池ちゃんのページ


行政・町内情報、地域活動やスポーツクラブ・昔遊び・ジャズオーケストラの活動などを紹介します

「後は野となれ山となれ」の資本主義の先は

2024年05月22日 19時38分04秒 | 一言
 この時節になると、よく見聞きする句があります。江戸時代の俳人、山口素堂の〈目には青葉/山ほととぎす/初鰹(はつがつお)〉。季節の魅力を五感で感じさせます。
 俳句歳時記によると、黒潮にのって北上してくる初鰹の時期と青葉の茂るころが重なり、初物好きの江戸っ子たちに珍重されました。カツオは「勝魚」ともいわれ、高値で取引されたそうです。
 ちかごろ、その初鰹の時期が早まったり、戻り鰹のように脂がのっていたりするといいます。カツオにかぎらず、旬がずれ、不漁になる魚も増えています。背景には地球温暖化の影響がいわれています。
 折々の自然や古くからの営みを大きく変化させている地球温暖化。山火事や熱波、大洪水…。それによって引き起こされる異常気象は、いまも世界各地で猛威をふるっています。
 この期に及んでも環境破壊をやめようとしない人間社会。科学的社会主義の創始者の1人、エンゲルスは「動物は外部の自然を利用するだけ」であって「人間は自分が起こす変化によって自然を自分の目的に奉仕させ、自然を支配する」と(『自然の弁証法』)。
 先日リニア新幹線の工事に伴い、岐阜県の集落で井戸やため池の水位が低下していたことがわかりました。トンネルを掘りまくる工事は各地で水枯れを起こしています。「われわれ人間が自然に勝利するたびごとに、自然はわれわれ人間に復讐(ふくしゅう)する」。エンゲルスは先の著書のなかで訴えています。後は野となれ山となれの資本主義の先の社会をみすえながら。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