テルサのFantastic Stories

今まで書きためていたとりとめもない物語を少しずつ連載していきます。ファンタジー物が多いです。ぜひ読んでみて下さい。

1-7 光と闇の攻防      「ある国の物語」 第十章 覚醒する者

2020-04-26 13:44:39 | 「ある国の物語」 第十章
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テルサより

みなさま,超お久しぶりです。お元気にされていましたか?今は新型肺炎の感染拡大という大変な状況になっています。マスクは手に入らない,消毒液の棚もすっからかん・・・・。このような中で「マスクしろ」「消毒はこまめに」と言われてもなかなか大変です(´・ω・`;A) アセアセ。それでもできることを頑張って何とかこの状況を乗り切っていきたいと思います。こういう時こそ少しは頑張らなければ・・・ということで久々の更新です。「ある国の物語」ラミエル編(地上編?人界編?)もいよいよクライマックス。果たしてこの世は黄金の夜明けを告げられるのか,それとも黄昏の終末を告げられるのか。決断を下す運命の輪を廻す神は無事に覚醒できるのか・・・。そしてみなさんはこれまでの物語を覚えてくれているのか・・・・・。
 
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このお話は・・・・

森と湖の国ファンタジア帝国の少年帝は,実は宇宙を創世した天帝の12番目の息子にして運命の輪を廻す月の神の降臨した姿だった。今,人界は人間による自然破壊から滅亡の道をたどりつつあり,それを救えるのはもはや最も優しく慈愛に満ち,また最も残酷で悲哀の心をもつ本来の月のみであった。聖と魔性の両面性をもつ本来の月の神。果たしてこの世に月の聖帝は黄金の夜明けを告げるのかそれとも黄昏の時を告げるのか・・・・・。

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第1節 光と闇の攻防  第7話

 翌朝,ラミエル一行はファンタジア帝国に向かって出発した。雲一つない青空の下,行程は順調に進んでいた。しかし,途中で不自然な霧に包まれる。

「な・・・なんだ。急に」
「周りが見えない・・・・」

 一行が戸惑っている間に,ラミエル帝は何者かに後ろから羽交い締めにされた。もちろん言うまでもなく彼は剣の柄を使って一発で相手を気絶させていくが,次から次からやってきてキリがない。クリスタリアの司祭達も戦うが相手の数は半端なく多く,多勢に無勢状態である。

「あっ」
「ハービア・・・」

 近くで戦っていたハービア王子が倒れる。

「大丈夫ですか」

 ラミエル帝が太陽の君を抱き起こした時,一行は更に深い霧に包まれてラミエル帝はハービア王子,マリウス皇子とともにそのまま姿を消してしまった。そして,霧が嘘のように晴れた頃,クリスタリアの司祭達も何人か連れ去られたことが判明した。

「な・・・・何が起こったのだ」
「ラミエル陛下が・・・い・・いや・・・陛下どころかハービア王子もマリウス皇子もお姿が見当たりません」
「おお・・・・何ということだ・・・・・神よ」

 残された者達はただただ呆然と座り込んで辺りを見渡すことしかできなかった。
 そして,同じくラミエル帝達を取り巻く霧も晴れた時,彼等は結界が張り巡らされた最果ての塔の中にいた。

「こ・・・ここは最果ての塔・・・」

 マリウス皇子がびっくりして声をあげた。一緒に連れて来られたであろうクリスタリアの司祭達はみなバタバタと倒れている。

「ラミエル・デ・ルーン陛下。ずっとお待ち申し上げておりました」

 不意に声がして,月の君は太陽の君を抱き起こしたまま声のする方を見た。

「このような乱暴なまねをしてまで,この私に何の用でしょうか」

 塔の中に月の君の冷たく研ぎ澄まされた声が響く。

「天下のラミエル帝ならばもうお分かりかと思いますが・・・・。今日は6月11日。あと4日後に陛下は恐れ多くも聖なる月の神として目覚めていただかなくてはなりません。なので,その準備のためおいでいただいたのですよ」
「最果ての塔の者よ,あなた方は分かっていない。もはやこの世は・・・聖なる月帝では救えないのです。残されたただ一つの道は本来の月の神に戻ることだけ。今,聖なる月になってこの黄昏の時を替えることはできないのです。だから我々を帰して下さい。今すぐファンタジアへ」

 ラミエル帝は事情を説明すればすぐに分かってもらえると思っていた。しかし,聖なる月の神に対して狂信的な彼等には通じなかった。

「本来の月ですと?とんでもありませんぞ。本来の月の気まぐれと危険さは天帝をも脅かすもの。ラミエル帝ともあろう方が血迷われたか。ラミエル陛下,あなた様は伝説通り聖なる月となって黄金の夜明けを告げるのです。人間でいたいお気持ちはよく分かります。しかし・・・もう観念なさる時なのです」
「違います。私は人間に固執しているわけではありません。聖なる月ではもはやこの世は救えないと言っているのです。なぜ,分かってくれないのですか」

 月の君は分かってもらえない悔しさでますます妖しく美しい姿となる。しかし,最果ての塔の者達にはその彼の思いは届かなかった。

「聖なる月の神様なくしてこの世は救えません。本来の月など・・・この世を救うどころか一瞬で破壊し尽くしてしまいましょう。まことに陛下とも思われぬお言葉」
「何度言ったら分かるんだ。聖なる月ではもはや力不足なのです」

 ラミエル帝は必死で説得したが全然分かってもらえない。狂信的な彼等には何を言っても通じないのか・・・・。
 
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最初から読みたい方はこちらのFC2小説で読んで下さるとありがたいです。
しおりもはさめて普通の本のように読めますのでどうぞゆっくりまったり自分のペースで読んで下さいね^^。
ブログ小説と同時に更新していきますので一緒にある国の世界を冒険しましょう。


   「ある国の物語」

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この度,新しくFC2ブログにて「テルサのFantastic Stories 2」を作成しました。ゆくゆくは引っ越ししようと思っていますが,今は「魔王伝説」を連載中です。ある高校にやってきた謎の転校生。その転校生の正体とは・・・・。どうぞよろしくお願いします。

   「テルサのFantastic Stories 2」  
 

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