Nさんのお誕生会のため、昨年に引き続き、スイーツも作りましたよぉ
昨年作った『モンブランもどき』と『手抜きティラミス』はコチラ。
http://teko0411.exblog.jp/11591355/
お年寄りになると、嚥下(=ごっくんと飲み込むこと)の機能が衰えてきます。
Nさんも然り。
それに加えて、Nさんの場合は、歯茎がやせてしまったために入れ歯も合わず、現在は歯茎だけで食事をしている状態。
そのため
一口大サイズのものは窒息の危険性があり×
細かくしても、弾力があって歯茎では砕き切れないものも×
口の中で固まってしまうもの(例えば、パン・スポンジ類など)も×
・・・などなど
いろいろ食べ方や食材に制限があります。
でも!
食べることは人一倍大好きなNさん。
甘いものも大好きなので、お誕生会にスイーツはやっぱり食べさせてあげたい!
ということで、
今年はバナナクリームケーキを自分なりにちょっとアレンジして作ってみました
色彩的に地味ですし、四角形に切ってしまうと、木綿豆腐に見えなくも無いですが・・・(苦笑)
甘い甘いバナナの中に、ほんの~りラム酒が効いた、ちょっと大人の味がします。
見た目に反して(笑)、なかなか美味ですよ ちなみに作り方はコチラ。
興味のある方はご参照下さい
【材料】
[カスタードクリーム用分量]
卵黄 2個分
砂糖 100g
コーンスターチ 大さじ4
牛乳 カップ2
[バナナペースト用分量]
バナナ 2本
レモン汁 1/2個分
砂糖 30g
[ゼラチン用分量]
粉ゼラチン 20g
水 大さじ4
ラム酒 大さじ3
生クリーム カップ1
【作り方】
① [カスタードクリーム用分量]の中から、卵黄・砂糖・コーンスターチを先によくすり混ぜたら、人肌程度に温めた牛乳を少しずつ注いで混ぜ合わせる。
② ①を弱火にかけ、カスタードクリーム完成!
③ [バナナペースト用分量]を全部ミキサーに入れ、ペースト状にする。
④ ③をできたてアツアツの②に加える。
⑤ [ゼラチン用分量]を全部混ぜ、5分ほどおいてふやかした後、湯せんにかけ溶かす。
⑥ 生クリームは7分立てにする。
⑦ ⑤⑥を④に加え、全体を氷水で少し冷やしたら、型の中に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める。
※注 ④の工程はすばやく!時間をおくとバナナの成分で色が黒ずんでしまいますよ。
肝心のNさんの反応は・・・
自分の分を一気食いした後、他の方の分まで手を伸ばす勢い(笑)
大成功でした
お誕生日を迎えるにあたって
毎回、「どうやってお祝いしようかなぁ・・・」って、頭を悩ませるんですが
そんな苦労も、利用者さんが元気であってこそのこと。
また一年元気に過ごして頂いて、来年もぜひ頭を悩ませて欲しいものです。
先日は私が担当するNさんの91回目のお誕生日でした
『利用者さんには、みんな平等に接する』
コレ、もちろん仕事としては基本なんですが
心の中では、Nさんは私にとって特別な人(笑)
愛おしくて愛おしくてたまらない、大好きなおじいちゃんなんです
言葉が出にくくなってきて、普段の問いかけには「ん!」という返答がほとんど。
・・・なんですが、
「あなたのことが好きですよ」って想いが伝わっているのか
私の声かけに対しては、素敵な反応を示してくれることが多いNさん(もしや相思相愛!?・・・それとも思い込み!?笑)
私がNさんと関わって1年半。
先日、お元気そうだったので、物は試しで、Nさんの側で歌を歌ってみたところ
な、なんと
『春よ来い』を大音量で歌ってくれまして
他の職員さんも「誰の歌声!?」と駆けつけて来て、Nさんが歌っているのを見て大興奮。
職員一同、初めて聴くNさんの歌声に感動の嵐でした
こんな喜びがあるもんですから、介護士って辞められないんですよね~(笑)
そんな大切な大切なNさんへのプレゼント。
どこの施設も同じですが、福祉施設はお金が無い(苦笑)
そのため、利用者さんへのプレゼントにもお金はかけられません。
その分、頭をフル回転させて・・・、愛情はたっぷり込めて・・・。
今回はフォトフレームを手作りしてみました
出来栄えはどうでしょう???
