中国は「客観的でない」と反発
2013/11/28(木) 13:40 

  中国が東シナ海に防空識別圏を設定したと発表したことに対し、英紙フィナンシャル・タイムズは26日、社説で「中国は日本に対する挑発をやめるべきだ」と論じた。中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は28日、「フィナンシャル・タイムズの社説は日本側の立場に偏っている」と批判したうえで、尖閣諸島が日本領だとする前提そのものが間違っていると主張した。

  フィナンシャル・タイムズは、中国が防空識別圏の設定を発表したことで日中が衝突する可能性が高まったとする一方で、日本が100年以上も前から尖閣諸島を実効支配している現状に対し、恫喝で変更を試みようとする中国のやり方は「愚かだ」と切り捨てた。

  環球時報は、「フィナンシャル・タイムズの社説が客観的な立場でないことに多くの人びとが失望を覚えた」と反論し、フィナンシャル・タイムズのウェブサイトには多くのユーザーから疑問のコメントが寄せられていると報じた。

  復旦大学国際問題専門家の沈逸氏はフィナンシャル・タイムズの社説に対し、「わが国は領土問題は国際法によって解決されると信じていた。わが国は第二次世界大戦の戦勝国であるはずなのに、領土問題において得ることができたのは敗北だけだった」とし、「われわれは二度と同じ轍を踏まない」と主張した。(編集担当:村山健二)

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1128&f=politics_1128_003.shtml




「中国は脅しと虚勢戦略の達人」米紙が批判

 【ワシントン=今井隆】米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは27日付の社説で、中国が東シナ海に設定した防空識別圏内で米軍B52戦略爆撃機が訓練飛行したことについて、「アジアの同盟国と国際安全保障という大義のために貢献した」とし、オバマ政権の対応を支持した。

 社説は、米国が同盟国や世界の規範を守る意志を示すなら、中国が挑発的な姿勢を強める「公算は小さい」とし、米政府に引き続き毅然とした対応を取るよう求めた。さらに、中国政府を「敵に投降か衝突かのいずれかの選択を迫る立場に追い込むような、脅しと虚勢戦略の達人」と指摘し、「尖閣諸島の支配権を力ずくで獲得しようとすることによって、露骨な侵略行為に近づいている」と批判した。

 B52の訓練飛行は同紙が1面トップで取り上げたほか、ワシントン・ポスト紙とニューヨーク・タイムズ紙も同日付の1面で報じ、関心の高さをうかがわせた。

(2013年11月28日11時18分  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20131128-OYT1T00451.htm?from=y10



中国防空識別圏:「瀬戸際政策」欧米メディアが批判
毎日新聞 2013年11月26日

 中国が「防空識別圏」を、沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海の上空に設定したことに対し、欧米メディアがそろって「瀬戸際政策」などと中国を批判した。

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は26日付の社説で「中国の防空識別圏設定は無謀な瀬戸際政策」と見出しを掲げ、「(この政策は)武力衝突や、2001年に発生した中国の戦闘機と米国の偵察機の接触事故に似た事態が発生するリスクを高める」と指摘。さらに「尖閣諸島周辺への支配力掌握のために武力の使用を試みようとしていることによって、中国は露骨な侵略行為に徐々に近づいている」と非難した。

 同日付の米紙ワシントン・ポスト(電子版)は社説で「(中国の防空識別圏の設定は)無謀だ」「米国が巻き込まれる」とし、「撤回すべきだ」との見解を明示。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)も25日付で「挑発的な行動」と中国を批判する社説を掲載した。

 英紙フィナンシャル・タイムズは26日付の社説で「中国の無責任なゲーム」などと指摘した。【田中義郎】

http://mainichi.jp/select/news/20131127k0000m030088000c.html




防空識別圏 中国政府トーンダウンか 「面の皮が厚いとは言え」とユーザーら

【大紀元日本11月28日】中国政府にとって予想外の展開か。勇ましく上げた拳を、頭を掻くふりをしてごまかそうとしているようだ。米空軍のB52戦略爆撃機が、中国が設定したばかりの防空識別圏を通報なしに飛行したことについて、中国側は強気の姿勢をかろうじて保ちつつ、事態を曖昧にしている。

