ということで予想はまたも外れてしまった。レティーフ・グーセンが3打差をつけて最終日だったのでそのまま逃げ切るだろうと思っていたが、思わぬ展開、面白い展開になった。キャンベルの優勝の最大の要因はグーセンの自滅だろう。自滅したひとつの理由はやはり先週のトーナメントに出たことから来る「疲労」ではないか。今年はガルシアも最終日に6打差のリードがあって勝てなかったしレナードも大量リードをほぼ吐き出して何とか優勝したという試合もあったので、最終日最終組のプレッシャーというのを改めて感じた年とも言える。キャンベルも何回もトイレへ駆け込んでいたが(文字通り走って行っていた)、もしかしたらプレッシャーで吐いていた、のではと邪推している。
キャンベルはアプローチとパットが良かった。昨年のグーセンもそうだったし、やはりある程度の距離のパットが入ることと、ティーショットをミスしてラフに入り刻むことを余儀なくされパーオン出来なかった場合に如何にパーを拾えるかがポイントだなあと思った。もっともラフに入ってもタイガーみたいに直接狙うという手もあるけど。キャンベルは保守的なプレーをしていた。あとゴルフのセオリーどおり手前から攻める、ということか。前に彼とフレッド・カプルスのマッチを見た時にキャンベルはプレッシャーがかかった時に左へ引っ掛けるくせがあるなあと思っていて、昨日もそれが後半に何回か出ていた(ティーショット数回とセカンドで数回)がその後をうまく処理していた。
キャンベルは苦労人で10年前の全英オープン3日目トップという鮮烈なデビューを果たしたもののその後不振で一度は欧州ツアーのシード権を失っていた。ゴルフを止めることを考えていた時期もあったがそこから復活し勝利を重ね米ツアーへ参戦したものの全く肌にあわず欧州ツアーへ戻っていった。今年も最初の5試合連続で予選落ちの後ここ数ヶ月は10位以内に何度も入る等調子は上向きだった。
他にも最終組のゴアは世界ランク818位だがお金が無いのでツアー(米2軍ツアー)を家族と一緒に自家用車で転戦。途中強盗に入られてカーステレオを盗まれても直す金が無いと言ってそのまま。3位に入ったヘンズビーも数年前にプロゴルファーになるためにアメリカに来た時はゴルフ場の駐車場に車を止めてそこに寝泊りしていた。
キャンベルは今年から開催された海外予選を経ての出場・優勝となった。始まる前に書いたとおりこの大会はアメリカ一を決める大会というのが本音だったので、非アメリカ人の優勝は非常に少ない(ここ50年で6人しかいない)。全英オープンが世界各地で予選を開催し正に「オープン」として世界一を決める大会を目指しているが、全米ゴルフ協会もやはりイギリスに対する対抗意識かより海外に開かれたオープンを目指して今年からイギリスと日本で地区予選をはじめた。そういうわけでキャンベルの優勝は全米ゴルフ協会にとっては象徴的であり一面好ましい結果かもしれないが、本音としては上位にアメリカ人が活躍しなかった、という点で複雑な気持ちなのではないだろうか。
ヨーロッパの選手はやはりガルシアを除いて上位に来なかった。暑さと「アメリカの大会」ということだと思う。ペイビンやニック・プライスなど必ずしもロングヒッターでない選手が上位に入っておりやはり全米オープンはアプローチとパターなのだろう、と思った。
上位に喰い込んだガルシア、ラブ三世は最近調子を上げてきており、特に難しいコンディションでのスコアメークが良いので、次のメジャー全英オープンではウッズとともに大いに注目される選手だと思う。トムズは3日目の最後のダボ・トリが最後まで響いた。
日本人では、今田の健闘が光る。先週も10位だったし、確実にしかし急速にステップアップしている感があり今後に期待したい。米2軍ツアーでもまれた今田が丸山よりも順位が上で、日本での予選を勝ち抜いて出場した深堀が、昨年の日本ツアーの賞金ランクで出場した片山・谷口よりも順位が上だった、というのは今の日本ツアーの現状を象徴的に表していると思う。
キャンベルはアプローチとパットが良かった。昨年のグーセンもそうだったし、やはりある程度の距離のパットが入ることと、ティーショットをミスしてラフに入り刻むことを余儀なくされパーオン出来なかった場合に如何にパーを拾えるかがポイントだなあと思った。もっともラフに入ってもタイガーみたいに直接狙うという手もあるけど。キャンベルは保守的なプレーをしていた。あとゴルフのセオリーどおり手前から攻める、ということか。前に彼とフレッド・カプルスのマッチを見た時にキャンベルはプレッシャーがかかった時に左へ引っ掛けるくせがあるなあと思っていて、昨日もそれが後半に何回か出ていた(ティーショット数回とセカンドで数回)がその後をうまく処理していた。
キャンベルは苦労人で10年前の全英オープン3日目トップという鮮烈なデビューを果たしたもののその後不振で一度は欧州ツアーのシード権を失っていた。ゴルフを止めることを考えていた時期もあったがそこから復活し勝利を重ね米ツアーへ参戦したものの全く肌にあわず欧州ツアーへ戻っていった。今年も最初の5試合連続で予選落ちの後ここ数ヶ月は10位以内に何度も入る等調子は上向きだった。
他にも最終組のゴアは世界ランク818位だがお金が無いのでツアー(米2軍ツアー)を家族と一緒に自家用車で転戦。途中強盗に入られてカーステレオを盗まれても直す金が無いと言ってそのまま。3位に入ったヘンズビーも数年前にプロゴルファーになるためにアメリカに来た時はゴルフ場の駐車場に車を止めてそこに寝泊りしていた。
キャンベルは今年から開催された海外予選を経ての出場・優勝となった。始まる前に書いたとおりこの大会はアメリカ一を決める大会というのが本音だったので、非アメリカ人の優勝は非常に少ない(ここ50年で6人しかいない)。全英オープンが世界各地で予選を開催し正に「オープン」として世界一を決める大会を目指しているが、全米ゴルフ協会もやはりイギリスに対する対抗意識かより海外に開かれたオープンを目指して今年からイギリスと日本で地区予選をはじめた。そういうわけでキャンベルの優勝は全米ゴルフ協会にとっては象徴的であり一面好ましい結果かもしれないが、本音としては上位にアメリカ人が活躍しなかった、という点で複雑な気持ちなのではないだろうか。
ヨーロッパの選手はやはりガルシアを除いて上位に来なかった。暑さと「アメリカの大会」ということだと思う。ペイビンやニック・プライスなど必ずしもロングヒッターでない選手が上位に入っておりやはり全米オープンはアプローチとパターなのだろう、と思った。
上位に喰い込んだガルシア、ラブ三世は最近調子を上げてきており、特に難しいコンディションでのスコアメークが良いので、次のメジャー全英オープンではウッズとともに大いに注目される選手だと思う。トムズは3日目の最後のダボ・トリが最後まで響いた。
日本人では、今田の健闘が光る。先週も10位だったし、確実にしかし急速にステップアップしている感があり今後に期待したい。米2軍ツアーでもまれた今田が丸山よりも順位が上で、日本での予選を勝ち抜いて出場した深堀が、昨年の日本ツアーの賞金ランクで出場した片山・谷口よりも順位が上だった、というのは今の日本ツアーの現状を象徴的に表していると思う。