テルサのFantastic Stories

今まで書きためていたとりとめもない物語を少しずつ連載していきます。ファンタジー物が多いです。ぜひ読んでみて下さい。

1-5 光と闇の攻防      「ある国の物語」 第十章 覚醒する者

2016-06-12 23:06:43 | 「ある国の物語」 第十章
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テルサより

みなさまお久しぶりです。随分と更新が遅れてしまい,大変申し訳ありませんでした。<m(_ _)m> 前回の更新時では桜が咲いていたのに,はや今は梅雨入りになり,近くの田んぼには水が入ってカエルがゲコゲコ・・。月日が経つのは本当に早いですね。
 
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このお話は・・・・

森と湖の国ファンタジア帝国の少年帝は,実は宇宙を創世した天帝の12番目の息子にして運命の輪を廻す月の神の降臨した姿だった。今,人界は人間による自然破壊から滅亡の道をたどりつつあり,それを救えるのはもはや最も優しく慈愛に満ち,また最も残酷で悲哀の心をもつ本来の月のみであった。聖と魔性の両面性をもつ本来の月の神。果たしてこの世に月の聖帝は黄金の夜明けを告げるのかそれとも黄昏の時を告げるのか・・・・・。

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第1節 光と闇の攻防  第5話

 その夜,ラミエル帝は久しぶりにベッドの上に横たわることができた。今までほとんど徹夜だったので,体調を心配していたセイラ妃も安心する。

「陛下,明日のご予定は?」
「え?ああ,明日は今年度の事業計画報告と新規加盟国の紹介があるくらいかな。明後日に共同予算の分配と貿易調整があるから,それが済んだらファンタジアへ帰ります。どうせ後はたいした内容でもないし,いるだけ時間の無駄ですから。帰りに・・・ルナ国へ寄って母上のお見舞いでもしようかと思っています。あれからルナからは何の返事もないし・・・ないならないでこちらから行かせてもらおうかと・・・」
「そうですか」
「セイラ,悪いけど夜会にはそういうことで参加できないから,もしウーナ姫とか会いたい人がいるなら,明日か明後日の午前中までに都合をつけてくれますか?」
「はい,陛下。そうします」

 皇妃の優しい声に,ラミエル帝は少し溜息をつく。

「ごめんなさい,ゆっくりできなくて・・・。早く帰らないと,またあの石頭の大司教が怒るからな」
「陛下,またそのようなことを・・・」
「本当のことだ。では,お休みなさい。良い夜を」

 月の君は言うだけ言うと,静かに目を閉じて眠ってしまった。

 翌日の会議が終わり,その次の会議も無事に終わって,夕方にラミエル帝一行は帰国の準備を済ませた。セイラ妃は父帝である星の国イリュージョン帝国のデーリー帝に挨拶に行き,ラミエル帝の方は一緒についていくと言い張るハービア王子と,また父帝と大げんかして城出したマリウス皇子と3人で霧の館の庭園で話をしていた。周りにも賑やかに大勢の人達が集って話に花を咲かせている。

「全く・・・また親父さんとけんかなんかしやがって,今度どうするつもりだよ。俺,もう知らないぞ」

 大きな溜息とともに少し哀れみを含んだ瞳で大親友を見つめる太陽の君に,マリウス皇子はひしとしがみついた。

「ハービア・・・そんなこと言わずにレイクントへ連れて行ってくれよう。今度親父に捕まったらもう二度と宮殿外へ出してくれないような気がする」
「・・・・・・」

 ラミエル帝は呆れた表情で2人を見ていたが,ふと剣に手をやった。カチッと音がする。

「ラミエル?」
「静かに・・・誰か来る」
「来るって・・・周りには誰も・・・わあっ」

 ハービア王子はびっくりして思わずラミエル帝の後ろに回り込んでしがみついた。3人の目の前に白装束の男達が数人ふっと現れたのだ。しかし,戦神ラミエル帝はそれよりも早く彼等のうちの1人の喉元に剣をピタッと突き付けていた。さすがである。

「突然現れるとは,あなた方は術者ですね。私たちに何の用でしょうか」

 この時のラミエル帝は,さすがのハービア王子でも恐いと思う。一切隙を見せず,冷たく威厳のある声と同じだけぞっとするような冷たい心を見透かすような瞳。軍神ラミエル・デ・ルーンと呼ばれる理由はここにある。
 それでも白装束の男達は,落ち着いたまま静かに跪いた。

「どうぞその剣をお納め下さいませ,ラミエル・デ・ルーン陛下。我々はクリスタリア神皇国の者。陛下の護衛をカルタニア大司教様よりおおせつかってまいりました」
「カルタニア大司教から?」

 ラミエル帝はそれを聞くと,静かに剣をおろすと鞘にしまった。

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最初から読みたい方はこちらのFC2小説で読んで下さるとありがたいです。
しおりもはさめて普通の本のように読めますのでどうぞゆっくりまったり自分のペースで読んで下さいね^^。
ブログ小説と同時に更新していきますので一緒にある国の世界を冒険しましょう。


   「ある国の物語」

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この度,新しくFC2ブログにて「テルサのFantastic Stories 2」を作成しました。ゆくゆくは引っ越ししようと思っていますが,今は「魔王伝説」を連載中です。ある高校にやってきた謎の転校生。その転校生の正体とは・・・・。どうぞよろしくお願いします。

   「テルサのFantastic Stories 2」  
 
コメント (2)
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