 米国や日本メディアが米軍機について「中国が尖閣諸島を含む東シナ海上空に設定した防空識別圏」を飛行したことを明確に伝えているのに対し、中国国防省の耿雁生報道官は27日、米軍機が中国の防空識別圏の「東部の端を沿って」南北に往復したと強調した。この「東部の端」は「境界線」を意味し、識別圏内を飛行したかどうかを明言していない。

 外務省の秦剛報道官も「防空識別圏の空域を管轄する能力がある」としつつも、「各方面が積極的に協力し、共同で飛行の安全を保障するよう期待する」とこれまでのトーンを一段下げている。

 中国軍の将校も2日間のうちに発言を一変させている。国防大学の教授で空軍少将の喬良氏は26日、中国側が、防空識別圏に侵入した不審機について「警告に従わない場合、実弾で攻撃する可能性もある」と主張した(京華時報)が、28日には、識別圏は「黄色信号」に過ぎず、警告しても応答がない場合は「どうしようもない」「実弾攻撃なんて声高らかに言うのはおかしい」と自身の2日前の発言がなかったかのように強弁を張った(環球時報)。

 一方、中国国防省は、米軍機が識別圏「東端で」の飛行を26日午前11時(日本時間正午)から午後1時22分(同2時22分)までの2時間22分としているが、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは識別圏を飛行したのは「米国東部時間の25日午後7時から約1時間(日本時間26日午前9時)」と開始時間に3時間のズレがあり、飛行時間も大きく食い違った。

 これについて中国のネットユーザーは「本当に監視できたのか」と食い込んだ。米国の海外向け放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)も専門家の見方として、中国が宣言している飛行制限措置を実行するためのレーダーなどの対応能力はないと指摘した。

 中国政府の微妙な立ち位置の変化にユーザーらは敏感に察知している。

 「子供の時のことを思い出した。友達と喧嘩して、自分の家の前に『入っちゃダメ』の線を書いたら、大人は見向きもせず、その上をまたいて通って行った」

 「我らの外務省は面の皮が厚いとは言え、このビンタは力強いな」

 「なんだよ、アメリカ。識別圏なんて国内に見せるためだけのものだよ。真剣になっちゃって」

 「羅援少将(好戦的発言で有名な強硬派)とかは何をしてる?口で爆撃機を攻撃しようよ」

 「以前張少将(張召忠国防大学教授)が黄海は昆布を養殖しているから、アメリカの潜水艦が入ってこれないって言ったことは良いヒントだ。防空識別圏のなかで凧揚げすればいいんだ。風船でもいい!そうしたらB52は入ってこれない!」

 「警告します。微博(ミニブログ)敏感ワード識別圏に入った」(中国のネット検閲を揶揄)

 「上げた拳をどう下ろすのか。世界が見ている」

(張凛音)
http://www.epochtimes.jp/jp/2013/11/html/d64805.html






習政権メンツ丸潰れ 米爆撃機が「識別圏」を挑発飛行 虎の尾を踏んだ中国
2013.11.27
 米空軍のB52戦略爆撃機(AP=共同)

 米軍が、沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海上空に防空識別圏を設定した中国を速攻で押さえ込んだ。圏内に、在日米軍の訓練空域や射爆撃場が含まれていたことなどに反発し、爆撃機2機を事前通告なく飛行させ、中国の防空識別圏を無力化させたのだ。中国政府は、今回の措置が日本に照準を絞ったものだと“言い訳”に必死だが、計算が狂ったのは間違いない。韓国や台湾も中国を批判しており、対中包囲網が形成されつつある。 

 米国防総省は26日、爆撃機2機が、中国が設定した防空識別圏内を通常の訓練の一環として飛行したことを明らかにした。米メディアによると、2機は核搭載能力を持つB52戦略爆撃機。グアムのアンダーセン空軍基地を離陸し、26日午前9時ごろ識別圏内に入ったという。

 これに対し、中国側は、戦闘機によるスクランブル(緊急発進)などの行動を起こさなかった。「中国軍の決意を見くびってはいけない」などと警告していただけに、習近平政権のメンツは丸つぶれといえる。