素材は使用済みの割り箸です。
割り箸にラッカーで渋めの色を塗り、交互に組んで、木工ボンドでくっつけ
背部に和紙を貼ったら
はい、できあがり。
超カンタンです
ちなみにラッカーで色を塗らず、そのまま割り箸の色を生かすと、爽やかな雰囲気になりますし
背部の和紙の色でも雰囲気はガラッと変わりますので
いろいろアレンジできますよ
Nさんにプレゼントする時は
当然
仲良し奥様との2ショット写真を添えてお渡ししました
今、お部屋のベッドサイドに飾ってあるんですが
横になっている時は、その写真をじ~っと眺めていることが多いNさん。
秘かに喜んでくれていると嬉しいんやけどなぁ・・・。
久しぶりに仕事ネタを(笑)
私のブログに度々登場するおじいちゃん・Kさん。
頑固一徹という言葉がピッタリ当てはまる人。
こだわりも強く、Kさんが思っている事と寸分違えば、罵声が飛んでくるなんてことも、日常茶飯事。
そんなKさんの担当になったのが、ちょうど一年前のこと。
この1年のKさんとのおでかけの様子はコチラからどうぞ。
http://teko0411.exblog.jp/11520552/
http://blog.goo.ne.jp/teko0411/e/df57f9a93df4d1facc732bcefaec5f34
担当の仕事の一つに、その方のケアプランを作成するという仕事があります。 ケアプランとは・・・
利用者さんが、ある一定の期間、どういった介護サービスを受けるのかを明記した計画書のこと。
利用者さん本人はもちろんのこと、利用者さんのご家族、
そして介護士・看護師・医師・相談員等、利用者さんに関わる全ての人の意見を網羅することが大事です。
私が担当になった当時から、Kさんには足元に褥瘡(床ずれ)ができていました。
褥瘡(床ずれ)の改善は重要なケアプランの一つだったんです。
褥瘡(床ずれ)の改善には
①栄養状態を良好にする
②体位交換などして徐圧に努める
③血行を良くする
などの要素が大切です。
③の要素より、「入浴」はとても有効なケアになってくるわけですが・・・
Kさんは、当初から、湯船につかることを断固拒否
以前、入院していた時に、湯船の中でとても怖い思いをしたことがあったそうで、
それ以来、年がら年中・・・つまり、冬の寒い時期でさえも「シャワーのみで済ます」という、
何とも過酷な入浴ライフを過ごしてきたんです
そんなこんなで、先日のこと。
たまたま、Kさんの入浴日に、お風呂の当番だった私。
いつもの如く、ダメ元で
「今日は私がお風呂の当番ねんけど、物は試しで湯船につかってみんけ?」と声をかけてみました。
あ。ちなみに、関係性があるが故のタメ口です。
最近、医療機関で患者さんのことを「患者様」なんていう所も増えて来ているけど、上っ面だけ丁寧でヘドが出ます。
・・・話はそれましたが(苦笑)
私の声かけに、しばし「う~~~ん」と考え込むKさん。
その後、何か吹っ切れたように「いいよ」という、びっくり仰天の返答が返ってきました
この一年間、誰が何度すすめても、頑として首を縦にふらなかったKさん。
そのKさんが、目の前で湯船に浸かっている
まさに、青天の霹靂です!
大げさ!?・・・いやいや!だって、一年越しの出来事ですもの!
湯船につかって気持ち良さそうに目をつむっているKさんを見て、Kさんは本来、お風呂好きだということも確信できました
入浴後、「あんなに嫌がってたのに、何で入ってみようと思ったん?」と、誘っておきながら(笑)、そんなことを聞いて見たところ
少年のような笑顔で「あんたを信用してるからな!」とKさん。
・・・正直、涙が出そうになりました。
ちょうど50歳の年の差があるKさんと私。
Kさんから見れば孫と年の変わらない、そんな私のことを信用してくれたKさん。
有り難くて、有り難くて、仕方ありませんでした。
「信用を得る」
私の日々の言動がそれに匹敵するものだったのかどうか・・・
自分の中では、本当に疑問と反省だらけですが(苦笑)
Kさんの思いを裏切らないよう
日々、誠実に。
そして笑顔で。 一年かかってしまったけれど
どうか、湯船に浸かることが、Kさんの床ずれ改善に功を奏しますように・・・。
先週末、私が担当するおじいちゃん・Kさんを連れて、お花見へ行って来ました
場所は市営陸上競技場
施設からは徒歩で5分とかからない距離。
散歩コースにはもってこいです
Kさんがまともに外出するのは半年ぶりのことになります。
半年前に獅子吼高原へお出かけした様子はこちらでどうぞ・・・
http://teko0411.exblog.jp/11520552/
おじいちゃんおばあちゃんはちょっとしたことで体調を崩してしまうので
外出時には、気温等、かなり気を配るのですがこの日は汗ばむほどのポカポカ陽気
桜もまさに満開で、絶好のお花見日和となりました。
陸上競技場の周囲はほぼ途切れることなく桜が咲いていて
しかも枝ぶりも立派!
散歩程度で・・・と思っていましたが、これは嬉しい誤算で、充分お花見を堪能して頂けました
桜を愛でるKさん。
外に出ると、施設内では見られない生き生きとした表情が見られます。
人間、やはり太陽の光をいっぱい浴びて、外の空気を感じることがいかに大事なのかを思い知らされます。
途中、和菓子屋さんで買った花見団子とおはぎを食べ
1時間半、ゆっくりとお花見散策でき
「いやぁ、良かったよ」と何度も言って喜んでくれたKさんでした。介護士冥利に尽きます
おまけで
こちらは施設のリビングの桜。
職員と利用者さんとの共同作業で作り上げたものです。
兼六園の雰囲気出てますか?
「加賀藩の 昔をしのぶ 兼六園」
ちなみに、この俳句は90歳のおばあちゃん・Tさんが考えてくれたものです。
素晴らしい