グレン・グールド本、出来ました

念願だったグレン・グールド本、発売になました。またまた手前味噌な宣伝で恐縮です。5月28日に発売になった新刊『グレン・グールド 孤独なピアニストの心象風景』が、それです。

お世辞にもクラシック通とは言えない私ですが、なぜかグレン・グールドというピアニストには強く惹かれるものがありました。サリンジャーを彷彿とさせる“世捨て人”然とした生き方、職人芸とも言える演奏への強いこだわり、その一方でレコーディング・スタジオにおける執拗なまでのテープ編集作業……。クラシック・ファンの間でも好き嫌いがハッキリと分かれるグレン・グールドですが、不思議な人生を送っています。

本書『グレン・グールド 孤独なピアニストの心象風景』の著者は、カナダはモントリオールにあるケベック大学の哲学科の教授です。少なからず語り尽された感のあるグレン・グールドにまつわる話ですが、著者は独自の視点からグールドの人生を丁寧に見つめ直しています。中でも、グレン・グールドの愛読書だった夏目漱石『草枕』についての件は、我々日本人としてはとても興味のある言及となっています。

実はこの日本語版には、原書にはない新情報が盛り込まれています。というのも、今回の翻訳作業において、原著者であるジョルジュ・ルルー氏とやり取りをする中で、原書出版(2007年)直後に明らかになった新事実をぜひとも盛り込みたい、との氏からの希望があり、一部追加、書き直しの作業が行なわれました。それは、「第6章」にありますので、ぜひとも実際に読んで確認してみてください。

本日のBGM:『バッハ:イタリア協奏曲』グレン・グールド
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