 米国防総省の報道担当者は「同様の航空機の運用を同盟国や友好国と続けていく」と語った。

 中国は23日、周辺諸国との事前協議もなく、一方的に防空識別圏を設定した。東アジアの平和を脅かす暴挙だが、当初から、米国の動向には神経質になっていた。

 中国国防省の楊宇軍報道官は25日の記者会見で「米国がこの問題で不当な言動を控え、日本の冒険的性質を助長する誤ったシグナルを送らないよう望む」と発言。外務省の秦剛報道官も「米国は釣魚島(尖閣諸島の中国名)の主権問題でどちらの肩も持つべきではない」といい、米国を遠ざけようとした。

 中国の軍事支出は毎年2ケタ台の伸びを記録しているが、「現時点では、米軍のプレゼンスに圧倒されている」(日中軍事筋)のが実情だ。

 1996年に、台湾総統選に圧力をかけるため、台湾海峡でミサイル演習を行った際には、米軍が2つの空母打撃群を派遣して攻撃を抑止した。99年のNATO(北大西洋条約機構)軍による在ベオグラード中国大使館誤爆でも、中国側は報復に出なかった。

 自国が力をつけるまで低姿勢を貫く「韜光養晦(とうこうようかい)外交」を貫く中国にとって、尖閣問題で米国の介入は絶対に避けたかった。ところが、米国の反応は、予想以上に激しいものだった。

 ケリー国務長官とヘーゲル国防長官が非難声明を発表したほか、来日中の米国家安全保障会議(NSC)のメデイロス・アジア上級部長は26日、首相官邸で菅義偉官房長官と会談し、「米国も懸念を共有しており、日米で引き続き緊密に連携していきたい」と語り、日米間で協力していくことを確認した。

 この会談と前後して、米爆撃機2機が中国の防空識別圏内を悠々と飛行し、中国軍をけん制したわけだ。

 米国が中国の識別圏設定に反発するのは、「中国は力で尖閣周辺を支配しようとして、露骨な侵略に近づいている」(米紙ウォールストリート・ジャーナル・アジア版)からだけではない。

 中国の防空識別圏には、戦闘機訓練のために日本政府が在日米軍に提供している「沖縄北部訓練区域」の一部や、航空機による空対地攻撃演習に使われる「赤尾礁射爆撃場」と「黄尾礁射爆撃場」が収まっている。つまり、中国の行為は、米軍の行動をも阻害することを意味する。

 2001年4月には、中国南方の南シナ海上で米軍電子偵察機EP3が中国軍機と接触し、中国・海南島に緊急着陸する事件があった。中国の識別圏設定により、こうした偶発的衝突の危険性は格段に高まる。

 さらに、日本と韓国、台湾がそれぞれ設定している防空識別圏は、第2次世界大戦後に米軍が設定したものを各国が引き継いだ形になっている。いわば米国がデザインした地域秩序といえる。中国の行為は、これに真っ向から挑戦するもので、米国にとって看過できないというわけだ。

 中国はこうした米国の反発を計算ずくで、今回の暴挙に出たのか。

 外交評論家の石平氏は「習主席は分かっていなかったはずだ。そうでなければ、6月の米中首脳会談で8時間も会談して、仲良くなろうとした行動と矛盾する」と指摘し、こう続ける。

 「人民解放軍に『ここまでやらなければ日本は屈服しない』と進言され、習氏は承認したのではないか。キツネ(=日本)をつついたつもりが、米国という『虎』の尾を踏んでしまった。習氏は『しまった』と思っているはずだ」

 中国の防空識別圏設定をめぐっては、歴史問題などで朴槿恵(パク・クネ)大統領が“対日共闘”を図ろうとしている韓国も、圏内に中韓両国が排他的経済水域(EEZ)内にあると主張している海中岩礁・離於島(中国名・蘇岩礁)が含まれていたため、「中国が一方的に設定したもので、認められない」と反発。尖閣をめぐり、中国が一時、対日共闘を模索した台湾も国防部が遺憾の意を表明している。

 まさに、中国の暴挙に対して、日米韓台による包囲網が築かれつつあり、中国は自分で自分の首を絞める結果となりそうだ。

http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20131127/frn1311271810010-n1.htm

中国の防空識別圏に“米日豪韓”が反発、「戦闘の標的は狂った日本に絞れ!」―中国紙社説
【中国防空識別圏】米航空3社が中国に飛行計画提出 日米対応割れる
ライス大統領補佐官、米中「G2論」容認を示唆
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